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*14:21JST キャリアリンク Research Memo(1):BPOサービスで新規ビジネスモデルの開発に取り組み、持続的成長を目指す
■要約
キャリアリンク<6070>グループは、BPO(Business Process Outsourcing)関連を中心とした事務系人材サービス事業を主軸とする総合人材サービス会社である。大量動員・早期立ち上げが必要とされるプロジェクトの運用ノウハウに強みを持ち、地方自治体向けや大手BPO事業者経由の案件を数多く手掛けている。
1. 2024年3月期の業績概要
2024年3月期の連結業績は、売上高で前期比16.6%減の43,791百万円、営業利益で同56.9%減の3,279百万円となった。前期に受注した大型BPO案件の規模縮小や終了があったほか、地方自治体での請負案件の一部が「プロポーザル入札」(企画競争方式)から「一般競争入札」(価格競争方式)に変わり、受注単価の低廉化が進んだことが主な減収要因となった。利益面では、減収に伴う売上総利益の減少に加えて、情報システム関連で高い専門性を持つ人材を積極的に採用するなど先行投資を実施したことも減益要因となった。
2. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の連結業績は、売上高で前期比9.6%増の48,000百万円、営業利益で同6.6%増の3,495百万円と増収増益に転じる見通しだ。売上高は、BPO関連を中心とした事務系人材サービス事業で新規取引先の開拓と業務領域の拡大を図りながら同6.7%増を見込むほか、製造系人材サービス事業も旺盛な需要を背景に、同25.5%増と2ケタ成長を見込む。利益面では、BPO関連事業において受注量の拡大と高難易度業務に対応可能かつ汎用性・機動性を併せ持つ業務運用体制の構築に取り組むなど、引き続き先行投資を行うことで利益率が若干低下するものの、増収効果により増益を確保する見通しだ。
3. 中期経営計画
同社は、2027年3月期までの3ヶ年の中期経営計画を発表した。2026年3月期までの2年間はBPO関連事業の市場環境変化に対応し持続的成長を実現するための体制構築期間と位置付け、新規ビジネスモデルの開発やAI等の導入によるDX化を推進するなどビジネスプロセスの再構築に取り組むことから成長スピードはやや鈍化するものの、3年目となる2027年3月期はこれら取り組みの成果が顕在化し、売上高で前期比15.0%増の60,543百万円、営業利益率で8.3%と成長が加速する見通しだ。営業利益の年平均成長率では15%程度を計画している。地方自治体向けは中核都市を中心に地方自治体との取引を拡大し、その周辺の地方自治体も取り込みながら事業規模を拡大する戦略で、単年度取引地方自治体数としては2024年3月期の80自治体から2027年3月期は135自治体まで拡大、1自治体当たりの複数案件化にも取り組み、売上高で年率16.8%成長を目指す。
4. 株主還元策
同社は配当政策として、内部留保の確保と経営成績などを総合的に判断し、適正で安定した配当を継続することを基本方針としており、2024年3月期の1株当たり配当金は前期比10.0円増配となる120.0円(配当性向64.7%)とした。2025年3月期も同額の120.0円(同59.6%)を予定しており、2027年3月期までは120.0円を最低限実施する方針を明らかにしている。さらに、株主優待制度も導入しており、毎年9月末に株主に対して保有株式数や継続保有期間に応じてQUOカードを贈呈している。
■Key Points
・2024年3月期は大型BPO案件の業務終了や受注単価の低廉化により減収減益に
・2025年3月期は成長基盤の再構築に取り組み、増収増益に転じる見通し
・地方自治体向け案件の拡大により2027年3月期に営業利益50億円を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<SO>
キャリアリンク<6070>グループは、BPO(Business Process Outsourcing)関連を中心とした事務系人材サービス事業を主軸とする総合人材サービス会社である。大量動員・早期立ち上げが必要とされるプロジェクトの運用ノウハウに強みを持ち、地方自治体向けや大手BPO事業者経由の案件を数多く手掛けている。
1. 2024年3月期の業績概要
2024年3月期の連結業績は、売上高で前期比16.6%減の43,791百万円、営業利益で同56.9%減の3,279百万円となった。前期に受注した大型BPO案件の規模縮小や終了があったほか、地方自治体での請負案件の一部が「プロポーザル入札」(企画競争方式)から「一般競争入札」(価格競争方式)に変わり、受注単価の低廉化が進んだことが主な減収要因となった。利益面では、減収に伴う売上総利益の減少に加えて、情報システム関連で高い専門性を持つ人材を積極的に採用するなど先行投資を実施したことも減益要因となった。
2. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の連結業績は、売上高で前期比9.6%増の48,000百万円、営業利益で同6.6%増の3,495百万円と増収増益に転じる見通しだ。売上高は、BPO関連を中心とした事務系人材サービス事業で新規取引先の開拓と業務領域の拡大を図りながら同6.7%増を見込むほか、製造系人材サービス事業も旺盛な需要を背景に、同25.5%増と2ケタ成長を見込む。利益面では、BPO関連事業において受注量の拡大と高難易度業務に対応可能かつ汎用性・機動性を併せ持つ業務運用体制の構築に取り組むなど、引き続き先行投資を行うことで利益率が若干低下するものの、増収効果により増益を確保する見通しだ。
3. 中期経営計画
同社は、2027年3月期までの3ヶ年の中期経営計画を発表した。2026年3月期までの2年間はBPO関連事業の市場環境変化に対応し持続的成長を実現するための体制構築期間と位置付け、新規ビジネスモデルの開発やAI等の導入によるDX化を推進するなどビジネスプロセスの再構築に取り組むことから成長スピードはやや鈍化するものの、3年目となる2027年3月期はこれら取り組みの成果が顕在化し、売上高で前期比15.0%増の60,543百万円、営業利益率で8.3%と成長が加速する見通しだ。営業利益の年平均成長率では15%程度を計画している。地方自治体向けは中核都市を中心に地方自治体との取引を拡大し、その周辺の地方自治体も取り込みながら事業規模を拡大する戦略で、単年度取引地方自治体数としては2024年3月期の80自治体から2027年3月期は135自治体まで拡大、1自治体当たりの複数案件化にも取り組み、売上高で年率16.8%成長を目指す。
4. 株主還元策
同社は配当政策として、内部留保の確保と経営成績などを総合的に判断し、適正で安定した配当を継続することを基本方針としており、2024年3月期の1株当たり配当金は前期比10.0円増配となる120.0円(配当性向64.7%)とした。2025年3月期も同額の120.0円(同59.6%)を予定しており、2027年3月期までは120.0円を最低限実施する方針を明らかにしている。さらに、株主優待制度も導入しており、毎年9月末に株主に対して保有株式数や継続保有期間に応じてQUOカードを贈呈している。
■Key Points
・2024年3月期は大型BPO案件の業務終了や受注単価の低廉化により減収減益に
・2025年3月期は成長基盤の再構築に取り組み、増収増益に転じる見通し
・地方自治体向け案件の拡大により2027年3月期に営業利益50億円を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<SO>
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