水素ステーション関連株が物色人気、経済産業省が強力バックアップ

　岩谷産業<8088.T>をはじめ、三菱化工機<6331.T>、加地テック<6391.T>、オーバル<7727.T>、日本精線<5659.T>、大陽日酸<4091.T>など水素ステーション関連株が総じて動意する展開となった。１５年度概算要求が出そろうなか、経済産業省は省エネ性能に優れた設備導入補助に積極的で、燃料電池車の普及拡大に４０１億円を求める方針を示している。１５年度から燃料電池車に水素を補給する施設が不足している地域で新設コストの補助金を増額することも報じられ、これが物色資金を誘導したかたちだ。
　折よく、同分野でトップサプライヤーの岩谷産は東京都港区の東京タワー直下に水素ステーションを建設すると発表したことも株価を強く刺激する格好となった。水蒸気改質型水素製造装置などを手掛け、水素ステーションのエンジニアリングで強みをもつ菱化工機や高圧水素ガスコンプレッサーを開発している加地テックも上値を伸ばし、水素ステーション向けに高機能流量計測器を手掛けているオーバルや水素発生器を開発している日本精線にも人気が波及した。このほか、工業用ガス大手で水素ステーション向け主要機器を手掛ける大陽日酸などにも根強い買いが観測されている。

岩谷産業の株価は１４時５１分現在８１０円（△３０円）
菱化工機の株価は１４時５１分現在４８１円（△３４円）

出所：株経通信（株式会社みんかぶ）