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アイナボホールディングスのニュース
■要約
アイナボホールディングス<7539>は、傘下に連結子会社3社、非連結子会社1社を抱える純粋持株会社である。主要事業は、タイルやサイディング等の外壁工事、システムキッチンや各種水周り機器等の住設工事及び建材販売、住設機器販売である。施工と建材・住設機器の卸売を両方行うユニークな企業である。これらの業務を主に中小ゼネコンや工務店向けに行っているが、大手ゼネコンからの工事受注もある。徹底した資金回収管理、工事進捗管理を実行しており、その結果、手元のネットキャッシュ(現金及び預金-借入金)は7,972百万円(2018年3月末)と豊富でありバランスシートは強固である。
1. 2018年9月期第2四半期業績概要(実績)
2018年9月期第2四半期は売上高で32,972百万円(前年同期比1.5%増)、営業利益で998百万円(同32.0%減)、経常利益で1,093百万円(同30.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益で691百万円(同29.3%減)となった。売上高が社内目標を下回ったことに加え、新システムへの移行の影響等により売上総利益率が1.0ポイント悪化、一方で販管費が6.6%増となったことから営業利益は大幅減益となった。セグメント別では、戸建住宅事業は11.0%の減益であったが、大型物件事業の利益は子会社温調技研の不調もあって48.3%減となり全体の足を引っ張った。
2. 2018年9月期見通し:期初予想と変わっていないが楽観はできない
2018年9月期は売上高で64,970百万円(前期比4.0%増)、営業利益で1,910百万円(同0.2%減)、経常利益で2,100百万円(同0.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益で1,340百万円(同0.1%増)とほぼ前期比で横ばいが予想されているが、これは期初の予想と変わっていない。上半期の実績が不振であったことから必ずしも容易な目標ではないが、上半期不振の原因が主に内部要因によるものなので、これらを改善することで通期予想を達成することは必ずしも不可能ではない。
3. 中期経営計画の目標(2019年9月期):営業利益は既に一度達成済みだが売上高は未達
同社は2019年9月期を最終年度とする中期経営計画を発表していたが、その数値目標は売上高700億円、営業利益19億円、営業利益率2.7%であった。このうち営業利益及び同利益率は既に2017年9月期に一度は達成されたが、2019年9月期の上半期には減益となってしまった。一方で売上高の目標はまだ達成されていないため、現時点ではこの中期経営計画の目標は変えていない。株主還元については配当性向30%を目途としているが、今期の予想配当性向は25.9%であり、業績次第では増配の可能性もありそうだが、まずは目標利益を達成することが先決だ。
■Key Points
・主力事業は外壁工事、住設工事及び建材販売。管理体制の徹底で財務基盤は強固
・2018年9月期業績は利益横ばい予想だが、上期実績からは楽観はできない
・中期経営計画目標(2019年9月期営業利益19億円)は既に達成済みだが、売上高は未達
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<MH>
アイナボホールディングス<7539>は、傘下に連結子会社3社、非連結子会社1社を抱える純粋持株会社である。主要事業は、タイルやサイディング等の外壁工事、システムキッチンや各種水周り機器等の住設工事及び建材販売、住設機器販売である。施工と建材・住設機器の卸売を両方行うユニークな企業である。これらの業務を主に中小ゼネコンや工務店向けに行っているが、大手ゼネコンからの工事受注もある。徹底した資金回収管理、工事進捗管理を実行しており、その結果、手元のネットキャッシュ(現金及び預金-借入金)は7,972百万円(2018年3月末)と豊富でありバランスシートは強固である。
1. 2018年9月期第2四半期業績概要(実績)
2018年9月期第2四半期は売上高で32,972百万円(前年同期比1.5%増)、営業利益で998百万円(同32.0%減)、経常利益で1,093百万円(同30.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益で691百万円(同29.3%減)となった。売上高が社内目標を下回ったことに加え、新システムへの移行の影響等により売上総利益率が1.0ポイント悪化、一方で販管費が6.6%増となったことから営業利益は大幅減益となった。セグメント別では、戸建住宅事業は11.0%の減益であったが、大型物件事業の利益は子会社温調技研の不調もあって48.3%減となり全体の足を引っ張った。
2. 2018年9月期見通し:期初予想と変わっていないが楽観はできない
2018年9月期は売上高で64,970百万円(前期比4.0%増)、営業利益で1,910百万円(同0.2%減)、経常利益で2,100百万円(同0.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益で1,340百万円(同0.1%増)とほぼ前期比で横ばいが予想されているが、これは期初の予想と変わっていない。上半期の実績が不振であったことから必ずしも容易な目標ではないが、上半期不振の原因が主に内部要因によるものなので、これらを改善することで通期予想を達成することは必ずしも不可能ではない。
3. 中期経営計画の目標(2019年9月期):営業利益は既に一度達成済みだが売上高は未達
同社は2019年9月期を最終年度とする中期経営計画を発表していたが、その数値目標は売上高700億円、営業利益19億円、営業利益率2.7%であった。このうち営業利益及び同利益率は既に2017年9月期に一度は達成されたが、2019年9月期の上半期には減益となってしまった。一方で売上高の目標はまだ達成されていないため、現時点ではこの中期経営計画の目標は変えていない。株主還元については配当性向30%を目途としているが、今期の予想配当性向は25.9%であり、業績次第では増配の可能性もありそうだが、まずは目標利益を達成することが先決だ。
■Key Points
・主力事業は外壁工事、住設工事及び建材販売。管理体制の徹底で財務基盤は強固
・2018年9月期業績は利益横ばい予想だが、上期実績からは楽観はできない
・中期経営計画目標(2019年9月期営業利益19億円)は既に達成済みだが、売上高は未達
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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