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コンドーテック Research Memo(4):豊富な品ぞろえ、分散した拠点、現場へのアドバイスに強み

配信元:フィスコ
投稿:2018/12/21 16:14
コンドーテック<7438>の事業概要

3. 強みのある商流
製商品の調達は、建築・土木関連のメーカー50%、自社工場15%強、海外仕入20%弱、家電メーカーの販売代理店15%となっている。そのうち、同社独自のアイテムである自社製品とOEM製品で40%に達する。自社工場は少量、短納期の受注生産品を全国に供給するため、九州工場、滋賀工場、関東工場、札幌工場と全国に分散している。製商品は大阪の業務部、関東物流センターのほか、販売拠点に在庫される。一方、東京で集中購買をしているゼネコンや商社が多くなったため、首都圏営業の専任部隊を設置した。販売先は問屋や金物屋が中心だが、鉄構資材などエンドユーザーに直接販売するルートもある。

同社は、全国約60の販売拠点から約50,000点の製商品を約24,500社の販売先に供給している。しかも、製商品には改廃がある上、新規開拓によって販売先が毎年2,000社以上のペースで増えている。休眠顧客の復活を含めると売上高の1割程度を新規・休眠顧客から上げていることになる。つまり同社の販売体制は、非常に多くの様々な顧客の求めに応じて小口の製商品を分散して届ける、「小口分散販売」体制と言うことができる。これを支えているのが同社の営業力で、スキルアップのための研修を充実させている。一方、厳密な与信管理により不良債権の発生比率を低く維持している。このため、大口の販売先にとらわれず小口の顧客を増やすことで、かえってリスク分散になり、安定した業績を維持しやすくなるようだ。同社は設立以来経常利益段階で損失を計上したことがないが、「小口分散販売」の強みが発揮されているためと言うことができる。

また、全国各地に工場と販売拠点があることから、顧客へのリーチが短く輸送コストを引き下げやすい。しかも、販売拠点でも在庫を持っているためクイックな納品や顧客対応ができる。このため、全国津々浦々で、地域や取引先に密着した販売やサービス、緊急物資への対応が可能となる。なお、在庫は分散させると往々にして過剰になりがちである。しかし同社は、在庫に対して非常に厳しい考え方を持っており、交叉比率の大きい順に在庫し、低回転商品の多い業界にもかかわらず2年で評価替えをしている。在庫については、物量よりスピードを重視していると言えるだろう。

さらに、同社の製商品はアイテム数が多く、インフラを支える重要な基礎部材が中心となっている。このため、品質や品ぞろえ、即納性とともに、使う際のアドバイスも現場の大きなニーズとなる。こうしたニーズをしっかり取り込めているのは、日々研鑚している営業力と現場に近い販売拠点が強みになっているからである。このため、建材・金物卸商の減少やMonotaRO<3064>など間接材通販の成長など外部環境は厳しく見えるが、同社の売上は順調に拡大している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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配信元: フィスコ
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