＜動意株・３０日＞（大引け）＝松風、兼房、東芝テックなど

　松風＜7979.T＞＝大幅高。同社は歯科材料・機器の大手で人口歯や研削材料で高シェアを誇るが、業績は好調を極めており、２９日に１５年３月期の連結業績の大幅な上方修正を発表、これを好感する買いが集まっている。売上高は従来予想の１８８億３８００万円から１９６億６７００万円（前期比７．７％増）、最終利益は５億６５００万円から９億４４００万円（同８６．６％増）に増額している。主力のデンタル事業は国内では新製品やＣＡＤ/ＣＡＭ関連製品が好調に推移し業績を牽引、売り上げの約３割を占める海外向けでは円安メリットを享受している。

　兼房＜5984.T＞＝後場一時、ストップ高。同社はきょう午前１１時すぎに、１５年３月期通期の連結営業利益予想を従来の１４億８０００万円から１８億３０００万円（前期比４６．８％増）に引き上げると発表。あわせて期末配当を２０円５０銭（従来計画は１２円５０銭）とする方針も明らかにしている。通期の連結売上高予想も１７２億６０００万円から１７６億円（同２．６％増）に増額修正。海外売上高が当初予想を上回る見込みであり、利益面では海外生産子会社の生産性向上などが寄与する。

　東芝テック＜6588.T＞＝大幅続伸。前日取引終了後に発表した１５年３月期第２四半期累計（４～９月）の連結決算は、売上高２５６２億９２００万円（前年同期比６．１％増）、営業利益１２２億１８００万円（同１５．０％増）と前回予想を上回った。ＰＯＳシステムやオートＩＤシステムが国内外で伸び、売り上げが拡大し収益性も高まった。

　日本精化＜4362.T＞＝大幅高。９月２９日につけた年初来高値８２０円を上回った。同社は２９日取引終了後に、１５年３月期通期の連結業績予想修正を発表。営業利益見通しを従来の１６億５０００万円から２０億円（前期比２６．３％増）に引き上げたことが好感されているようだ。　売上高見通しは２５２億円から２６０億円（同６．０％増）に増額修正。工業用製品部門で「ラノリン」や「コレステロール」などの輸出が堅調に推移することが見込まれるという。

　東邦チタニウム＜5727.T＞＝急伸。２９日の取引終了後、１５年３月期連結業績予想を修正し、従来予想に比べ赤字幅は縮小することを発表したことが好感されている。今３月期の売上高は３２６億円から３３２億円（前期比９．１％増）に見直したほか、営業損益は４０億円の赤字から３０億円の赤字（前年同期は４７億５００万円の赤字）、最終損益は４０億円の赤字から２７億円の赤字（同５４億９８００万円の赤字）に修正した。販売構成や円安の進行、コスト削減などが奏功し収益を押し上げる見通しだ。

　アイスタイル＜3660.T＞＝一時ストップ高。同社は２９日取引終了後に、１５年６月期第１四半期（７～９月）の連結決算を発表。営業利益が１億８１００万円（前年同期比３．７倍）となり、通期計画２億５４００万円に対する進捗率は７１．３％に達していることが好感されているようだ。第１四半期の連結売上高は２０億９８００万円（同２６．０％増）で着地。バナー広告の好調などからマーケティング事業の売上高が１１億１７００万円（同３１．９％増）と伸びたほか、小売事業の売上高も８億３６００万円（同２６．５％増）に増加した。

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出所：株経通信（株式会社みんかぶ）