2,163円
ポートのニュース
*12:03JST ポート Research Memo(3):顧客の人材採用・販促活動プロセスに深く入り込み、成約支援事業を展開(2)
■会社概要
2. 事業概要
ポート<7047>は、クライアント、ユーザーの双方の課題に深く入り込み、ペインを解消する成約支援事業を展開している。クライアントには成約支援を、ユーザーには意思決定支援を行い、両者のマッチングサービスを提供している。サービスの区分は「人材支援サービス」「販促支援サービス」「新規その他」の3つに分けられる。成約報酬を主な収入源とし、各社の人材採用、販促活動プロセスに深く入り込み、成約に応じて報酬を獲得する共通のビジネスモデルを採用している。ユーザーの母集団を形成し、成約まで支援することで、クライアントの採用・販促活動のリスクを最小化している。
事業全般に共通する強みとして、「ストック型のコンテンツマーケティングモデルである」ことが挙げられる。同社は流行に左右されづらいコンテンツ(就活におけるマナー解説記事など)に厳選してビジネスを展開しているため、長期間にわたってコンテンツが陳腐化せず、資産化したコンテンツをもとに安定したアクセスを獲得している。また、ユーザーを会員化することで行動データを蓄積・分析し、それを効率的に活用することで送客時に高単価な成果報酬を得ている。
(1) 人材支援サービス
人材支援サービスでは、主に未就業、未経験の若手人材の就職を支援する人材向け送客ビジネス「アライアンスサービス」と求人企業へ直接人材を紹介する「人材紹介サービス」を提供している。いずれも同社の潤沢な会員基盤を活用した企業への人材支援を行っている。具体的には、就活ノウハウを提供する「キャリアパーク!」、企業の口コミを提供する「就活会議」、就活生と企業のマッチングを支援する「キャリアパーク!就職エージェント」などがある。特長としては、就職活動におけるあらゆる段階(情報収集やイベント参加、入社試験など)で必要とされる情報を、複数メディアで提供している点が挙げられる。クライアント各社の人事部門に対して人材紹介・業務支援を行うほか、アライアンス先企業との各種ソリューションを提供することで成約フィーを獲得している。また、Webマーケティングによってユーザー集客、会員化を実現し成約支援によって意思決定を支援している。同領域では就活生が動く第4四半期の就活解禁時が山場となるため、業績は2月~3月に集中する下期偏重型となる。さらに、就職活動が年々早期化していることにより、大学2年生の1月~3月に就職活動がスタートし、第4四半期の売上に一層寄与している。第4四半期は最も影響が大きいが、早期化していることにより、同社にとっては収益機会増大につながっていることで他の四半期にも好影響となっている。
(2) 販促支援サービス
販促支援サービスでは、人手不足に伴いデジタル化が必要とされる巨大市場の営業・販促支援を行う。サービス領域には「エネルギー」「カードローン」「リフォーム」の3つがあり、各市場の事業者に対して、大量のユーザー集客×成約型による販促支援を提供している。Webマーケティングによるユーザー母集団の集客後、インサイドセールス等によりユーザーの意思決定を伴走し、クライアントの販促活動を支援する。クライアントにとっては、巨額な販売促進費が投下されている市場に対して、成約支援事業でより効率的にユーザー獲得を実現することができる。
(a) エネルギー領域
同社は2021年11月にエネルギー領域に参入し、中核事業として2022年1月に(株)INEを子会社化した。INEは、ユーザーと電力事業者の国内最大規模のマッチングDXカンパニーで、「エネチョイス」「引越手続き.com」等のマッチングDXメディアを運営している。Webの集客力と意思決定まで支援するインサイドセールス力による洗練されたマッチング力を保有し、取次の完全内製による高いマッチング率が強みである。同社とINEそれぞれのノウハウやアセットを活用してシナジーを創出し、成長市場でのシェア拡大を目指す。また、2023年5月には電力・ガスに関する成約支援、業務支援サービスを運営する(株)Five Lineを子会社化を決定した(連結子会社は第2四半期から)。これにより、Webマーケティングによる販路だけでなく、リアル販路の強化によるシナジーを発揮していく。なお、同社は6月16日にINEを完全子会社化した。
(b) カードローン領域
カードローン領域では、専門家監修の記事や口コミなど、カードローン利用における役立つ情報を運営メディア「マネット(カードローン)」にて提供している。そのほか、エキサイト(株)や大手消費者金融が運営しているメディアも共同運営(同社は記事執筆やマーケティング支援)している。お金に関する悩みを抱えたユーザーが各メディアにて情報収集し、大手消費者金融機関など各事業者に申し込むことで、同社は送客手数料を受け取る。事業の季節性として、6月・12月などのボーナス時期には需要が下がる傾向がある。その反面、3月・9月など新生活のスタート時には活況となるため下期偏重型である。
(c) リフォーム領域
リフォーム領域では、住宅の外壁塗装に関する情報を専門メディア「外壁塗装の窓口」にて提供している。運営主体は、同社が2020年7月末に買収した(株)ドアーズである。「外壁塗装の窓口」では住所や延床面積、予算などからユーザーに合った外壁塗装業者を探すことができる。充実した情報をもとにユーザーを集め、施工業者とマッチングさせることで、同社は送客手数料を得る。ユーザーに対する見積書の見方の支援や、ニーズを聞き出し施工業者へフィードバックするなど、きめ細かい対応によって高い成約率に繋げている。外壁塗装の領域に特化し、ユーザーの意思決定の深いところまで関与していく紹介型の事業である。
(3) 新規その他
新規その他では、新たなサービス開発を通じて「世の中になくてはならない」を創出することを目的としている。具体的には、患者と医師をつなぐオンライン診療プラットフォーム「ポートメディカル」や高血圧オンライン診療プラットフォーム「テレメディーズBP」を運営している。ポートメディカルは、IT×医療により医師からの診断・処方・医薬品の配送までを実現する診療プラットフォームであり、大学病院や医療機器メーカーとの共同研究により本格展開を目指している。テレメディーズBPは、一般社団法人テレメディーズ、オムロンヘルスケア(株)との連携により、高血圧についてのオンライン診療サービスを提供している。患者の家庭血圧を日々モニタリングすることで、有効性の検証・医療の質向上を目指している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
<SI>
2. 事業概要
ポート<7047>は、クライアント、ユーザーの双方の課題に深く入り込み、ペインを解消する成約支援事業を展開している。クライアントには成約支援を、ユーザーには意思決定支援を行い、両者のマッチングサービスを提供している。サービスの区分は「人材支援サービス」「販促支援サービス」「新規その他」の3つに分けられる。成約報酬を主な収入源とし、各社の人材採用、販促活動プロセスに深く入り込み、成約に応じて報酬を獲得する共通のビジネスモデルを採用している。ユーザーの母集団を形成し、成約まで支援することで、クライアントの採用・販促活動のリスクを最小化している。
事業全般に共通する強みとして、「ストック型のコンテンツマーケティングモデルである」ことが挙げられる。同社は流行に左右されづらいコンテンツ(就活におけるマナー解説記事など)に厳選してビジネスを展開しているため、長期間にわたってコンテンツが陳腐化せず、資産化したコンテンツをもとに安定したアクセスを獲得している。また、ユーザーを会員化することで行動データを蓄積・分析し、それを効率的に活用することで送客時に高単価な成果報酬を得ている。
(1) 人材支援サービス
人材支援サービスでは、主に未就業、未経験の若手人材の就職を支援する人材向け送客ビジネス「アライアンスサービス」と求人企業へ直接人材を紹介する「人材紹介サービス」を提供している。いずれも同社の潤沢な会員基盤を活用した企業への人材支援を行っている。具体的には、就活ノウハウを提供する「キャリアパーク!」、企業の口コミを提供する「就活会議」、就活生と企業のマッチングを支援する「キャリアパーク!就職エージェント」などがある。特長としては、就職活動におけるあらゆる段階(情報収集やイベント参加、入社試験など)で必要とされる情報を、複数メディアで提供している点が挙げられる。クライアント各社の人事部門に対して人材紹介・業務支援を行うほか、アライアンス先企業との各種ソリューションを提供することで成約フィーを獲得している。また、Webマーケティングによってユーザー集客、会員化を実現し成約支援によって意思決定を支援している。同領域では就活生が動く第4四半期の就活解禁時が山場となるため、業績は2月~3月に集中する下期偏重型となる。さらに、就職活動が年々早期化していることにより、大学2年生の1月~3月に就職活動がスタートし、第4四半期の売上に一層寄与している。第4四半期は最も影響が大きいが、早期化していることにより、同社にとっては収益機会増大につながっていることで他の四半期にも好影響となっている。
(2) 販促支援サービス
販促支援サービスでは、人手不足に伴いデジタル化が必要とされる巨大市場の営業・販促支援を行う。サービス領域には「エネルギー」「カードローン」「リフォーム」の3つがあり、各市場の事業者に対して、大量のユーザー集客×成約型による販促支援を提供している。Webマーケティングによるユーザー母集団の集客後、インサイドセールス等によりユーザーの意思決定を伴走し、クライアントの販促活動を支援する。クライアントにとっては、巨額な販売促進費が投下されている市場に対して、成約支援事業でより効率的にユーザー獲得を実現することができる。
(a) エネルギー領域
同社は2021年11月にエネルギー領域に参入し、中核事業として2022年1月に(株)INEを子会社化した。INEは、ユーザーと電力事業者の国内最大規模のマッチングDXカンパニーで、「エネチョイス」「引越手続き.com」等のマッチングDXメディアを運営している。Webの集客力と意思決定まで支援するインサイドセールス力による洗練されたマッチング力を保有し、取次の完全内製による高いマッチング率が強みである。同社とINEそれぞれのノウハウやアセットを活用してシナジーを創出し、成長市場でのシェア拡大を目指す。また、2023年5月には電力・ガスに関する成約支援、業務支援サービスを運営する(株)Five Lineを子会社化を決定した(連結子会社は第2四半期から)。これにより、Webマーケティングによる販路だけでなく、リアル販路の強化によるシナジーを発揮していく。なお、同社は6月16日にINEを完全子会社化した。
(b) カードローン領域
カードローン領域では、専門家監修の記事や口コミなど、カードローン利用における役立つ情報を運営メディア「マネット(カードローン)」にて提供している。そのほか、エキサイト(株)や大手消費者金融が運営しているメディアも共同運営(同社は記事執筆やマーケティング支援)している。お金に関する悩みを抱えたユーザーが各メディアにて情報収集し、大手消費者金融機関など各事業者に申し込むことで、同社は送客手数料を受け取る。事業の季節性として、6月・12月などのボーナス時期には需要が下がる傾向がある。その反面、3月・9月など新生活のスタート時には活況となるため下期偏重型である。
(c) リフォーム領域
リフォーム領域では、住宅の外壁塗装に関する情報を専門メディア「外壁塗装の窓口」にて提供している。運営主体は、同社が2020年7月末に買収した(株)ドアーズである。「外壁塗装の窓口」では住所や延床面積、予算などからユーザーに合った外壁塗装業者を探すことができる。充実した情報をもとにユーザーを集め、施工業者とマッチングさせることで、同社は送客手数料を得る。ユーザーに対する見積書の見方の支援や、ニーズを聞き出し施工業者へフィードバックするなど、きめ細かい対応によって高い成約率に繋げている。外壁塗装の領域に特化し、ユーザーの意思決定の深いところまで関与していく紹介型の事業である。
(3) 新規その他
新規その他では、新たなサービス開発を通じて「世の中になくてはならない」を創出することを目的としている。具体的には、患者と医師をつなぐオンライン診療プラットフォーム「ポートメディカル」や高血圧オンライン診療プラットフォーム「テレメディーズBP」を運営している。ポートメディカルは、IT×医療により医師からの診断・処方・医薬品の配送までを実現する診療プラットフォームであり、大学病院や医療機器メーカーとの共同研究により本格展開を目指している。テレメディーズBPは、一般社団法人テレメディーズ、オムロンヘルスケア(株)との連携により、高血圧についてのオンライン診療サービスを提供している。患者の家庭血圧を日々モニタリングすることで、有効性の検証・医療の質向上を目指している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
<SI>
この銘柄の最新ニュース
ポートのニュース一覧- 前日に動いた銘柄 part2 日本マイクロニクス、パワーファス、ヘッドウォータースなど 今日 07:32
- 前日に動いた銘柄 part2 日本マイクロニクス、パワーファス、ヘッドウォータースなど 2024/11/30
- 人材領域における人材紹介サービスの状況についてのお知らせ 2024/11/28
- 個人投資家向けIR勉強会「神戸投資勉強会【in名古屋】」登壇のお知らせ 2024/11/26
- 株式会社HR teamの株式追加取得に関するお知らせ 2024/11/26
マーケットニュース
- 東京株式(寄り付き)=売り買い交錯、米株最高値圏も円高に警戒感 (12/02)
- 日経平均2日寄り付き=8円高、3万8216円 (12/02)
- トヨタなど自動車株は売り買い交錯、円高とトランプ関税への警戒感もPBRの割安さに着目した押し目買いも◇ (12/02)
- 前場に注目すべき3つのポイント~半導体株には買い戻しが入りやすい~ (12/02)
おすすめ条件でスクリーニングされた銘柄を見る
ポートの取引履歴を振り返りませんか?
ポートの株を取引したことがありますか?みんかぶアセットプランナーに取引口座を連携すると売買履歴をチャート上にプロットし、自分の取引を視覚的に確認することができます。
アセットプランナーの取引履歴機能とは※アセプラを初めてご利用の場合は会員登録からお手続き下さい。