加藤製作所にﾃｸﾆｶﾙ妙味が浮上してきた｡9日､25日移動平均線が75日線を上抜くｺﾞｰﾙﾃﾞﾝｸﾛｽ(GC)を達成し､注目すべき段階に踏み込んだ｡すでに日足一目均衡表の抵抗帯｢雲｣上で粘り腰を発揮しており､相場つき好転の流れが読み取れる｡
　もともと復興関連の側面を持つ銘柄だが､業績自体も回復色を強めている｡12年3月期連結業績は､売上高580億円(前期比21.0%増)､営業利益20億円(同51.0%増)を見込み､2期連続で大幅な増収増益を狙う｡国内において､建設用ｸﾚｰﾝ･油圧ｼｮﾍﾞﾙなど建設機械が復調傾向にあるためで､11年9月中間期時点での営業利益の進ちょく率は62%に及ぶ｡
　時価200円台前半と手掛けやすい水準にあるうえ､前期1株当たり純資産519.65円に大きく距離を残したままであり､好実態を踏まえると､訂正高の余地は十分に残されていると言えよう｡むろん､折からの低位材料株物色も追い風になる｡