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GMOメディアのニュース
*14:42JST GMOメディア Research Memo(2):メディア事業とソリューション事業を展開(1)
■会社概要
1. 会社沿革
GMOメディア<6180>はインターネット黎明期から一般消費者向けに様々なインターネットサービスを無料で提供し、これらサービスの顧客接点であるメディアを基盤とした広告事業やゲーム事業を中心とする課金事業を手掛けている。「For your Smile, with Internet.」を企業理念として掲げ、関わるすべての人々にインターネットを通じて「笑顔、ほほえみ、幸福、満足、ここちよさ」を提供するという想いで事業を展開している。
同社の前身はインターネット広告配信技術のベンチャーであるiWeb.com Ltd.(本社:イスラエル)と、電通グループ<4324>及びソフトバンクグループ<9984>の合弁により2000年10月に設立されたアイウェブ・テクノロジー・ジャパン(株)※で、2001年7月にインターキュー(株)(現 GMOインターネットグループ)が資本参加し、その後はGMOインターネットグループのメディア事業を再編しながら事業展開を進めてきた。
※2000年12月に、(株)電通のほか、電通ドットコム第二号投資事業有限責任組合、(株)サイバー・コミュニケーションズ(現 (株)CARTA COMMUNICATIONS)、ソフトバンク・メディア・アンド・マーケティング(株)(現 SBメディアホールディングス(株))が資本参加し、事業展開を開始した。
2004年3月にGMOインターネットグループの子会社である壁紙ドットコム(株)(2001年1月設立)と合併し、「壁紙.com」のサービスを取り込んだ。2005年5月にはGMOメディアアンドソリューションズ(株)からポイントサービス「ポイントメール」(現「ポイントタウン」)事業などを会社分割により承継、社名を現在のGMOメディアに変更した。2006年6月には若年女性層をターゲットとしたソーシャルメディアサービス「プリキャン革命(現 プリキャン)」を開始、2009年4月にGMOティーカップ・コミュニケーション(株)と合併し、掲示板サービス「teacup.」事業を承継した。
2010年以降は、スマートフォンの普及によるインターネット業界の変化に対応するため、アプリケーションエンジニアの強化・育成を図り、また、2014年12月に「ポイントタウン」のポイント交換対象としてビットコインを国内で初めて採用するなど新たな取り組みにも積極的にチャレンジしている。2012年7月にはHTML5ゲームプラットフォーム「ゲソてん」のサービスを開始し、ゲーム分野における広告並びに課金収益モデルを確立した。
2017年11月に教育領域への参入を目的に、プログラミング教育ポータルサイト「コエテコ」の運営を開始したほか、2020年3月にはクーポン・チケット購入サイト「くまポン」や「キレイパス」を運営するGMOビューティー(旧GMOくまポン)を子会社化し、2020年12月期より連結決算を開始した。2023年12月期末の連結従業員数 は207名(役員・臨時従業員除く)で、このうちクリエイター(エンジニア、デザイナー、ディレクター)の比率は64.7%を占める。
2. 事業内容
同社は「メディア事業」と「ソリューション事業」を展開している。メディア事業は、自社で運営するポイントサイトやHTML5ゲームプラットフォーム、ヴァーティカルメディア(業界特化型メディア)を通じて広告収入や課金収入を獲得するビジネスである。ソリューション事業は、メディア運営事業で培ったノウハウをパートナー企業に提供することで収益を獲得するビジネスである。2023年12月期の事業セグメント別構成比では、メディア事業が売上高の86.9%、営業利益の72.2%を占める主力事業となっている。
(1) メディア事業
メディア事業では、ポイントインセンティブ等による既存の収益事業と投資育成事業を展開している。既存の収益事業では業界トップクラスのポイントサイトである「ポイントタウン」やHTML5ゲームプラットフォームの「ゲソてん」「かんたんゲームボックス」、クーポン・チケット購入サイトの「くまポン」などを運営しており、これらのサイトを通じて得られる広告・課金収入が売上高、利益の大半を占めている。
投資育成事業では教育関連と美容医療関連で事業展開している。教育関連事業では子ども向けプログラミングスクールのポータルサイトとして掲載教室数、口コミ掲載数ともに業界トップの地位を確立した「コエテコ」やリスキリングに取り組む社会人向けの「コエテコcampus」などを運営している。そのほか、プログラミング教室向け経営支援プラットフォーム「コエテコPlus」(月額課金型)、誰でも簡単にオンラインスクールを構築できる「コエテコカレッジ」(月額課金+従量課金)などのサービスを開発・提供している。売上の大半は「コエテコ」や「コエテコcampus」などのポータルサイトを通じた成果報酬型広告収入である。「コエテコ」では掲載スクールにユーザーが体験申込を行い、実際に訪問した際に成果報酬として売上が発生する。また、「コエテコ campus」は、ユーザーが掲載スクールに資料請求、入会申込等を行った際に成果報酬として売上が発生するモデルである。
美容医療関連事業では、美容クリニックの検索・予約サイト「キレイパス」を運営しているほか、美容クリニック向け経営支援プラットフォーム「キレイパスコネクト」(月額課金型)※のサービスを開発・提供している。売上の大半はチケット掲載数業界トップの「キレイパス」を通じて得られる成果報酬型広告収入で、契約するクリニックから委託を受けたコンテンツ(チケット)を「キレイパス」に掲載し、ユーザーがコンテンツを購入した時に販売手数料(同社の売上)を除いた金額をクリニックに支払うモデルである。
※予約管理から電子カルテ・会計、経営分析など経営の効率化を図るための機能を一括で提供している。
投資育成事業は2020年以降、先行投資を積極的に行ってきた。その結果、2023年12月期のメディア事業に占める構成比率は売上高で約13%、売上総利益で30%に近い水準まで成長している。今後はそれぞれの領域でストック型ビジネスであるプラットフォームサービスを育成し、安定収益基盤を拡大しながらさらなる成長を目指す。
(2) ソリューション事業
ソリューション事業では、「ポイントタウン」の運営ノウハウを生かし他社運営メディア上でポイントサイトの構築・運営支援を行うポイントCRMツール「GMOリピータス」や、アフィリエイト広告に関するナレッジを活用したASP事業「affi town(アフィタウン)」などを展開している。「GMOリピータス」についてはシステム開発から導入支援、運用サポートまで手掛けており、NTTドコモ<9437>の「ポイント広場」のほか「イオンカードポイントモール」や「ポイント広場」など合計7サイトに導入している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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1. 会社沿革
GMOメディア<6180>はインターネット黎明期から一般消費者向けに様々なインターネットサービスを無料で提供し、これらサービスの顧客接点であるメディアを基盤とした広告事業やゲーム事業を中心とする課金事業を手掛けている。「For your Smile, with Internet.」を企業理念として掲げ、関わるすべての人々にインターネットを通じて「笑顔、ほほえみ、幸福、満足、ここちよさ」を提供するという想いで事業を展開している。
同社の前身はインターネット広告配信技術のベンチャーであるiWeb.com Ltd.(本社:イスラエル)と、電通グループ<4324>及びソフトバンクグループ<9984>の合弁により2000年10月に設立されたアイウェブ・テクノロジー・ジャパン(株)※で、2001年7月にインターキュー(株)(現 GMOインターネットグループ)が資本参加し、その後はGMOインターネットグループのメディア事業を再編しながら事業展開を進めてきた。
※2000年12月に、(株)電通のほか、電通ドットコム第二号投資事業有限責任組合、(株)サイバー・コミュニケーションズ(現 (株)CARTA COMMUNICATIONS)、ソフトバンク・メディア・アンド・マーケティング(株)(現 SBメディアホールディングス(株))が資本参加し、事業展開を開始した。
2004年3月にGMOインターネットグループの子会社である壁紙ドットコム(株)(2001年1月設立)と合併し、「壁紙.com」のサービスを取り込んだ。2005年5月にはGMOメディアアンドソリューションズ(株)からポイントサービス「ポイントメール」(現「ポイントタウン」)事業などを会社分割により承継、社名を現在のGMOメディアに変更した。2006年6月には若年女性層をターゲットとしたソーシャルメディアサービス「プリキャン革命(現 プリキャン)」を開始、2009年4月にGMOティーカップ・コミュニケーション(株)と合併し、掲示板サービス「teacup.」事業を承継した。
2010年以降は、スマートフォンの普及によるインターネット業界の変化に対応するため、アプリケーションエンジニアの強化・育成を図り、また、2014年12月に「ポイントタウン」のポイント交換対象としてビットコインを国内で初めて採用するなど新たな取り組みにも積極的にチャレンジしている。2012年7月にはHTML5ゲームプラットフォーム「ゲソてん」のサービスを開始し、ゲーム分野における広告並びに課金収益モデルを確立した。
2017年11月に教育領域への参入を目的に、プログラミング教育ポータルサイト「コエテコ」の運営を開始したほか、2020年3月にはクーポン・チケット購入サイト「くまポン」や「キレイパス」を運営するGMOビューティー(旧GMOくまポン)を子会社化し、2020年12月期より連結決算を開始した。2023年12月期末の連結従業員数 は207名(役員・臨時従業員除く)で、このうちクリエイター(エンジニア、デザイナー、ディレクター)の比率は64.7%を占める。
2. 事業内容
同社は「メディア事業」と「ソリューション事業」を展開している。メディア事業は、自社で運営するポイントサイトやHTML5ゲームプラットフォーム、ヴァーティカルメディア(業界特化型メディア)を通じて広告収入や課金収入を獲得するビジネスである。ソリューション事業は、メディア運営事業で培ったノウハウをパートナー企業に提供することで収益を獲得するビジネスである。2023年12月期の事業セグメント別構成比では、メディア事業が売上高の86.9%、営業利益の72.2%を占める主力事業となっている。
(1) メディア事業
メディア事業では、ポイントインセンティブ等による既存の収益事業と投資育成事業を展開している。既存の収益事業では業界トップクラスのポイントサイトである「ポイントタウン」やHTML5ゲームプラットフォームの「ゲソてん」「かんたんゲームボックス」、クーポン・チケット購入サイトの「くまポン」などを運営しており、これらのサイトを通じて得られる広告・課金収入が売上高、利益の大半を占めている。
投資育成事業では教育関連と美容医療関連で事業展開している。教育関連事業では子ども向けプログラミングスクールのポータルサイトとして掲載教室数、口コミ掲載数ともに業界トップの地位を確立した「コエテコ」やリスキリングに取り組む社会人向けの「コエテコcampus」などを運営している。そのほか、プログラミング教室向け経営支援プラットフォーム「コエテコPlus」(月額課金型)、誰でも簡単にオンラインスクールを構築できる「コエテコカレッジ」(月額課金+従量課金)などのサービスを開発・提供している。売上の大半は「コエテコ」や「コエテコcampus」などのポータルサイトを通じた成果報酬型広告収入である。「コエテコ」では掲載スクールにユーザーが体験申込を行い、実際に訪問した際に成果報酬として売上が発生する。また、「コエテコ campus」は、ユーザーが掲載スクールに資料請求、入会申込等を行った際に成果報酬として売上が発生するモデルである。
美容医療関連事業では、美容クリニックの検索・予約サイト「キレイパス」を運営しているほか、美容クリニック向け経営支援プラットフォーム「キレイパスコネクト」(月額課金型)※のサービスを開発・提供している。売上の大半はチケット掲載数業界トップの「キレイパス」を通じて得られる成果報酬型広告収入で、契約するクリニックから委託を受けたコンテンツ(チケット)を「キレイパス」に掲載し、ユーザーがコンテンツを購入した時に販売手数料(同社の売上)を除いた金額をクリニックに支払うモデルである。
※予約管理から電子カルテ・会計、経営分析など経営の効率化を図るための機能を一括で提供している。
投資育成事業は2020年以降、先行投資を積極的に行ってきた。その結果、2023年12月期のメディア事業に占める構成比率は売上高で約13%、売上総利益で30%に近い水準まで成長している。今後はそれぞれの領域でストック型ビジネスであるプラットフォームサービスを育成し、安定収益基盤を拡大しながらさらなる成長を目指す。
(2) ソリューション事業
ソリューション事業では、「ポイントタウン」の運営ノウハウを生かし他社運営メディア上でポイントサイトの構築・運営支援を行うポイントCRMツール「GMOリピータス」や、アフィリエイト広告に関するナレッジを活用したASP事業「affi town(アフィタウン)」などを展開している。「GMOリピータス」についてはシステム開発から導入支援、運用サポートまで手掛けており、NTTドコモ<9437>の「ポイント広場」のほか「イオンカードポイントモール」や「ポイント広場」など合計7サイトに導入している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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