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日本エアーテックのニュース
*12:41JST エアーテック Research Memo(1):電子・バイオ両分野の需要に支えられ業績は順調
■要約
日本エアーテック<6291>は、国内唯一のクリーンエアーシステム専門メーカーで、受注から設計・製造・据付・搬入後のメンテナンスまでワンストップで対応している。「きれいな空気で、未来を支える。」のパーパスのもと、清浄環境を必要とする半導体・電子分野及びバイオ分野を主軸に多数の製品及び設計・施工技術を有している。特に研究開発に注力しており、独自に開発した送風機の省エネルギー性能は、脱炭素社会の実現に大きく寄与する高付加価値製品として競争力が高い。
1. 2023年12月期第1四半期決算の業績概要
2023年12月期第1四半期(2023年1~3月)業績は、売上高が前年同期比17.3%増の4,023百万円、営業利益は同1.7%減の413百万円、経常利益は同1.9%増の435百万円、四半期純利益は同1.2%減の291百万円となった。増収となったが、営業利益・四半期純利益はわずかに減益となった。感染症対策製品の特需が収束し減少傾向にあるものの、老人福祉・介護施設分野等の需要により一定水準を確保した。バイオロジカル分野においては、感染症研究用や再生医療分野の細胞加工用クリーンルーム、製薬・化粧品及び食品工場への設備投資が拡大した。電子工業分野では、半導体関連の製造装置メーカー、自動車部品及び電子材料・部品メーカーへの売上が堅調に推移した。営業利益は、2022年6月と11月に標準製品の値上げを実施したこともあり営業利益率は10.3%となった。しかし、前年同期においては、営業利益率が12.3%と高水準であったこと、2023年12月期第1四半期に販売した「クリーンルーム」「フィルターユニット」の粗利率が低かったこと等により、下回った。
2. 2023年12月期の業績予想
2023年12月期の業績予想は、売上高が前期比1.3%減の13,000百万円、営業利益は同14.0%減の950百万円、経常利益は同21.2%減の1,100百万円、当期純利益は同21.3%減の800百万円と減収減益を見込んでいる。営業利益率は、7.3%と前期比1.1ポイント低下を計画している。感染症対策製品は、需要は減少傾向にあるが、医療用、老人福祉・介護施設等においては継続的な需要を見込む。電子工業分野においては、半導体工場への投資は一時的に減速するものの、国内の半導体・電子機器・材料関連投資は高水準を維持すると予想している。バイオロジカル分野では、設備投資が堅調で、クリーンルーム、安全キャビネット等の機器の堅調な受注が続くものと見込んでいる。全体では、原材料等の高騰により2023年4月に値上げを実施するとともに、部品の在庫積み増しや重要品の2社購買への転換等の対策を講じている。同社の業績予想は弊社にはやや保守的な予想と映るが、同社では計画どおりの進捗と捉えている。
3. 中期経営計画
同社では2021年11月に5ヶ年(2022年12月期~2026年12月期)の中期経営計画を策定した。「標準・準標準品の売上比率向上」「差別化(ハード、ソフト、創造)による脱価格競争」「グローバル化」「新市場への進出」「サステナビリティ経営への取組み」の5つの中長期基本方針を掲げている。また基本方針のもとで、具体的な4つの目標の達成を目指している。
1) クリーンエアーシステムにおける国内シェアのさらなる拡大を目指す。さらにフィルター事業を拡大し、国際的なトップ企業となる。
・業界全体の市場(800~900億円)のシェアを22%以上に引き上げる
・主力製品の国内市場シェアアップを図る
2) 2026年までに売上高180億円、営業利益率10%以上を確保する。
3) 標準製品の販売比率を60%以上とする。
・全工場で同工数・同品質で生産可能な体制を目指す
・売上の増大に合わせて工場拡張や物流センター新設等の計画に入る
4) 研究所を再設し、創造的な製品開発・研究を行い、より多くの特許を出願する。
■Key Points
・電子・バイオ両分野の堅調な設備投資に支えられ、業績は順調に推移
・半導体製造能力増強を図る政府方針を受けた需要増加を見越した拠点整備
・2026年までに売上180億円を確保する中期経営計画を推進中
・配当性向30%以上を維持し、機動的な自己株式取得も検討
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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日本エアーテック<6291>は、国内唯一のクリーンエアーシステム専門メーカーで、受注から設計・製造・据付・搬入後のメンテナンスまでワンストップで対応している。「きれいな空気で、未来を支える。」のパーパスのもと、清浄環境を必要とする半導体・電子分野及びバイオ分野を主軸に多数の製品及び設計・施工技術を有している。特に研究開発に注力しており、独自に開発した送風機の省エネルギー性能は、脱炭素社会の実現に大きく寄与する高付加価値製品として競争力が高い。
1. 2023年12月期第1四半期決算の業績概要
2023年12月期第1四半期(2023年1~3月)業績は、売上高が前年同期比17.3%増の4,023百万円、営業利益は同1.7%減の413百万円、経常利益は同1.9%増の435百万円、四半期純利益は同1.2%減の291百万円となった。増収となったが、営業利益・四半期純利益はわずかに減益となった。感染症対策製品の特需が収束し減少傾向にあるものの、老人福祉・介護施設分野等の需要により一定水準を確保した。バイオロジカル分野においては、感染症研究用や再生医療分野の細胞加工用クリーンルーム、製薬・化粧品及び食品工場への設備投資が拡大した。電子工業分野では、半導体関連の製造装置メーカー、自動車部品及び電子材料・部品メーカーへの売上が堅調に推移した。営業利益は、2022年6月と11月に標準製品の値上げを実施したこともあり営業利益率は10.3%となった。しかし、前年同期においては、営業利益率が12.3%と高水準であったこと、2023年12月期第1四半期に販売した「クリーンルーム」「フィルターユニット」の粗利率が低かったこと等により、下回った。
2. 2023年12月期の業績予想
2023年12月期の業績予想は、売上高が前期比1.3%減の13,000百万円、営業利益は同14.0%減の950百万円、経常利益は同21.2%減の1,100百万円、当期純利益は同21.3%減の800百万円と減収減益を見込んでいる。営業利益率は、7.3%と前期比1.1ポイント低下を計画している。感染症対策製品は、需要は減少傾向にあるが、医療用、老人福祉・介護施設等においては継続的な需要を見込む。電子工業分野においては、半導体工場への投資は一時的に減速するものの、国内の半導体・電子機器・材料関連投資は高水準を維持すると予想している。バイオロジカル分野では、設備投資が堅調で、クリーンルーム、安全キャビネット等の機器の堅調な受注が続くものと見込んでいる。全体では、原材料等の高騰により2023年4月に値上げを実施するとともに、部品の在庫積み増しや重要品の2社購買への転換等の対策を講じている。同社の業績予想は弊社にはやや保守的な予想と映るが、同社では計画どおりの進捗と捉えている。
3. 中期経営計画
同社では2021年11月に5ヶ年(2022年12月期~2026年12月期)の中期経営計画を策定した。「標準・準標準品の売上比率向上」「差別化(ハード、ソフト、創造)による脱価格競争」「グローバル化」「新市場への進出」「サステナビリティ経営への取組み」の5つの中長期基本方針を掲げている。また基本方針のもとで、具体的な4つの目標の達成を目指している。
1) クリーンエアーシステムにおける国内シェアのさらなる拡大を目指す。さらにフィルター事業を拡大し、国際的なトップ企業となる。
・業界全体の市場(800~900億円)のシェアを22%以上に引き上げる
・主力製品の国内市場シェアアップを図る
2) 2026年までに売上高180億円、営業利益率10%以上を確保する。
3) 標準製品の販売比率を60%以上とする。
・全工場で同工数・同品質で生産可能な体制を目指す
・売上の増大に合わせて工場拡張や物流センター新設等の計画に入る
4) 研究所を再設し、創造的な製品開発・研究を行い、より多くの特許を出願する。
■Key Points
・電子・バイオ両分野の堅調な設備投資に支えられ、業績は順調に推移
・半導体製造能力増強を図る政府方針を受けた需要増加を見越した拠点整備
・2026年までに売上180億円を確保する中期経営計画を推進中
・配当性向30%以上を維持し、機動的な自己株式取得も検討
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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