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エノモトのニュース
■業績動向
3. 製品群別の足もと市場概況
エノモト<6928>製品群の市場概況に関して、IC・トランジスタ用リードフレーム市場は、2020年3月期第2四半期で底を打った印象はあるが、米中貿易摩擦の影響などから回復は早くても2020年3月期第4四半期と見られ、来期は穏やかに回復すると予測されている。同社に関しては、受注環境は堅調で、車載向けは電装化率の上昇に伴って順調に拡大している。2019年のオプト関連半導体は、前年比1.5%減(WSTS「半導体市場予測製品別市場動向(世界市場)と予測されるなど、前年までの反動により2020年後半から2021年にかけて需要が停滞すると見られている。しかし2022年以降は、置き換え需要や新規ユーザーの増加から好転が見込まれている。同社に関しては、東京オリンピック向け需要が一巡したため、国内の大型ディスプレイがピークアウトしている状況である。コネクタ用部品は、米中貿易摩擦の影響などによる一時的な停滞はあったが、同社は、車載用部品の需要が引き続き堅調で、スマートフォン部品も5G対応の端境期ではあるものの新機種・旧機種ともに予想以上に好調な動きとなっている。
スマートフォンの改善が下期業績をけん引
4. 2020年3月期の業績見通し
2020年3月期業績見通しについて、同社は売上高21,000百万円(前期比0.2%減)、営業利益1,200百万円(同6.0%増)、経常利益1,200百万円(同4.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益920百万円(同0.8%増)を見込んでいる。売上高・利益ともに期初予想のままだが、第2四半期に好調だった売上高については、第3四半期以降のスマートフォン向け部品の量産本格化は期待するものの、米中貿易摩擦問題などにより世界的に不安定な経済情勢が継続する懸念が生じているため、保守的に会社見通しを据え置いた。一方、進捗率の低かった利益については、下期に海外の組織変革による固定費削減効果で生産性が改善してくること、スマートフォン向け部品の量産品受注増加により生産効率向上や品目構成改善が期待できることなどにより、利益率の改善を見込んでいる。
製品群別の見通しに関して、IC・トランジスタ用リードフレームは、車載向けを中心に受注量は小幅ながら増加を見込む。民生向けは世界経済の動向から前年並みの需要を見込んでいる。市場全体は、当面前期並みの水準で推移するが、来期には本格回復が期待されている。オプト用リードフレームは、2020年3月期は期初から在庫調整局面にあったが、下期には新規製品の量産効果などにより挽回を期しており、通期の着地は前期並みを計画している。コネクタ用部品では、エアバッグなど車載向けで引き続き堅調な推移を見込む上、フィリピン生産工場における生産性改善による収益性向上も計画している。また、回復著しいスマートフォン向け部品については増収を計画、ウェアラブル関連部品はスマートウォッチの持続的成長を背景に市場拡大を想定、売上高の底上げに加え量産効果や技術習熟による収益性の向上を見込んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<ST>
3. 製品群別の足もと市場概況
エノモト<6928>製品群の市場概況に関して、IC・トランジスタ用リードフレーム市場は、2020年3月期第2四半期で底を打った印象はあるが、米中貿易摩擦の影響などから回復は早くても2020年3月期第4四半期と見られ、来期は穏やかに回復すると予測されている。同社に関しては、受注環境は堅調で、車載向けは電装化率の上昇に伴って順調に拡大している。2019年のオプト関連半導体は、前年比1.5%減(WSTS「半導体市場予測製品別市場動向(世界市場)と予測されるなど、前年までの反動により2020年後半から2021年にかけて需要が停滞すると見られている。しかし2022年以降は、置き換え需要や新規ユーザーの増加から好転が見込まれている。同社に関しては、東京オリンピック向け需要が一巡したため、国内の大型ディスプレイがピークアウトしている状況である。コネクタ用部品は、米中貿易摩擦の影響などによる一時的な停滞はあったが、同社は、車載用部品の需要が引き続き堅調で、スマートフォン部品も5G対応の端境期ではあるものの新機種・旧機種ともに予想以上に好調な動きとなっている。
スマートフォンの改善が下期業績をけん引
4. 2020年3月期の業績見通し
2020年3月期業績見通しについて、同社は売上高21,000百万円(前期比0.2%減)、営業利益1,200百万円(同6.0%増)、経常利益1,200百万円(同4.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益920百万円(同0.8%増)を見込んでいる。売上高・利益ともに期初予想のままだが、第2四半期に好調だった売上高については、第3四半期以降のスマートフォン向け部品の量産本格化は期待するものの、米中貿易摩擦問題などにより世界的に不安定な経済情勢が継続する懸念が生じているため、保守的に会社見通しを据え置いた。一方、進捗率の低かった利益については、下期に海外の組織変革による固定費削減効果で生産性が改善してくること、スマートフォン向け部品の量産品受注増加により生産効率向上や品目構成改善が期待できることなどにより、利益率の改善を見込んでいる。
製品群別の見通しに関して、IC・トランジスタ用リードフレームは、車載向けを中心に受注量は小幅ながら増加を見込む。民生向けは世界経済の動向から前年並みの需要を見込んでいる。市場全体は、当面前期並みの水準で推移するが、来期には本格回復が期待されている。オプト用リードフレームは、2020年3月期は期初から在庫調整局面にあったが、下期には新規製品の量産効果などにより挽回を期しており、通期の着地は前期並みを計画している。コネクタ用部品では、エアバッグなど車載向けで引き続き堅調な推移を見込む上、フィリピン生産工場における生産性改善による収益性向上も計画している。また、回復著しいスマートフォン向け部品については増収を計画、ウェアラブル関連部品はスマートウォッチの持続的成長を背景に市場拡大を想定、売上高の底上げに加え量産効果や技術習熟による収益性の向上を見込んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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