105円
ネクスグループのニュース
■要約
ネクスグループ<6634>は、ファブレス型の通信機器メーカーである(株)ネクス、インターネットで旅行代理店事業を展開するイー・旅ネット・ドット・コム(株)、介護事業に関連する業務や情報を一元管理するシステム CareOnlineを運営・展開する(株)ケア・ダイナミクス、エスニックファッションや雑貨の輸入販売を手掛ける(株)チチカカなどを擁するホールディングカンパニー。現在は、「IoT関連事業」、「インターネット旅行事業」、「ブランドリテールプラットフォーム事業」、「仮想通貨・ブロックチェーン事業」、「その他」の5セグメントで事業を展開している。
2019年11月期の連結業績は、売上高については9,670百万円(前期比13.1%減)、営業損失633百万円(前期は419百万円の利益)、経常損失678百万円(前期は47百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失1,272百万円(前期は473百万円の損失)であった。年間の計画比でも、売上高・各利益指標値とも未達成であった。ブランドリテールプラットフォーム事業が夏季の天候不順の影響や在庫の圧縮などで売上縮小した影響と、前期の仮想通貨・ブロックチェーン事業の一過性のトレーディング収入がはく離したことなどでグループ連結で減収となった。営業利益については、IoT関連事業の増収が収益改善に寄与したものの、前述の減収要因と、当初見込に対して販管費が増加したことなどによって営業損失となった。
2020年11月期業績予想については、売上高が前期比3.6%減の9,321百万円、営業利益は92百万円(前期は633百万円の損失)、経常利益は93百万円(前期は678百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は9百万円(前期は1,272百万円の損失)と、微減収ながらも黒字化を予想している。
セグメント別の目標値は開示していないが、チチカカをはじめとするブランドリテールプラットフォーム事業において、在庫評価の徹底や不採算店舗の閉店、人員体制の見直し、間接部門の経費削減などの事業構造改革の目途が立ち、採算性の向上に寄与することが大きいものと見られる。改善効果は第1四半期から表れるといい、通期予想及び最終損益黒字化の達成に向けて注目するところである。
同社は、中長期経営方針において、対処すべき課題等として、1)事業構造改革の推進、2)IoT関連事業の拡大、3)財務体制の強化、4)事業ポートフォリオの分散化、5)ブランドイメージ戦略、6)成長分野と通信の融合を挙げている。事業構造改革をはじめとしてグループ各社のシナジーの発揮、営業力強化などで事業収益性を強化し、安定した利益確保を目指すことが当面の目標である。
株主還元については、同社は、株主に対する利益還元を経営戦略上の重要要素と考え、利益配分については経営基盤の安定及び将来の事業拡大に向けての内部留保の充実を勘案しつつ、収益やキャッシュ・フローの状況に応じた配当を実施していくとしている。しかし、2019年11月期の配当については、当面は、内部留保を厚くすることで経営基盤の強化を図るため、無配としている。
■Key Points
・設立以来の通信機器の技術、IoTをベースに先端分野へ事業展開
・2019年11月期は減収減益で営業損失、ブランドリテールプラットフォーム事業の収益性改善の遅れ
・2020年11月期業績予想は微減収も増益・最終黒字化を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田秀樹)
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ネクスグループ<6634>は、ファブレス型の通信機器メーカーである(株)ネクス、インターネットで旅行代理店事業を展開するイー・旅ネット・ドット・コム(株)、介護事業に関連する業務や情報を一元管理するシステム CareOnlineを運営・展開する(株)ケア・ダイナミクス、エスニックファッションや雑貨の輸入販売を手掛ける(株)チチカカなどを擁するホールディングカンパニー。現在は、「IoT関連事業」、「インターネット旅行事業」、「ブランドリテールプラットフォーム事業」、「仮想通貨・ブロックチェーン事業」、「その他」の5セグメントで事業を展開している。
2019年11月期の連結業績は、売上高については9,670百万円(前期比13.1%減)、営業損失633百万円(前期は419百万円の利益)、経常損失678百万円(前期は47百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失1,272百万円(前期は473百万円の損失)であった。年間の計画比でも、売上高・各利益指標値とも未達成であった。ブランドリテールプラットフォーム事業が夏季の天候不順の影響や在庫の圧縮などで売上縮小した影響と、前期の仮想通貨・ブロックチェーン事業の一過性のトレーディング収入がはく離したことなどでグループ連結で減収となった。営業利益については、IoT関連事業の増収が収益改善に寄与したものの、前述の減収要因と、当初見込に対して販管費が増加したことなどによって営業損失となった。
2020年11月期業績予想については、売上高が前期比3.6%減の9,321百万円、営業利益は92百万円(前期は633百万円の損失)、経常利益は93百万円(前期は678百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は9百万円(前期は1,272百万円の損失)と、微減収ながらも黒字化を予想している。
セグメント別の目標値は開示していないが、チチカカをはじめとするブランドリテールプラットフォーム事業において、在庫評価の徹底や不採算店舗の閉店、人員体制の見直し、間接部門の経費削減などの事業構造改革の目途が立ち、採算性の向上に寄与することが大きいものと見られる。改善効果は第1四半期から表れるといい、通期予想及び最終損益黒字化の達成に向けて注目するところである。
同社は、中長期経営方針において、対処すべき課題等として、1)事業構造改革の推進、2)IoT関連事業の拡大、3)財務体制の強化、4)事業ポートフォリオの分散化、5)ブランドイメージ戦略、6)成長分野と通信の融合を挙げている。事業構造改革をはじめとしてグループ各社のシナジーの発揮、営業力強化などで事業収益性を強化し、安定した利益確保を目指すことが当面の目標である。
株主還元については、同社は、株主に対する利益還元を経営戦略上の重要要素と考え、利益配分については経営基盤の安定及び将来の事業拡大に向けての内部留保の充実を勘案しつつ、収益やキャッシュ・フローの状況に応じた配当を実施していくとしている。しかし、2019年11月期の配当については、当面は、内部留保を厚くすることで経営基盤の強化を図るため、無配としている。
■Key Points
・設立以来の通信機器の技術、IoTをベースに先端分野へ事業展開
・2019年11月期は減収減益で営業損失、ブランドリテールプラットフォーム事業の収益性改善の遅れ
・2020年11月期業績予想は微減収も増益・最終黒字化を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田秀樹)
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