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デイトナのニュース
*15:23JST デイトナ Research Memo(3):世界のバイクライダーのニーズに対応する商品・サービスを提供(2)
■会社概要
3. 事業領域
デイトナ<7228>は二輪事業(国内・海外)を主力に、電動乗物事業・エネルギー事業・宅配事業サポートなどの新規事業も展開している。
(1) 二輪事業
二輪事業は、国内二輪事業及び海外二輪事業からなる。国内二輪事業は同社の基幹事業で、オートバイ用オリジナルカスタマイズ部品・用品の企画、開発、販売と、世界中から選りすぐりの部品・用品の輸入、販売を展開している。一方、海外二輪事業では北米及び欧州をはじめ、アジア地域に向けた商品の企画、開発、販売を行っている。特筆すべきは、同社は正規代理店として海外の優れた商品を提供することのみを目的とはしていない点にある。一例を挙げると、日本語の取り扱い説明書を自社で作成するなど、日本のユーザーが買い求めやすい環境を整え、海外メーカーが日本人の感覚に寄り添えるよう助言する活動を行っている。この結果、海外ブランドから高い信頼を得ている。また、海外では、卸売業者や販売代理店といったディストリビューターの要望に応え、OEM供給なども手掛けている。主な事例としては、ミニモトクロスのエンジンを企画・開発、外注製造をし、ディストリビューターへ供給している。その他、首都ジャカルタ(インドネシア)のあるジャワ島を中心に販売網の整備を推進しており、成長著しい分野となっている。
(2) 新規事業
2022年7月に二輪車アフターパーツ以外の事業領域強化を目的に新規事業部が設立された。
a) 電動乗物事業
環境に配慮しながらも快適で効率的な交通手段であることをコンセプトに、新たな電動の乗り物を提案している。一例を挙げると、電動アシスト自転車のデザインを企画し、外注製造により商品化している。子乗せ実用車のイメージが強い電動アシスト自転車だが、利便性や快適性だけでなく、アシスト特有のバッテリーやモーターの存在を極力目立たなくするアイデアを盛り込むなど、デザイン性まで融合させることで高付加価値化を実現しており、ユーザーから高い評価を得ている。
なお、電動アシスト自転車を展開する「E-MOBILITYグループ」は、新たな電動の乗り物として小型電動モビリティの開発を進めていたが、2023年8月に開発中の電動キックボード「Daytona Mobility DK01」を公開した。同社の電動アシスト自転車「DE01」をリデザインしたという車両は、12インチタイヤ、前後ディスクブレーキ、左右に分割されたステップボードなどを装備した公道走行可能モデルであり、2023年内の受注開始を予定している。同社独自の企画力、開発力を生かした商品であり、新たなユーザーの獲得が期待される。また、同社は小型電動モビリティについて、高齢化の進む地方での移動手段などの用途も念頭に入れており、同社のノウハウやネットワークを生かした新たな事業分野として今後の動向に期待が持てる。
b) エネルギー事業
「新エネルギー開発グループ」が、化石燃料に代わる、または化石燃料使用量を減らすことにより環境への貢献ができる代替エネルギーの研究と、それを実用化するための商品開発を行っており、「再生可能エネルギーの推進」及び「新エネルギーの開発」を展開している。「再生可能エネルギーの推進」としては、本社屋上に300kW級、敷地内に500kW級の発電施設を設置し、約150世帯分の電力を発電しているほか、静岡県沼津市足高に500kW級、愛知県北設楽郡設楽町に750kW級の太陽光発電システムを設置している。一方、「新エネルギーの開発」としては、大学との産学連携事業として代替エネルギーの研究開発、化石燃料を使用しない発電機の開発を行っている。具体的には、水素ガス発生装置及び水素ガスによる燃焼効率の向上、燃費改善装置の提案などを行っている。
c) 宅配事業サポート
主にバイクを使った宅配事業に対し、同社二輪事業のノウハウを生かし、安全、ローコスト、高効率化を目指すための商品企画、開発、供給のサポートを行っている。ヘルメット、ドライブレコーダーなどの企画開発などを主力とし、宅配事業者の個別ニーズを汲み取ることで高い信頼を勝ち得ている。宅配事業者が取り扱う商品は様々であり温度や振動に対する要望は多様化しているが、これらの個別対応が可能な企業は限定されることから、今後のデリバリー市場の拡大に伴って成長する可能性は高いと弊社では見ている。ニューノーマル(新しい生活様式)に応じた商品開発を推進することで宅配事業者の効率を上げることに貢献しているほか、高齢化社会に寄り添った展開なども期待できる。
d) その他
新規事業部内の「リユースビジネスグループ」では、地球環境を重視した社内の3R(Reduce、Reuse、Recycle)活動をはじめ、環境負荷削減を目指した商品開発、パッケージ開発を進めている。また、リユースWEB事業で2017年より展開しているバイク専用フリーマーケットアプリ「ブンブン!マーケット」も同事業部に異動した。このほかにも、「GMDグループ」では耕運機、除雪機、発電機等の特機商材を、「アウトドアグループ」ではキャンプ等のアウトドア用品を展開している。
4. グループ企業
同社のグループ企業は、(株)ライダーズ・サポート・カンパニー、PT.DAYTONA AZIA(インドネシア)及び(株)ダートフリーク、(有)オーディーブレインの4社となる。
ライダーズ・サポート・カンパニーは二輪車部品・用品の小売販売を行っている。国内最大級の二輪車部品・用品販売店である「ライコランド」及び二輪車中古品販売店「アップガレージライダース」を関東圏に展開している。総合店のメリットを生かした多彩な商品構成により、他店との差別化を図った集客、販売を行っている。
PT.DAYTONA AZIAは、アセアン地域で二輪車部品・用品の開発・販売を行っている。アセアン地域の二輪車市場は活況を呈しており、特にインドネシアではカスタマイズ部品・用品の成長が想定される。現地法人を通じて、地域に密着した商品開発のほか、早期の市場参入による同社ブランドの浸透、育成強化を図っている。
ダートフリークは、国内・海外の二輪車部品・用品の企画・開発・卸売を行っている。ダートフリークが運営するオフロード専門店「Dirtbikeplus(ダートバイクプラス)」は、アジア最大級規模のオフロードバイク用品店で、実店舗とインターネットで販売をしている。また、ヨツバモト(ダートフリークがプロデュースしたブランド)のキッズ用電動バイクを訴求することで未来のバイクライダーの創出を目指すほか、同社とのコラボレーションによるシナジー効果によるシェアの維持や、アジア地域での販路拡大を図っている。
2022年5月に子会社化したオーディーブレインは、バイクウェアブランド「MaxFritz」を国内複数店舗で展開し、独自の卓越したコンセプトとデザインで根強いファンを獲得している。子会社化により、グループ企業の国内外販路を活用したより広い展開や商品力強化、新ブランドの開発を計画している。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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3. 事業領域
デイトナ<7228>は二輪事業(国内・海外)を主力に、電動乗物事業・エネルギー事業・宅配事業サポートなどの新規事業も展開している。
(1) 二輪事業
二輪事業は、国内二輪事業及び海外二輪事業からなる。国内二輪事業は同社の基幹事業で、オートバイ用オリジナルカスタマイズ部品・用品の企画、開発、販売と、世界中から選りすぐりの部品・用品の輸入、販売を展開している。一方、海外二輪事業では北米及び欧州をはじめ、アジア地域に向けた商品の企画、開発、販売を行っている。特筆すべきは、同社は正規代理店として海外の優れた商品を提供することのみを目的とはしていない点にある。一例を挙げると、日本語の取り扱い説明書を自社で作成するなど、日本のユーザーが買い求めやすい環境を整え、海外メーカーが日本人の感覚に寄り添えるよう助言する活動を行っている。この結果、海外ブランドから高い信頼を得ている。また、海外では、卸売業者や販売代理店といったディストリビューターの要望に応え、OEM供給なども手掛けている。主な事例としては、ミニモトクロスのエンジンを企画・開発、外注製造をし、ディストリビューターへ供給している。その他、首都ジャカルタ(インドネシア)のあるジャワ島を中心に販売網の整備を推進しており、成長著しい分野となっている。
(2) 新規事業
2022年7月に二輪車アフターパーツ以外の事業領域強化を目的に新規事業部が設立された。
a) 電動乗物事業
環境に配慮しながらも快適で効率的な交通手段であることをコンセプトに、新たな電動の乗り物を提案している。一例を挙げると、電動アシスト自転車のデザインを企画し、外注製造により商品化している。子乗せ実用車のイメージが強い電動アシスト自転車だが、利便性や快適性だけでなく、アシスト特有のバッテリーやモーターの存在を極力目立たなくするアイデアを盛り込むなど、デザイン性まで融合させることで高付加価値化を実現しており、ユーザーから高い評価を得ている。
なお、電動アシスト自転車を展開する「E-MOBILITYグループ」は、新たな電動の乗り物として小型電動モビリティの開発を進めていたが、2023年8月に開発中の電動キックボード「Daytona Mobility DK01」を公開した。同社の電動アシスト自転車「DE01」をリデザインしたという車両は、12インチタイヤ、前後ディスクブレーキ、左右に分割されたステップボードなどを装備した公道走行可能モデルであり、2023年内の受注開始を予定している。同社独自の企画力、開発力を生かした商品であり、新たなユーザーの獲得が期待される。また、同社は小型電動モビリティについて、高齢化の進む地方での移動手段などの用途も念頭に入れており、同社のノウハウやネットワークを生かした新たな事業分野として今後の動向に期待が持てる。
b) エネルギー事業
「新エネルギー開発グループ」が、化石燃料に代わる、または化石燃料使用量を減らすことにより環境への貢献ができる代替エネルギーの研究と、それを実用化するための商品開発を行っており、「再生可能エネルギーの推進」及び「新エネルギーの開発」を展開している。「再生可能エネルギーの推進」としては、本社屋上に300kW級、敷地内に500kW級の発電施設を設置し、約150世帯分の電力を発電しているほか、静岡県沼津市足高に500kW級、愛知県北設楽郡設楽町に750kW級の太陽光発電システムを設置している。一方、「新エネルギーの開発」としては、大学との産学連携事業として代替エネルギーの研究開発、化石燃料を使用しない発電機の開発を行っている。具体的には、水素ガス発生装置及び水素ガスによる燃焼効率の向上、燃費改善装置の提案などを行っている。
c) 宅配事業サポート
主にバイクを使った宅配事業に対し、同社二輪事業のノウハウを生かし、安全、ローコスト、高効率化を目指すための商品企画、開発、供給のサポートを行っている。ヘルメット、ドライブレコーダーなどの企画開発などを主力とし、宅配事業者の個別ニーズを汲み取ることで高い信頼を勝ち得ている。宅配事業者が取り扱う商品は様々であり温度や振動に対する要望は多様化しているが、これらの個別対応が可能な企業は限定されることから、今後のデリバリー市場の拡大に伴って成長する可能性は高いと弊社では見ている。ニューノーマル(新しい生活様式)に応じた商品開発を推進することで宅配事業者の効率を上げることに貢献しているほか、高齢化社会に寄り添った展開なども期待できる。
d) その他
新規事業部内の「リユースビジネスグループ」では、地球環境を重視した社内の3R(Reduce、Reuse、Recycle)活動をはじめ、環境負荷削減を目指した商品開発、パッケージ開発を進めている。また、リユースWEB事業で2017年より展開しているバイク専用フリーマーケットアプリ「ブンブン!マーケット」も同事業部に異動した。このほかにも、「GMDグループ」では耕運機、除雪機、発電機等の特機商材を、「アウトドアグループ」ではキャンプ等のアウトドア用品を展開している。
4. グループ企業
同社のグループ企業は、(株)ライダーズ・サポート・カンパニー、PT.DAYTONA AZIA(インドネシア)及び(株)ダートフリーク、(有)オーディーブレインの4社となる。
ライダーズ・サポート・カンパニーは二輪車部品・用品の小売販売を行っている。国内最大級の二輪車部品・用品販売店である「ライコランド」及び二輪車中古品販売店「アップガレージライダース」を関東圏に展開している。総合店のメリットを生かした多彩な商品構成により、他店との差別化を図った集客、販売を行っている。
PT.DAYTONA AZIAは、アセアン地域で二輪車部品・用品の開発・販売を行っている。アセアン地域の二輪車市場は活況を呈しており、特にインドネシアではカスタマイズ部品・用品の成長が想定される。現地法人を通じて、地域に密着した商品開発のほか、早期の市場参入による同社ブランドの浸透、育成強化を図っている。
ダートフリークは、国内・海外の二輪車部品・用品の企画・開発・卸売を行っている。ダートフリークが運営するオフロード専門店「Dirtbikeplus(ダートバイクプラス)」は、アジア最大級規模のオフロードバイク用品店で、実店舗とインターネットで販売をしている。また、ヨツバモト(ダートフリークがプロデュースしたブランド)のキッズ用電動バイクを訴求することで未来のバイクライダーの創出を目指すほか、同社とのコラボレーションによるシナジー効果によるシェアの維持や、アジア地域での販路拡大を図っている。
2022年5月に子会社化したオーディーブレインは、バイクウェアブランド「MaxFritz」を国内複数店舗で展開し、独自の卓越したコンセプトとデザインで根強いファンを獲得している。子会社化により、グループ企業の国内外販路を活用したより広い展開や商品力強化、新ブランドの開発を計画している。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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