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ポートのニュース
明日からスタートする新年相場を前に、2023年に活躍が期待される銘柄を探ってみたい。本特集では、直近3ヵ月決算の経常利益が四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ通期見通しも最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況になっている銘柄に注目。なかでも、四半期ベースで最高益を連続で更新している企業に照準を合わせた。
下表では、時価総額100億円以上5000億円未満の銘柄を対象に、本決算月にかかわらず、直近の3ヵ月決算において経常利益が全四半期ベースの過去最高益を5%超上回り、かつ2四半期以上連続で最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益を上回る見通しを示している40社を選び出し、「四半期最高益の連続期数が大きい」、「上振れ率が高い」順に記した。
トップに輝いたのは、独立系半導体商社のマクニカホールディングス <3132> [東証P]。22年7-9月(第2四半期)の経常利益は過去最高だった直前の4-6月期実績を10.2%上回る124億円となり、実に6四半期連続の最高益更新を果たした。注力分野の産業機器市場や車載市場で世界的に高い半導体需要が継続したことに加え、急激な円安進行も収益を押し上げた。好調な業績を踏まえ、23年3月期通期業績と配当予想を上方修正するとともに、自社株買いを発表したことも好感され、株価は11月24日に約21年半ぶりの高値となる3635円まで上値を伸ばしている。
2位にはシリコンウエハー再生加工大手のRS Technologies <3445> [東証P]が入った。7-9月(第3四半期)は主力の再生ウエハーが旺盛な顧客需要を背景に大きく伸びたうえ、プライムウエハーも引き合いが強く、中国の新工場が安定稼働したことで収益が急拡大した。業績好調に伴い、決算発表後の12月8日に22年12月期通期の業績見通しと配当予想の上方修正に踏み切った。
選出リストは半導体関連の強さが目立つ。上位2社のほか、半導体テスト工程の受託会社であるテラプローブ <6627> [東証S]、半導体製造装置向け部品を手掛けるフェローテックホールディングス <6890> [東証S]、半導体向け高純度化学薬品を主力とするトリケミカル研究所 <4369> [東証P]、信越化学工業 <4063> [東証P]の関連会社でシリコンウエハーの研磨加工に強みを持つ三益半導体工業 <8155> [東証P]、半導体回路検査用コネクターが好調に推移しているヨコオ <6800> [東証P]が入った。2023年の世界半導体市場は4年ぶりの縮小が見込まれるが、潜在需要は引き続き強く年後半からは市場回復の見通しにあるなど、半導体関連株は今年も目が離せない存在となりそうだ。
また、10位のIDEC <6652> [東証P]、15位のケル <6919> [東証S]、17位の山洋電気 <6516> [東証P]は、世界的な経済活動の持ち直しに伴う設備投資需要の増大を背景に好調な業績が続いている。IDECは制御装置、ケルはコネクター、山洋電気は冷却ファンといずれも主力製品が半導体関連や工作機械など向けに大きく伸びたほか、円安進行も追い風となった。
7位のサンゲツ <8130> [東証P]は壁紙を主力とするインテリア部門において、原材料価格の高騰や物流コストの上昇を背景に4月から実施した値上げが浸透し、7-9月期(第2四半期)は3四半期連続の最高益更新を遂げた。9位のKPPグループホールディングス <9274> [東証P]、26位の日本紙パルプ商事 <8032> [東証P]の紙商社2社も海外事業を中心に複数回にわたって値上げを実施したほか、円安が進んだこともプラスに働いた。
好決算を受けて上場来高値を記録した銘柄も多くみられる。中古品の出張買い取りを手掛ける11位のBuySell Technologies <7685> [東証G]は、相場変動の影響を受けやすい貴金属や時計などの一部在庫を前倒しで販売し、売上高が大きく伸びた。また、出張訪問件数の増加や個人向け販売比率の向上で出張訪問あたり変動利益が上昇したことに加え、バイセルとタイムレスの店舗拡大も寄与し、7-9月期(第3四半期)は売上高、経常利益ともに過去最高を塗り替えた。これを受けて、株価は11月29日に上場来高値を更新している。
24位にリスト入りしたAbalance <3856> [東証S]は、太陽光パネルを製造するベトナム子会社VSUNで欧米を中心に受注が好調に推移したほか、グリーンエネルギー事業では売電収入などが伸び、7-9月期(第1四半期)は2期連続の最高益更新を果たした。併せて、23年6月期通期の経常利益を従来予想の28.1億円→38億円に上方修正したことも好感され、株価は11月25日に上場来高値3260円まで上昇する場面があった。
このほか、三井松島ホールディングス <1518> [東証P]、飯野海運 <9119> [東証P]、大和工業 <5444> [東証P]、日新 <9066> [東証P]は予想PER10倍以下と割安感が強いうえ、年間ベースの配当利回りが3%を大きく上回っており、株主還元の切り口でも投資妙味があるとして注目したい。
┌ 四半期 経常利益 ┐ 最高益 ┌ 通期 経常利益 ┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 直近四半期 連続期数 上振れ率 今期予想 PER
<3132> マクニカHD 10.2 12427 6 26.8 45000 6.1
<3445> RSテクノ 6.1 4844 6 83.4 16200 12.2
<1518> 三井松島HD 157 8973 4 261 31000 2.1
<4481> ベース 17.0 1096 4 19.9 3602 25.7
<2395> 新日本科学 13.9 3156 4 38.5 9800 13.4
<6627> テラプローブ 11.7 2009 4 46.8 7100 5.6
<8130> サンゲツ 34.1 5308 3 38.8 18000 10.5
<6890> フェローテク 30.8 13350 3 50.0 39000 5.4
<9274> KPPGHD 29.7 6249 3 109 18500 3.8
<6652> IDEC 28.5 4578 3 34.6 14000 9.1
<7685> バイセル 24.3 973 3 43.8 3300 39.9
<7047> ポート 23.3 429 3 139 1350 13.9 *
<4369> トリケミカル 17.6 2105 3 25.6 6648 12.4
<6081> アライドアキ 15.1 359 3 35.5 1150 21.5
<6919> ケル 13.2 772 3 0.4 2150 8.3
<7191> イントラスト 10.1 404 3 29.8 1530 19.2
<6516> 山洋電 8.3 4264 3 34.9 15900 5.9 *
<7095> マクビープラ 6.9 479 3 29.8 1600 33.2
<7705> ジーエル 6.2 1603 3 29.3 6460 6.8
<5803> フジクラ 109 26053 2 89.3 69000 7.8
<6070> キャリアL 47.4 1579 2 131 6410 7.6
<6565> ABホテル 41.4 680 2 43.1 2000 23.1
<4880> セルソース 41.2 637 2 2.7 1625 73.1
<3856> Aバランス 41.0 1444 2 152 3800 28.1
<9119> 飯野海 32.2 6739 2 0.9 16200 5.3
<8032> 紙パル商 29.4 5794 2 26.2 19000 3.0
<7228> デイトナ 25.2 765 2 9.2 2061 6.0
<5444> 大和工 21.6 28187 2 57.0 90500 4.3
<9066> 日新 21.3 4537 2 42.0 14000 4.2
<6619> WSCOPE 20.5 3585 2 247 8600 17.9
<1301> 極洋 18.7 3151 2 1.4 7000 8.3
<8155> 三益半導 18.1 3802 2 45.4 11000 10.0
<6333> 帝国電 17.1 1496 2 31.9 5050 12.1
<6800> ヨコオ 13.9 3481 2 47.0 9600 8.1
<4235> UFHD 13.7 1112 2 85.6 2500 17.5 *
<9310> トランシティ 12.5 2898 2 1.6 8500 5.5
<9672> 東競馬 11.1 4441 2 2.1 13115 12.6
<9025> 鴻池運輸 9.9 4359 2 18.2 14000 9.9
<7849> スターツ出版 7.0 490 2 51.4 1400 12.7
<2307> クロスキャト 5.7 425 2 1.6 1190 26.2
※最高益連続期数は四半期ベースの連続回数。上振れ率は四半期実績または通期計画の過去最高益に比べた増加率。
※2021年10月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
★元日~4日に、2023年「新春特集」を一挙、“28本“配信します。ご期待ください。
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下表では、時価総額100億円以上5000億円未満の銘柄を対象に、本決算月にかかわらず、直近の3ヵ月決算において経常利益が全四半期ベースの過去最高益を5%超上回り、かつ2四半期以上連続で最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益を上回る見通しを示している40社を選び出し、「四半期最高益の連続期数が大きい」、「上振れ率が高い」順に記した。
トップに輝いたのは、独立系半導体商社のマクニカホールディングス <3132> [東証P]。22年7-9月(第2四半期)の経常利益は過去最高だった直前の4-6月期実績を10.2%上回る124億円となり、実に6四半期連続の最高益更新を果たした。注力分野の産業機器市場や車載市場で世界的に高い半導体需要が継続したことに加え、急激な円安進行も収益を押し上げた。好調な業績を踏まえ、23年3月期通期業績と配当予想を上方修正するとともに、自社株買いを発表したことも好感され、株価は11月24日に約21年半ぶりの高値となる3635円まで上値を伸ばしている。
2位にはシリコンウエハー再生加工大手のRS Technologies <3445> [東証P]が入った。7-9月(第3四半期)は主力の再生ウエハーが旺盛な顧客需要を背景に大きく伸びたうえ、プライムウエハーも引き合いが強く、中国の新工場が安定稼働したことで収益が急拡大した。業績好調に伴い、決算発表後の12月8日に22年12月期通期の業績見通しと配当予想の上方修正に踏み切った。
選出リストは半導体関連の強さが目立つ。上位2社のほか、半導体テスト工程の受託会社であるテラプローブ <6627> [東証S]、半導体製造装置向け部品を手掛けるフェローテックホールディングス <6890> [東証S]、半導体向け高純度化学薬品を主力とするトリケミカル研究所 <4369> [東証P]、信越化学工業 <4063> [東証P]の関連会社でシリコンウエハーの研磨加工に強みを持つ三益半導体工業 <8155> [東証P]、半導体回路検査用コネクターが好調に推移しているヨコオ <6800> [東証P]が入った。2023年の世界半導体市場は4年ぶりの縮小が見込まれるが、潜在需要は引き続き強く年後半からは市場回復の見通しにあるなど、半導体関連株は今年も目が離せない存在となりそうだ。
また、10位のIDEC <6652> [東証P]、15位のケル <6919> [東証S]、17位の山洋電気 <6516> [東証P]は、世界的な経済活動の持ち直しに伴う設備投資需要の増大を背景に好調な業績が続いている。IDECは制御装置、ケルはコネクター、山洋電気は冷却ファンといずれも主力製品が半導体関連や工作機械など向けに大きく伸びたほか、円安進行も追い風となった。
7位のサンゲツ <8130> [東証P]は壁紙を主力とするインテリア部門において、原材料価格の高騰や物流コストの上昇を背景に4月から実施した値上げが浸透し、7-9月期(第2四半期)は3四半期連続の最高益更新を遂げた。9位のKPPグループホールディングス <9274> [東証P]、26位の日本紙パルプ商事 <8032> [東証P]の紙商社2社も海外事業を中心に複数回にわたって値上げを実施したほか、円安が進んだこともプラスに働いた。
好決算を受けて上場来高値を記録した銘柄も多くみられる。中古品の出張買い取りを手掛ける11位のBuySell Technologies <7685> [東証G]は、相場変動の影響を受けやすい貴金属や時計などの一部在庫を前倒しで販売し、売上高が大きく伸びた。また、出張訪問件数の増加や個人向け販売比率の向上で出張訪問あたり変動利益が上昇したことに加え、バイセルとタイムレスの店舗拡大も寄与し、7-9月期(第3四半期)は売上高、経常利益ともに過去最高を塗り替えた。これを受けて、株価は11月29日に上場来高値を更新している。
24位にリスト入りしたAbalance <3856> [東証S]は、太陽光パネルを製造するベトナム子会社VSUNで欧米を中心に受注が好調に推移したほか、グリーンエネルギー事業では売電収入などが伸び、7-9月期(第1四半期)は2期連続の最高益更新を果たした。併せて、23年6月期通期の経常利益を従来予想の28.1億円→38億円に上方修正したことも好感され、株価は11月25日に上場来高値3260円まで上昇する場面があった。
このほか、三井松島ホールディングス <1518> [東証P]、飯野海運 <9119> [東証P]、大和工業 <5444> [東証P]、日新 <9066> [東証P]は予想PER10倍以下と割安感が強いうえ、年間ベースの配当利回りが3%を大きく上回っており、株主還元の切り口でも投資妙味があるとして注目したい。
┌ 四半期 経常利益 ┐ 最高益 ┌ 通期 経常利益 ┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 直近四半期 連続期数 上振れ率 今期予想 PER
<3132> マクニカHD 10.2 12427 6 26.8 45000 6.1
<3445> RSテクノ 6.1 4844 6 83.4 16200 12.2
<1518> 三井松島HD 157 8973 4 261 31000 2.1
<4481> ベース 17.0 1096 4 19.9 3602 25.7
<2395> 新日本科学 13.9 3156 4 38.5 9800 13.4
<6627> テラプローブ 11.7 2009 4 46.8 7100 5.6
<8130> サンゲツ 34.1 5308 3 38.8 18000 10.5
<6890> フェローテク 30.8 13350 3 50.0 39000 5.4
<9274> KPPGHD 29.7 6249 3 109 18500 3.8
<6652> IDEC 28.5 4578 3 34.6 14000 9.1
<7685> バイセル 24.3 973 3 43.8 3300 39.9
<7047> ポート 23.3 429 3 139 1350 13.9 *
<4369> トリケミカル 17.6 2105 3 25.6 6648 12.4
<6081> アライドアキ 15.1 359 3 35.5 1150 21.5
<6919> ケル 13.2 772 3 0.4 2150 8.3
<7191> イントラスト 10.1 404 3 29.8 1530 19.2
<6516> 山洋電 8.3 4264 3 34.9 15900 5.9 *
<7095> マクビープラ 6.9 479 3 29.8 1600 33.2
<7705> ジーエル 6.2 1603 3 29.3 6460 6.8
<5803> フジクラ 109 26053 2 89.3 69000 7.8
<6070> キャリアL 47.4 1579 2 131 6410 7.6
<6565> ABホテル 41.4 680 2 43.1 2000 23.1
<4880> セルソース 41.2 637 2 2.7 1625 73.1
<3856> Aバランス 41.0 1444 2 152 3800 28.1
<9119> 飯野海 32.2 6739 2 0.9 16200 5.3
<8032> 紙パル商 29.4 5794 2 26.2 19000 3.0
<7228> デイトナ 25.2 765 2 9.2 2061 6.0
<5444> 大和工 21.6 28187 2 57.0 90500 4.3
<9066> 日新 21.3 4537 2 42.0 14000 4.2
<6619> WSCOPE 20.5 3585 2 247 8600 17.9
<1301> 極洋 18.7 3151 2 1.4 7000 8.3
<8155> 三益半導 18.1 3802 2 45.4 11000 10.0
<6333> 帝国電 17.1 1496 2 31.9 5050 12.1
<6800> ヨコオ 13.9 3481 2 47.0 9600 8.1
<4235> UFHD 13.7 1112 2 85.6 2500 17.5 *
<9310> トランシティ 12.5 2898 2 1.6 8500 5.5
<9672> 東競馬 11.1 4441 2 2.1 13115 12.6
<9025> 鴻池運輸 9.9 4359 2 18.2 14000 9.9
<7849> スターツ出版 7.0 490 2 51.4 1400 12.7
<2307> クロスキャト 5.7 425 2 1.6 1190 26.2
※最高益連続期数は四半期ベースの連続回数。上振れ率は四半期実績または通期計画の過去最高益に比べた増加率。
※2021年10月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
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