726円
コパ・コーポレーションのニュース
日経平均は続落。122.31円安の22629.30円(出来高概算5億7170万株)で前場の取引を終えている。
先週末24日の米国株式相場でダウ平均は182.44ドル安の26469.89ドル、ナスダックは98.24ポイント安の10363.18ポイントで取引を終了した。米中両国間で在外公館の閉鎖を巡る応酬が激化したことなどで投資家心理が悪化し、米国株は下落して寄り付いた。ハイテク株の売りも続き引けにかけて下げ幅を拡大した。米国株安を受けた今日の東京株式市場は売り先行で始まった。新型コロナへの警戒感や米中対立の激化懸念に加え、為替が円高方向に振れていることも重しとなった。ただ、中国に対するトランプ米大統領の強硬姿勢は、秋の大統領選挙に向けた自国民向けのパフォーマンスとみる向きも多く、また、日銀によるETF買いの思惑もあり、寄り後の売り一巡後は日経平均は下げ幅を縮小した。
個別では、21年3月期連結営業利益予想を上方修正したコパ<7689>がストップ高買い気配となり、第1四半期好業績が好感されたJFE-SI<4832>が一時ストップ高まで買われた。また、造船業に金融支援との一部報道を思惑材料視したサノヤスHD<7022>、大阪府とスマートシティ推進に関する協定を締結したジョルダン<3710>、第1四半期大幅増益決算が評価されたネットワン<7518>、20年12月期上半期(中間期)連結営業利益が一転増益の見込みとなった恵和<4251>が10%を超す大幅高となった。
一方、21年3月期第1四半期(20年4-6月)営業利益が前年同期比27.5%増となったものの目先材料出尽くし感からエイトレッド<3969>が大幅安となったほか、米インテルの自社生産撤退の可能性などが懸念視されたイビデン<4062>、21年3月期第1四半期(20年4-6月)連結営業損益が17.45億円の赤字となった航空電子<6807>、未定としていた20年12月期連結営業利益予想が前期比53.0%減と発表したキヤノン電子<7739>が下げた。
セクターでは、電気・ガス業、水産・農林業、情報・通信業、保険業、医薬品の5業種が上昇。一方、海運業、鉄鋼、空運業、精密機器、ガラス土石製品などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の34%、対して値下がり銘柄は61%となっている。
今日の東京株式市場は4連休明けの取引となった。前場は、4連休中の内外の出来事を織り込みながらの相場展開だった。4連休中に何が起きたのか、簡単に整理しておこう。
まず米中対立。すでに報じられているように、両国間で在外公館の閉鎖を巡る応酬が続いている。また、ポンペオ米国務長官が習近平国家主席を「全体主義のイデオロギーの信奉者だ」と批判した一方で、中国が南シナ海の一部で軍事訓練を実施すると発表するなど、両国の対立は先鋭化している。トランプ米大統領の対中強硬姿勢は大統領選挙に向けた自国民向けのパフォーマンスとの見方が強いが、この問題の警戒レベルが4連休中に1段階上がったことは間違いないだろう。さらに、英国に続きフランスも5Gでファーウェイ製品を排除する意向であることが伝えられるなど、ここにきて中国との対立が米国以外の西側諸国へも急速に拡大していることが問題を複雑にしている。
二つ目は新型コロナ。ここ最近、新型コロナ感染拡大を伝えるニュースは「GoToトラベル」とセットで報じられることが多い。「GoToトラベル」が始まった4連休中の感染者数は、ここから10日程度後に明らかになるとみられている。現時点では「GoToトラベル」は賛否両論が交錯しているが、もし4連休中の感染者数が大きく増えていれば、「GoToトラベル」への評価は一気にネガティブなものに傾くこととなり、このことは世論も動かすだろう。安倍政権への批判から、政権基盤を揺さぶる可能性も否定できない。これまでは日々の感染者数に一喜一憂するだけだったが、この4連休を境に、感染拡大が政権基盤にどう影響するかという新たな視点も必要になりそうだ。
最後に決算。先週末にかけて米国株が下落したことからも分かるように、4連休中に発表された米国企業の4-6月期決算は、総じて市場の期待を満たすものではなかったようだ。ただ、こちらについては東京市場ではネガティブに作用するとばかりとは言えない。4連休前までは、東京市場には日本企業の4-6月期決算への漠然とした期待があり、期待を裏切られた場合の株価下落を警戒する声もあった。しかし、4連休中の海外企業の決算発表やその後の株価下落を受け、日本企業の決算への期待値はかなり下がった可能性がある。逆に言えば、好決算企業には株価がポジティブに反応しやすい下地ができたとも考えられる。
以上のように、4連休中に起きたことを振り返りつつ今後の相場を考えると、東京市場の相場環境はかなり厳しくなる中で、個別企業の決算内容が一段と重要性を増す、ということになりそうだ。市場の雰囲気に流されることなく、今週から本格化する個別企業の4-6月期決算に目を光らせたい。
さて、後場の東京株式市場においては、日経平均はもみ合いとなりそうだ。新型コロナや西側諸国と中国との対立激化に対する警戒感は引き続き強く、これが引き続き上値抑制要因となろう。一方、前場のTOPIXが0.50%下落しており、日銀によるETF買いへの思惑が働きやすい。また、テクニカル面では下値支持線として意識される25日移動平均線が22500円台にあるため、ここからの下値は限定的となりそうだ。
<AK>
先週末24日の米国株式相場でダウ平均は182.44ドル安の26469.89ドル、ナスダックは98.24ポイント安の10363.18ポイントで取引を終了した。米中両国間で在外公館の閉鎖を巡る応酬が激化したことなどで投資家心理が悪化し、米国株は下落して寄り付いた。ハイテク株の売りも続き引けにかけて下げ幅を拡大した。米国株安を受けた今日の東京株式市場は売り先行で始まった。新型コロナへの警戒感や米中対立の激化懸念に加え、為替が円高方向に振れていることも重しとなった。ただ、中国に対するトランプ米大統領の強硬姿勢は、秋の大統領選挙に向けた自国民向けのパフォーマンスとみる向きも多く、また、日銀によるETF買いの思惑もあり、寄り後の売り一巡後は日経平均は下げ幅を縮小した。
個別では、21年3月期連結営業利益予想を上方修正したコパ<7689>がストップ高買い気配となり、第1四半期好業績が好感されたJFE-SI<4832>が一時ストップ高まで買われた。また、造船業に金融支援との一部報道を思惑材料視したサノヤスHD<7022>、大阪府とスマートシティ推進に関する協定を締結したジョルダン<3710>、第1四半期大幅増益決算が評価されたネットワン<7518>、20年12月期上半期(中間期)連結営業利益が一転増益の見込みとなった恵和<4251>が10%を超す大幅高となった。
一方、21年3月期第1四半期(20年4-6月)営業利益が前年同期比27.5%増となったものの目先材料出尽くし感からエイトレッド<3969>が大幅安となったほか、米インテルの自社生産撤退の可能性などが懸念視されたイビデン<4062>、21年3月期第1四半期(20年4-6月)連結営業損益が17.45億円の赤字となった航空電子<6807>、未定としていた20年12月期連結営業利益予想が前期比53.0%減と発表したキヤノン電子<7739>が下げた。
セクターでは、電気・ガス業、水産・農林業、情報・通信業、保険業、医薬品の5業種が上昇。一方、海運業、鉄鋼、空運業、精密機器、ガラス土石製品などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の34%、対して値下がり銘柄は61%となっている。
今日の東京株式市場は4連休明けの取引となった。前場は、4連休中の内外の出来事を織り込みながらの相場展開だった。4連休中に何が起きたのか、簡単に整理しておこう。
まず米中対立。すでに報じられているように、両国間で在外公館の閉鎖を巡る応酬が続いている。また、ポンペオ米国務長官が習近平国家主席を「全体主義のイデオロギーの信奉者だ」と批判した一方で、中国が南シナ海の一部で軍事訓練を実施すると発表するなど、両国の対立は先鋭化している。トランプ米大統領の対中強硬姿勢は大統領選挙に向けた自国民向けのパフォーマンスとの見方が強いが、この問題の警戒レベルが4連休中に1段階上がったことは間違いないだろう。さらに、英国に続きフランスも5Gでファーウェイ製品を排除する意向であることが伝えられるなど、ここにきて中国との対立が米国以外の西側諸国へも急速に拡大していることが問題を複雑にしている。
二つ目は新型コロナ。ここ最近、新型コロナ感染拡大を伝えるニュースは「GoToトラベル」とセットで報じられることが多い。「GoToトラベル」が始まった4連休中の感染者数は、ここから10日程度後に明らかになるとみられている。現時点では「GoToトラベル」は賛否両論が交錯しているが、もし4連休中の感染者数が大きく増えていれば、「GoToトラベル」への評価は一気にネガティブなものに傾くこととなり、このことは世論も動かすだろう。安倍政権への批判から、政権基盤を揺さぶる可能性も否定できない。これまでは日々の感染者数に一喜一憂するだけだったが、この4連休を境に、感染拡大が政権基盤にどう影響するかという新たな視点も必要になりそうだ。
最後に決算。先週末にかけて米国株が下落したことからも分かるように、4連休中に発表された米国企業の4-6月期決算は、総じて市場の期待を満たすものではなかったようだ。ただ、こちらについては東京市場ではネガティブに作用するとばかりとは言えない。4連休前までは、東京市場には日本企業の4-6月期決算への漠然とした期待があり、期待を裏切られた場合の株価下落を警戒する声もあった。しかし、4連休中の海外企業の決算発表やその後の株価下落を受け、日本企業の決算への期待値はかなり下がった可能性がある。逆に言えば、好決算企業には株価がポジティブに反応しやすい下地ができたとも考えられる。
以上のように、4連休中に起きたことを振り返りつつ今後の相場を考えると、東京市場の相場環境はかなり厳しくなる中で、個別企業の決算内容が一段と重要性を増す、ということになりそうだ。市場の雰囲気に流されることなく、今週から本格化する個別企業の4-6月期決算に目を光らせたい。
さて、後場の東京株式市場においては、日経平均はもみ合いとなりそうだ。新型コロナや西側諸国と中国との対立激化に対する警戒感は引き続き強く、これが引き続き上値抑制要因となろう。一方、前場のTOPIXが0.50%下落しており、日銀によるETF買いへの思惑が働きやすい。また、テクニカル面では下値支持線として意識される25日移動平均線が22500円台にあるため、ここからの下値は限定的となりそうだ。
<AK>
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