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SMN、上半期として4期ぶりにFCFが黒字転換 再成長に向けた独自DSP支援サービスなどの取組も着実に進捗
目次
井宮大輔氏:SMN株式会社の井宮でございます。2023年3月期第2四半期の決算について、ご説明させていただきます。
本日は事業紹介を簡単に行ったあと、第2四半期の決算概要および中期経営計画の進捗状況をご説明します。
主要事業の概要
まず、事業紹介です。当社の主要事業は、アドテクノロジー、マーケティングソリューション、デジタルソリューションの3つで構成されています。
3つの事業に共通するのは、ソニーグループの研究所などで長年培った高度な技術とマーケティングに精通した人材の発想力を組み合わせることで、お客さまの課題解決を支援させていただいている点です。
2023年3月期 第2四半期連結決算のポイント
第2四半期の決算概要です。今回の決算のポイントは3つあります。1つ目は、主力事業であるアドテクノロジー事業において、上期としては過去最高の売上を達成しました。
2つ目は、事業の成長と事業再編の効果により、営業キャッシュ・フローの増加を伴ったフリー・キャッシュ・フローの黒字化を達成するとともに、上期としては過去最高のフリー・キャッシュ・フロー額となりました。
3つ目は、中期経営計画の達成に向け、ロードマップにしたがって着実に前進している点です。
決算ハイライト
決算のハイライトです。第2四半期の売上は28億7,000万円、営業利益はマイナス4,400万円と、前年同期比で減収増益となりました。上期累計では売上が60億1,600万円、営業利益がマイナス9,300万円となりました。
第2四半期累計業績:売上増減要因
売上の増減要因についてご説明します。マーケティングソリューション事業は、メディアデータを軸としたソリューション事業を売却した影響などにより、前年同期比3億100万円の減収となりました。デジタルソリューション事業は、ルビー・グループにおいてEC手数料の売上が減少したことなどにより、前年同期比2億2,300万円の減収となっています。
一方で、アドテクノロジー事業においては、ダイレクトレスポンス系を中心とした各商材が伸長し、前年同期比3億3,400万円の増収となったことで減収幅を縮小しています。
第2四半期累計業績:営業利益増減要因
次に、営業利益の増減要因についてご説明します。アドテクノロジー事業を中心とした増益および事業ポートフォリオ再編に伴う収益回復により、前年同期比約1億円の増益となっています。
一方、デジタルソリューション事業で5,400万円の減益となり、上半期での黒字転換は果たせませんでした。
上期キャッシュフロー推移(営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、フリーキャッシュフロー)
その結果、上半期として4期ぶりにフリー・キャッシュ・フローが黒字転換し、上期過去最高額となりました。
これは、アドテクノロジー事業を中心とした営業キャッシュ・フローの伸長と、事業ポートフォリオ再編に伴う投資キャッシュ・フローの適正化の結果と考えています。フリー・キャッシュ・フローの観点からも、当社の構造改革は進展していると考えています。
中期経営計画達成に向けたロードマップと進捗状況
中期経営計画の進捗状況をご説明します。中期経営計画は現在、3つのフェーズに分けて推進しています。3つのフェーズは同時並行で進めており、それぞれ着実に前進しています。
事業ポートフォリオ再編方針と想定効果
フェーズ1の事業ポートフォリオ再編などによる収益力の回復についてご説明します。事業ポートフォリオの再編は、将来の期待成長率や累積損失の解消時期など、当社で定めた事業撤退基準に基づき行っています。対象となった2つの事業は第1四半期中に売却などを完了しており、本年度通期で3.2億円の販管費削減を見込んでいます。
画像解析技術を用いたソリューション事業と譲渡先の概要
テコ入れが必要な事業として、画像解析技術を用いたソリューション事業を挙げていました。今後どのように強化していくのかについて検討を重ねましたが、当社の他事業とのシナジー創出が難しいという結論に至り、本事業をシナジーが期待できるフォージビジョン株式会社に譲渡することとしました。
画像解析技術を用いたソリューション事業の売却については、今期中に完了する予定です。
変更後の事業ポートフォリオ再編方針と進捗状況
現在、事業強化を進めている広告代理店事業と合わせ、事業ポートフォリオ再編は予定どおり今期中に完了させることとしています。
アドテクは顧客要望に迅速に対応できる営業組織へ変革し、ダイレクトレスポンス系商材が特に好調。上期過去最高売上を達成
フェーズ2のアドテク・マーケティングソリューション事業の収益力強化の進捗状況についてご説明します。
決算概要でお伝えしたとおり、アドテクノロジー事業は上期過去最高売上を達成しました。この背景には、顧客要望に迅速に対応できる営業組織への変革があります。
特に営業最前線組織を再編成した過程で、現場責任者に若手社員を多数登用しました。これまで以上にフットワーク軽く要望にお応えできるようになったことが、今回の結果につながったものと考えています。
アドテクとマーケティングソリューションが連携し、アフィリエイトメディア向け支援プロダクトを拡販。昨対80%増で進捗
また、マーケティングソリューション事業との連携強化も挙げられます。長年培ってきたコンテンツマーケティングのノウハウと、アフィリエイトメディアとの関係性を活かしたアフィリエイトメディア向けプロダクト「rete」は、提供開始以来ご好評いただいています。上半期は、昨年同期比80パーセント増で進捗しています。
Privacy Sandboxイニシアチブを強力に支援。国内DSP企業として唯一、Googleから協力企業としてサイトやプレゼン等で紹介
Googleが中心となって進めている「Privacy Sandbox」のイニシアチブは、ローンチが遅れています。しかし、サードパーティークッキー(3rd Party Cookie)に対する有望な代替技術であることは変わりなく、当社としては立ち上げ当初から支援しています。
この結果、Googleから国内DSP企業として唯一、協力企業としてWebサイトや広告関連イベントでご紹介いただいています。
当社はオンラインでのプライバシー保護とデジタルマーケティングへの期待を両立させるべく、「Privacy Sandbox」をはじめとした代替技術への対応を強力に進めていきます。
サービスの概要と主なサービス提供先
フェーズ3の新規事業/プロダクトによる再成長の実現の進捗についてご説明します。デジタルマーケティングの進化に伴い、自社の商品・サービスとより親和性の高いユニークなターゲティングを求める広告主が増えています。
当社ではDSP事業で培ったノウハウなどを提供し、ユーザーから適正に利用許可を得たデータを活用した独自DSPの立ち上げ支援サービスを強化しています。現在は、資本業務提携先である読売新聞東京本社をはじめ、大日本印刷、宣伝会議といったメディア関連企業を中心に提供させていただいています。
今後は小売企業、通信キャリアなどを中心に、ユニークなターゲティングを可能とする本サービスの提供を積極的に展開したいと考えています。今期中にさらなるパートナーの追加を計画していますので、決定次第ご報告します。
「YxS Ad Platform」サービス開始(2022年7月~)
読売新聞東京本社との連携は、順調に進捗しています。7月から提供を開始した「YxS Ad Platform」は読売新聞社と協同で拡販を推進しており、早くも多くの広告主からご好評いただいています。今後も両者の強みを活かしたプロダクト、サービスの開発を進めるべく、読売新聞東京本社と連携していきます。
まとめ
最後に、今回の決算の要点をまとめています。アドテクノロジー事業における上期過去最高売上の達成と事業ポートフォリオの再編により、フリー・キャッシュ・フローの黒字化を達成しました。
アドテクノロジー事業とマーケティングソリューション事業の収益力強化は、アドテクノロジー事業の営業組織の変革や両事業の連携により、確実に成果が表れています。再成長に向けた新規事業/プロダクトへの取り組みも、独自DSP支援サービスを中心に着実に進捗しています。
この流れをさらに進めて、みなさまのご期待に沿えるように一丸となって取り組んでまいります。引き続き当社へのご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。
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