太平洋工業のニュース
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップしています。
デンソー <6902> 【 1→1】
「24/3期1Qは大幅営業増益で発進、通期計画及び配当予想を上方修正」
目標株価は従来の11,000円を維持し、投資評価は「1」を継続する。その理由は、24/3期1Q(4-6月)決算では、好決算を受け営業過去最高益を見込む通期計画を2桁増益から大幅増益見通しに上方修正したこと、株式分割実施を発表し、年間配当金予想を増額修正したことなどがポジティブである、TIWでは修正計画上振れを見込むこと、25/3期以降も販売堅調な電動化や安心・安全関連製品牽引により車両生産を上回るトップラインの伸長と増益基調を見込むこと、などによる。
予想ROE:9.9% PBR:1.6倍、来期予想PER:14.7倍、来期予想EPS成長率:9%株価(8/4終値):9,737円 Fモデルによる理論株価:9041円(7月31日by高田悟)
太平洋工業 <7250> 【2+→2+】
「プレス・樹脂回復により1Qは大幅営業増益」
TIWでは投資評価は「2+」を維持する。その理由は、24/3期1Q(4-6月)の大幅営業増益と通期計画上方修正で23/3期2Q(7-9月)を底とした回復基調が鮮明になった、24/3期は後半、新プレス工場の立ち上げ費用が嵩むが、それでも、今般の計画修正により従来の1桁増益(営業利益)から2桁増益見通しに転じたことがポジティブ、TIWは新計画上振れを予想、工場能力増強や開発センター新設等、将来成長(プレス・樹脂では軽量化・電動化製品の拡販、バルブでは電動車向け製品の投入等を図る)への準備が着実に進んでいることが評価できる、更には、株価指標面に割安感が強いこと、などによる。
予想ROE:7.1% PBR:0.6倍、来期予想PER:7.6倍、来期予想EPS成長率:6%株価(8/4終値):1,336円 Fモデルによる理論株価:2373円(7月31日by高田悟)
豊田通商 <8015> 【2→2+】
「市況下落影響等を自動車販売及び生産関連堅調でこなす、1Qは2桁増益」
TIWは24/3期は前期の好業績に寄与した要因(金属市況や欧州電力価格上昇、自動車販売マージンの上昇等)の剥落により踊り場を迎えるとみていた。しかし、24/3期1Q(4-6月)は金属市況及び欧州電力価格下落影響をこなし純利益は2桁増の好決算となった。加えて、24/3期通期純利益予想は微減益から増益見通しに上方修正となり同社が過去最高益更新を見込んだことや年間配当予想を増額修正したことがポジティブである。更には修正後の同社計画には主要取引先トヨタ自動車の生産堅調等からなお上振れ余地があるとみることや、株価は堅調も依然株価指標面(24/3期TIW予想PER8.7倍等)にも割安感があるため、今般、投資評価を「2+」へ引き上げる。
予想ROE:14.0% PBR:1.3倍、来期予想PER:8.3倍、来期予想EPS成長率:5%株価(8/4終値):8,329円 Fモデルによる理論株価:10958円(7月31日by高田悟)
トヨタ自動車 <7203> 【 2+→2+】
「1Qは販売台数増加により大幅営業増益、24/3期発進は好調」
1Qの営業利益は前年同期比93.7%増の1兆1,209億円となった。主には半導体不足影響緩和により全ての地域で販売台数を伸ばし連結販売台数が大幅に増加したことによる。TIWでは、1Qに通期営業利益計画の37.4%を達成し計画進捗が良好、半導体不足影響が着実に改善しており2Q(7-9月)以降も生産・販売堅調を見込む、計画前提より為替の円安推移を見込むことなどから通期計画上振れを予想する。株価指標面にも割安感があり投資評価は「2+」を維持する。
予想ROE:10.5% PBR:1.3倍、来期予想PER:11.9倍、来期予想EPS成長率:5%株価(8/4終値):2,437.5円 Fモデルによる理論株価:2382円(8月2日by高田悟)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)
〔 http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw 〕
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。
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