＜動意株・１５日＞（大引け）＝池上通、モリタＨＤ、ヒューマンメタボなど

　池上通信機＜6771.T＞＝商いを伴い急伸。特に目新しい材料は観測されていないものの、家電の夏商戦でフルハイビジョンの約４倍の解像度の高精細な「４Ｋテレビ」への注目が集まると予想されており、４Ｋ／８Ｋに対応したカメラシステムを手掛ける同社への関心が高まるとの見方が強まっているようだ。株価は６月以降、１００円から１１０円を中心としたもみ合いから上放れてきているが、ＰＢＲ０．６倍台と割安感の強さから先高感が強まっており、材料性と相まって株価を押し上げている。

　モリタホールディングス＜6455.T＞＝堅調。総務省消防庁は４日、スプリンクラー設置を義務付ける診療所の対象を現在の６０００平方メートルから３０００平方メートルに広げると発表した。昨年１０月に福岡市の医院で発生した火災でスプリンクラーが設置されておらず１０人が死亡した事故を受け、規制を強化した措置。このスプリンクラー設置義務拡大で、同社が手掛けるパッケージ型自動消火設備「スプリネックス」への需要が拡大するとの期待が浮上している。

　ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ＜6090.T＞＝一時ストップ高。同社はきょう、子会社のヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ・アメリカ（ＨＭＴ－Ａ）が、アメリカ国立がん研究所の助成プログラムの対象企業として登録されたと発表。これが材料視されているようだ。

　松屋＜8237.T＞＝大幅続伸。１４日の取引終了後、第１四半期（３～５月）連結決算を発表しており、売上高１９６億６２００万円（前年同期比１１．０％増）、営業利益５億２３００万円（同２．２倍）、純利益３億１４００万円（前年同期３９００万円の赤字）と大幅営業増益となったことが好感されている。銀座店の食品ゾーンを２４年ぶりに大規模改装した効果に加えて、円安や東南アジア諸国へのビザ発給要件の緩和などで訪日外国人が増加し、ラグジュアリーブランドを中心に免税売上高も大きな伸びをみせたことなどが寄与している。

　ソフトフロント＜2321.T＞＝ストップ高。同社はきょう、スタートアップ企業の新しいサービスの創出に向けてＫＤＤＩ＜9433.T＞と協業すると発表。これが買い材料視されているようだ。ＫＤＤＩが運営するインキュベーションプログラム「ＫＤＤＩ　∞　Ｌａｂｏ」で、新たな構想である「パートナー連合プログラム」に参画。具体的には、Ｗｅｂサービス・スマートフォンなどのアプリケーション開発や運用に関するノウハウを通じ、優れたスタートアップ企業および起業家のアイデアに対してサポートを行う。

　京阪電気鉄道＜9045.T＞＝小幅ながら３日続伸。この日、大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパン（ＵＳＪ）に新テーマパーク「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」がオープン。ＵＳＪにほぼ隣接するかたちでホテル京阪ユニバーサルシティとホテル京阪ユバーサルタワーの２つのオフィシャルホテルを運営している同社もＵＳＪへの来場者増の恩恵を享受する期待が高まっている。

※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）