ＩＨＩ(7013)：2011年3月期連結本決算経常見通し上方修正。21.1%増益を予想。

　ＩＨＩ(7013)が2月4日に発表した業績予想によると、2011年3月期本決算の経常損益は前回予想(24,000百万円)から上方修正され、21.1%増益の40,000百万円になる見通し。因みに直前のIFISコンセンサスでは28,833百万円を予想しており、会社予想はコンセンサス予想値を38.7%上回る水準となっている。

業績予想修正の理由：（適時開示より抜粋）

　通期の連結業績予想につきましては，売上高は概ね前回発表予想どおりとなる見込みですが，営業利益，経常利益は，円高による減益要因はあるものの，工事採算の改善や諸経費の削減などにより，前回発表予想に対して増益となる見込みです。また当期純利益につきましても，後述する特別損失の計上はあるものの，経常利益段階での好転により前回発表予想に対して増益となる見込みです。

特別損失の内容
　ドイツに建設中の同プロジェクトにおいて，当社とボイラコンソーシアムを形成している AE＆E社が同社の持株会社であるA−TECグループの破綻を受けて倒産したことに伴い，その対応方針を検討しておりましたが，当社としましてはAE&E社の契約上の地位を継承し，コンソーシアム契約に従って独力で同プロジェクトを完遂することとし，AE＆E社から継承する工事範囲のプロジェクトキャッシュフローを精査いたしました。その結果，今後の出金額が入金額を大幅に上回る見通しであることが判明いたしました。
　以上の状況を踏まえ当社は，想定される収支不足額を見積もり，平成23年3月期第3四半期において約92億円の特別損失を計上することとしました。

為替差損の発生
　昨今の為替相場の変動により，平成23年3月期第3四半期連結累計期間において，為替差損61億円を営業外費用に計上いたしました。