三機サービスのニュース
【QAあり】三機サービス、1Q営業利益は3期ぶりの黒字転換を達成 社会インフラを支えるメンテナンス事業のクリーンナップを構築
個人投資家向け企業説明会
北越達男氏(以下、北越):あらためまして、株式会社三機サービス代表取締役社長の北越です。本日は三機サービスの企業説明会に1,500名を超える事前申し込みがあったとお聞きしています。全社員を代表して、厚くお礼を申し上げます。
それでは、三機サービスを知っていただくための企業説明会を始めます。肩肘張らずに、ありのままの三機サービスを知ってほしいという思いを強く持ちながら、みなさまの心に残るよう、精一杯努めます。
はじまり
秋真っ盛りの今は、稲刈りのシーズンだと思います。みなさまはスライドの写真を見て何をイメージされますか? 新米がおいしい季節です。
私は「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉を思い出します。年齢を重ね、役職が大きくなるにつれて、これを行うことの難しさや大切さを実感しています。
昨年度、今年度の三機サービスの業績は非常に好調です。実り多い日々を感じている毎日ですが、それにおごることなく、すべてのステークホルダーへの感謝と、謙虚な姿勢を忘れないように、業務に励むことをお約束します。
もくじ
本日の目次です。はじめに、2000年から直近までの業績推移についてご説明します。次に、三機サービスの事業概要についてお話ししますので、こちらで三機サービスの強みを知っていただきたいと思います。
"人財"に関する指針と取り組みは、最近では人的資本とも呼ばれている内容です。続いて、株主への還元方針、最後に中期経営計画「~SANKI NEXT 2030~」についてご説明します。
1. 業績推移 ~2000年から直近まで~
はじめに、当社における2000年から直近までの業績をご説明します。スライドをご覧ください。
2001年から現在までの、三機サービスにおける売上高の推移です。2001年5月期は20億円にも届きませんでしたが、2023年5月期決算では、創業以来最高となる売上高147億円を達成しました。2001年5月期と比較すると売上成長率は8倍以上となり、三機サービスが新たな成長のステージに突入したことを実感しています。
1. 業績推移 ~2000年から直近まで~
2023年5月期決算について、直近の4期で比較しています。2019年から2022年にかけては、新型コロナウイルスによる世界的なパンデミックが発生しました。当然ながら、三機サービスにおいても大きな出来事であり、さまざまな変化や課題が数多くありました。
そのような困難をくぐりぬけて、2023年5月期には近年稀に見る好決算を達成しました。要因については、後ほど事業概要にてご説明します。
1. 業績推移 ~2000年から直近まで~
2024年5月期第1四半期決算も好調を維持しています。連結売上高は、過去最高の45億3,700万円となりました。また、営業利益は、1億700万円と、3期ぶりに黒字転換を達成しました。当社は新たなステージに突入していると、私の自信は確信に変わりました。
1. 業績推移 ~2000年から直近まで~
投資家の方々にとっては、売上高や利益だけではなく、財務面も気になるポイントだと思います。ご安心ください。声を大にして、当社の財務は健全だと言えます。
上場企業は、日本全国で約3,900社あります。その中で、三機サービスと同様にサービス業を営む企業544社を対象として各種指標の比較を行いました。流動比率、自己資本比率、有利子負債倍率など、一般的に安全性を測る指標と呼ばれるものです。
これらの指標において、当社はすべて中央値を超える結果を示しています。
2.企業概要と事業のご紹介 ~三機サービスの強みとは~
三機サービスの企業概要および事業をご紹介します。ぜひみなさまに当社の強みとは何かを知っていただきたいと思います。
スライドは、三機サービスの企業概要です。1977年7月に兵庫県姫路市で設立し、2023年で47期目を迎えています。設立当初は、現パナソニックグループ社製の大型空調機器のメンテナンスを行うメーカーサービス指定店として、事業を開始しました。
現在の従業員数は連結で456名です。本社は創業時から変わらず、兵庫県姫路市に置いています。また、東京証券取引所のスタンダード市場に上場しています。
2.企業概要と事業のご紹介 ~三機サービスの強みとは~
当社の主なお客さまをご紹介します。飲食店やスーパー、コンビニ、病院といった、みなさまの身近にある、生活になくてはならない業界や施設が非常に多くなっています。一般的には生活インフラと呼べる業界のお客さまが多いことが当社の特徴です。
スライドの図に示した業界だけでも、総売上の市場規模は50兆円を超えるビッグマーケットとなっています。このような中で、三機サービスの事業としては、まだまだ拡大の余地があると考えています。また、市場の大きさ以外にも、活動範囲が広くなっていることも当社の特徴となっています。
2.企業概要と事業のご紹介 ~三機サービスの強みとは~
2023年11月現在で、すべての都道府県で活動実績があり、700社を超えるお客さまと取引を行っています。
2.企業概要と事業のご紹介 ~三機サービスの強みとは~
三機サービスの事業は、大きく3つの分野にわかれています。野球で例えるならクリーンアップ、すなわち3番、4番、5番打者です。もちろん攻撃の要であり、企業としては売上高を獲得する役割となります。
そこにおいて、頼れる3番打者、主役の4番打者、次世代の5番打者をそれぞれご紹介します。
2.企業概要と事業のご紹介 ~三機サービスの強みとは~
1つ目に、頼れる3番打者として、空調保守メンテナンスサービスをご紹介します。
千里の道も一歩からというように、何事にもはじめの一歩を着実に実行することが成功への足がかりとなります。
当社は、創業時にパナソニック社製の空調機器を主とした空調保守メンテナンスサービスからスタートしました。空調保守メンテナンスとは、定期的な保守点検や修理、修繕を含めて、空調機器が問題を起こすことなく稼働するための、すべてのサービスを表します。
また、作業はメーカーとして対応しているため、高い技術と信用がなければ業務を任せてもらえません。三機サービスは、メーカーからも頼られる技術力を持っています。
2.企業概要と事業のご紹介 ~三機サービスの強みとは~
ひとえに空調機器といっても、納入先や機械の大きさはさまざまです。オフィスビルを初めとして、工場や病院、飲食店からコンビニエンスストア、某ドーム球場まで多岐にわたります。直近のコロナ禍では、二酸化炭素濃度や換気回数といった点で空調業界が大きく注目されました。
昔も今も、私たちの生活になくてはならないものです。空調機器を正常に維持するため、私たち三機サービスの事業が活躍しています。
2.企業概要と事業のご紹介 ~三機サービスの強みとは~
2つ目に、主役の4番打者について、トータルメンテナンスサービスをご紹介します。この事業は、現在当社において最も大きな売上シェアを誇っています。
事業についてご紹介する前に、みなさまが普段スーパーマーケットで買い物をしている様子を思い浮かべてください。1階には食品、2階には衣料品や日用品が売っているスーパーが多いと思いますが、そのスーパーマーケットで設備や機器と呼ばれるものが何種類、何個、何台あると想像しますか? 少しイメージしてみてください。10種類、20種類、1,000種類、もっとあるでしょうか?
2.企業概要と事業のご紹介 ~三機サービスの強みとは~
種類で言うならば、少なくとも5種類以上です。個数は、その種類に紐づくため、多ければ50個の場合もあります。
例えば、スーパーの店長がこれらの設備や機器を1人で管理するところを想像してみてください。どれほど複雑で時間がかかり、気が重いことでしょう。
仮に、同時に複数の機械が故障したら、どこに手配してどうやって直すのか、もう考えたくないと思います。これを解決するのが、三機サービスのトータルメンテナンス事業です。
2.企業概要と事業のご紹介 ~三機サービスの強みとは~
みなさまもスーパーの店長になったつもりで、どうすれば楽になるのか、どのようなサービスを求めているのか想像してみてください。
結論として、多くの設備や機器に関するトラブルや修理の対応を、三機サービスがすべて一元管理しています。18ページ目のスライドの図で、スーパーへつながっていた線は、三機サービスによって1つにまとめられます。このことがどのような効果を生むのかは、大体予想がつくと思います。
2.企業概要と事業のご紹介 ~三機サービスの強みとは~
この事業は、お客さまと当社の双方に大きな利益をもたらす、持続性が非常に高い事業となります。当社が一元管理を行うことで、お客さまは設備や機器の維持管理に割く時間を、本来行うべき別の業務に集中できます。
スライドの図ではコア業務にあたるところですが、ここに人も時間もお金も注力できれば、お客さまにとって何よりも喜ばれることになりますし、当然ですが、当社は売上をいただくことができます。
しかし、当社には売上以上に、設備管理のノウハウが蓄積されていきます。それにより、技術の向上へつながります。
2.企業概要と事業のご紹介 ~三機サービスの強みとは~
3つ目に、次世代の5番打者の設備環境ソリューション事業をご紹介します。
昨今は、省エネや環境への配慮、SDGsといった言葉をよく聞くと思います。これらの取り組みは、少なくとも一過性の流行ではなく、地球環境にいかに配慮するか、社会に広く貢献できるかは、今後の大企業に強く求められることです。
この機運の高まりは、三機サービスにとって創業以来の最大のチャンスが訪れていると言っても決して大げさではありません。なぜなら、このようなニーズを満たすのも、次世代の事業の柱である設備・環境ソリューション事業であるためです。
2.企業概要と事業のご紹介 〜三機サービスの強みとは〜
ここで、省エネに関して、みなさまの生活に直結する情報を少し整理しました。全国平均でどのくらい電気代が上昇したかを調査したところ、わずか2年間でこれほど上がっているのかと私も驚きました。
円安とウクライナ問題を背景に原油価格が高騰したことにより、省エネが企業の収益を左右するまでに至っています。
2.企業概要と事業のご紹介 〜三機サービスの強みとは〜
設備・環境ソリューションの主な対象となるのは、病院、学校、介護老人保健施設(老健)などです。これらの施設は、大規模かつ公共性が高いことが特徴です。また、このような施設の多くは30年から40年以上使用されており、老朽化が著しく進んでいます。
2.企業概要と事業のご紹介 〜三機サービスの強みとは〜
老朽化した施設では古い機械を使っているため、まったく省エネではなく、環境への配慮も非常に乏しいものです。電気代やガス代などの省エネ効果も低いため、固定費が大きくなり利益を圧迫します。
また、多くの設備が複雑に関係しているため、どこの省エネから手をつけるべきか、何が効果的なのかといった点が管理者を悩ませています。
さらに、運営母体は官公庁であることが多いため予算が限られており、大規模な工事計画などを内部で通すための説明もなかなか難しいという状況があります。
2.企業概要と事業のご紹介 〜三機サービスの強みとは〜
そこでみなさま、先ほどの説明を思い出してください。
当社は創業より、空調保守メンテナンスをはじめとしたトータルメンテナンスを行い、さまざまな機器のノウハウを蓄積しています。つまり、包括的なソリューション提案にこそ、三機サービスの約50年にわたる経験が活きるのです。
2.企業概要と事業のご紹介 〜三機サービスの強みとは〜
過去の経験と蓄積された情報をもとに、包括的なソリューション提案ができます。それを元に生まれたのが、「設備・環境ソリューション」です。まさに、情報と技術の融合であり、三機サービスの次世代を担うサービスです。
規模が大きくかつ古い施設において、三機サービスはトータルメンテナンス事業で得たノウハウで、具体的な省エネ提案をすることが可能です。空調や熱源と呼ばれる、1,000万円を超えるような機器更新が提案のメインとなります。
提案には、総電力量で何ワットの削減ができるのか、省エネ効果はどのくらいなのかといった定量的な説明がもちろん含まれます。そのため、その場限りの機器更新や工事提案ではなく、担当者さまが予算化しやすいように更新計画を補助する効果もあります。省エネ需要の高まりは衰える気配がなく、まさに次世代を担う事業と認識しています。
これらすべての事業に共通するのは、みなさまの周りにある施設、建物であることです。さらに、これらは公共性が高く社会に不可欠な、生活に欠かすことのできないものです。
2.企業概要と事業のご紹介 〜三機サービスの強みとは〜
日本全国の社会インフラを支えていると言っても過言ではありません。地味ですが着実に、確実に三機サービスの事業は日本を支えています。
3."人財"に関する指針と取り組み
これらの事業を担う人財に関する、指針と取り組みをご説明します。昨今、投資家の方々から、人財に関する質問が非常に多く寄せられています。
スライドの絵をご覧ください。ほとんどの方は見たことがあると思います。歴史が好きな方はピンとくると思いますが、戦国時代を代表する武将の1人で中国地方の雄、毛利元就です。
毛利元就の「3本の矢」の逸話は非常に有名です。1本の矢はたやすく折れますが、3本束ねると決して折れません。私も昔は実際に設備・環境ソリューションサービスを行っていたため、力には少し自信がありますが、さすがに3本を折るのは難しいです。
3."人財"に関する指針と取り組み
人の団結、結束、そして数が組織の力となることは、戦国時代も今もまったく変わりません。少なくとも、私はそう思っています。
私が代表に就任するまで、また、就任した今においても、人は多くの人の支えなしには何もできません。人は、社員は、それ自体が「力」なのです。
3."人財"に関する指針と取り組み
しかし、昨今はニュースなどで「人手不足倒産」という言葉を耳にすると思います。実際に見たり聞いたりした方もいらっしゃるかもしれません。
すべての業種・業界において、働き手、人手がまったく足りていないという状況は、30年、20年前には考えられなかったことです。
全国で「人が足りないために仕事が受けられない」「業務をこなせない」といった理由による倒産が相次いでいます。倒産の発生件数は戦後最大、かつてないペースで増加しています。
3."人財"に関する指針と取り組み
このような状況がさらに深刻になるというのが、いわゆる「2030年問題」です。
2000年において、65歳以上の方は6人に1人の割合でした。それが、2030年には3人に1人、つまり倍の割合となります。このようなことから、今後65歳未満の働き手がさらに減少することは確実であると考えます。
3."人財"に関する指針と取り組み
戦後の日本において、現在は人財確保が最も難しい時代に突入したといえるでしょう。「人は力」でありながら、その確保そのものが難しくなっています。日本全国の経営者にとって、かつて経験したことがない難題が降りかかっています。
3."人財"に関する指針と取り組み
その課題を解決に導くのが、内閣府と金融庁の主導による「人的資本」です。この策定と実行こそが、長期的かつ深刻な人財不足を解決する最も効果的な対策です。
3."人財"に関する指針と取り組み
「人的資本」の詳細は、非常に複雑かつ広範囲にわたるため、ここでは触れません。私も何冊も本を読んだり、講義を聴いたりして、ようやくその意味がわかってきました。
一言で言えば、「人的資本」とは「人財の採用と育成を定めた戦略書」です。つまり、人財の確保と育成に関して、「課題と対策を十分に文章化した上で、定量的な目標に向かい、戦略的に改善に取り組もう」ということです。
これまでの日本企業や事業においては、人に関わる戦略が曖昧であることに、海外の投資家から疑問の声が上がっていました。三大経営資本と呼ばれる「ヒト、モノ、カネ」の1つであるにもかかわらず、経営戦略においては、ぞんざいな扱いをされてきたのです。
ご視聴のみなさまも、過去に会社勤めをされていた方、もしくは今現在勤務されている方は多いと存じます。採用・教育・評価・待遇などについて、その場でうやむやにされた経験がはないでしょうか。そのようなことをなくし、人財と正面から向き合うことこそが、人手不足の処方箋です。
今後、「人的資本」に取り組まない企業は、徐々に労働者から見放されると断言できます。三機サービスが考える「人的資本」について、2023年5月期の有価証券報告書から抜粋し、この場で少し読ませていただきます。
「当社の中期経営計画『SANKI NEXT STAGE 2025 〜もっと快適。ずっと安心〜』において、人的資本・人財育成は柱の1つであり、達成には必要不可欠な要素であると考えております。
また、日本国全体においては、労働生産人口の減少および高齢化により、若年世代の安定的かつ継続的な採用維持、シニア世代のスキルアップと適切な活用が、全ての業種業界で課題となっております」
3."人財"に関する指針と取り組み
これらの課題を踏まえ、本項目では当社が考える人的資本の拡充方針、および取り組みを報告します。
「人的資本」において、三機サービスが特に重要と考える要素を、図で5つにまとめました。各要素に着目し、あらゆる人財が活躍できるよう、当社を選んでいただけるよう、中長期目線で労働環境の改善に取り組んでいます。
3."人財"に関する指針と取り組み
人的資本に向けた活動の具体例です。今から10年ほど前の、ちょうど上場するくらいの時に、「三機サービスの労働環境は非常にハードだ」という、社員の声が多くありました。
そこで、社員が心身ともに健康であることこそが会社の長期的な利益を生むという考えを持ち、「三機サービス健康宣言」を宣誓しました。
宣誓したからには、私も腹をくくり、さまざまなものを数値化して対策に取り組みました。結果として、そのような取り組みが実を結び、経済産業省より「健康経営優良法人」の認定を受けています。
3."人財"に関する指針と取り組み
本日ご参加いただいた方々だけに、三機サービスの採用と教育の裏話を少しお伝えしたいと思います。
まず、地道な採用方法である高校や大学への訪問についてですが、当社は採用担当者だけではなく、場合によっては最初から役員が訪問します。これで熱意が伝わらないはずがありません。
また、ある人事担当者に三機サービスの採用が好調である理由を尋ねたところ、「デジタルからアナログまで、すべての採用手法にチャレンジしているから」といった頼もしい声も聞こえました。
教育に関しては、他の企業と同様に、当社も各種の社内表彰を毎期行っています。表彰項目は増えに増えて、2023年5月期にはなんと31項目あり、それぞれに特典や賞金を設けています。さらに、表彰項目は今年度も増える予定です。
4.株主様への還元方針
株主さまへの還元方針をご説明します。 配当政策の基本方針としては、健全な財務構造の維持と、継続的かつ安定的な利益還元に並行して取り組む所存です。
過去の3期および今期を比較すると、株主のみなさまには継続的かつ安定的な還元を行えていると考えています。
4. 株主様への還元方針
株主優待についても、引き続きクオカードでの還元を行います。また、株主さまが本当に求める株主優待とは何なのかを常に模索して、最善のものをお届けできるよう努力します。
そのためにも、今期の目標をすべてクリアできるよう、社員一同、業務に邁進します。
5.中期経営計画 ~SANKI NEXT 2030~
三機サービスにおける中期経営計画「SANKI NEXT 2030」のご説明をします。当社の2030年に目指す姿は、「安心・快適な空間のインフラを『技術・データ・ITでプロデュースする会社』」です。
事業を通じて環境負荷低減を実現し、地球の未来に貢献する会社を目指します。47年間培ってきた高い技術とITの力で、お客さまの課題解決の一歩先を行く提案ができる会社を目指しています。
2030年に三機サービスが目指す具体的な事業規模は、売上高500億円、営業利益率10パーセント、ROE28.2パーセントと定めています。
5.中期経営計画 ~SANKI NEXT 2030~
中期経営計画の基本方針は、ご覧の5つです。
1つ目は、事業規模の拡大です。発展期の終わりと定める2025年5月期の売上を約214億円に伸ばす目標で進めています。
2つ目は、M&Aや内部強化を行う成長投資です。品質向上や原価低減などを行うことで、付加価値の向上も図っていきます。
3つ目は、付加価値向上です。発展期の2025年5月期には、ROE10ポイントアップを目指しています。
4つ目は、人的資本の拡充です。技術力や営業力、人間力の強化によって、ワークエンゲージメントの向上を図っていきます。
5つ目は、サステナビリティ経営です。省エネを通じたCO2削減への貢献は当然ですが、2022年より強化している健康経営を推進していきます。
5.中期経営計画 ~SANKI NEXT 2030~
2025年までに目標とする売上高・営業利益率に対する進捗は、スライドのとおりです。2023年5月期は、計画を上回る実績を計上しています。
前段でもご説明したとおり、2024年5月期も第1四半期はすばらしいスタートが切れました。
さいごに
本説明会における注意事項をスライドに記載していますので、ご確認いただきますようお願いします。
本年度も、社員一同、一致団結して目標達成を目指します。ご清聴ありがとうございました。
質疑応答:社長就任のプレッシャーについて
司会者:「ホームページに、直近で北越社長は創業者からバトンタッチし、2代目として就任したとの記載があります。やはりプレッシャーなどはありますか?」というご質問です。
北越:先代から代表就任の打診があった際、プレッシャーというよりは「なぜ私なのか?」と強く思いました。社長になるということはあまり考えたことがなく、現実感がありませんでした。先代にも、その思いを率直に伝えた記憶があります。
ただ、学校を卒業して三機サービスに入社して、その時から会長がとても好きでした。やはり好きな尊敬する会長から「やってくれ」と言われただけで、私にとって就任するには十分な理由だと思っています。迷いもありながら引き受けましたが、引き受けることに対する躊躇はありませんでした。
もちろん、就任してからのプレッシャーは毎日あります。会長からもプレッシャーを感じます。ただ、先ほどの説明にもありましたが、「仲間が私を支えてくれている」「1人ではない」という思いが、プレッシャーを跳ね除ける大きな力になっていると思っています。
質疑応答:三機サービスの文化について
司会者:「北越社長が考える三機サービスのDNA、文化とは何ですか?」というご質問です。
北越:文化というのは、社風みたいなもののことかと思います。私が感じているのは、「お客さまを大切にする」ということです。
サービス業は、物を作って売る仕事ではないため、かたちが見えません。ですので、お客さまのニーズをどれだけ満たせるか、要するに「人が大事」ということですが、それが生命線と言っても過言ではありません。これはやはり、三機サービスの事業が拡大する中で培われてきた文化だと思っています。
また、昔から会長が「常にチャレンジをしなさい」と言い続けており、「できないじゃなくて、まずやってみよう」というチャレンジ精神に関わる発言を各事業所でもよく聞きます。
実際にプロジェクトを実行に移す時には、若手であっても担当者や責任者、管理職に抜擢することは非常に多いです。その結果、私をはじめとした役員、部長職は、現在軒並み40代です。若い時から、さまざまなプロジェクトや課題を担ってきた結果だと感じています。
質疑応答:省エネ事業について
司会者:「省エネ事業に関して、もっと詳しく聞きたいです」というご質問です。
北越:良いご質問をありがとうございます。当社の省エネ事業として「三機省エネシステム」があります。工程を大きく分けると3つあります。
まずは、現状を把握することです。三機サービスの営業部門、または技術部門が訪問して、お客さまが抱える課題のヒアリングやエネルギー診断、機器の負荷率など、諸々の調査を行います。
次に、具体的なご要望をうかがいます。例えば、「電気代を20パーセント下げたい、でも空調は今以上に効かせたい」というざっくりとしたご要望でも構いません。現状把握を踏まえた上で、ソリューションの提案と報告書の提出を行います。
そして、投資資金の回収に関して、官公庁からの補助金、リースやレンタル提案など、第三者活用のご提案をします。
最後に、アフターフォローの徹底です。三機サービスは、提案と実行をして終わりではありません。きちんと効果が出ているのか、効果が想定より低かった場合は何が問題なのか、それを解決するにはどうすれば良いのかを大切にしています。
メンテナンスサービス会社として、長期的なフォローも行っており、そこが最大の特徴だと思っています。当社のホームページに詳細を記載していますので、ぜひご覧いただければと思います。
質疑応答:人財確保の秘訣について
司会者:「いろいろなところで、人手不足について聞きます。仕事はあるのに、それができる人がいないと聞くと、なんだか怖くなります。人財の確保に関して、貴社は好調との説明がありましたが、その秘訣をもっと知りたいです」というご質問です。
北越:人事社員の裏話として、採用においてアナログでもデジタルでも行っているとご説明しました。昨今の採用活動はデジタル化に大きくシフトしています。エントリーから採用説明会まで、すべてがWebで完結するというケースも多々あります。
ただ、果たしてデジタルがアナログにすべて勝っているのでしょうか? 私はそうは思いません。やはり、直接のコミュニケーションによって伝わるものや感じるものは確実にあると考えています。
情熱や情意などを伝えるため、私を含めた役員が最前線でPRを行います。場合によっては、駅から2時間以上離れた学校に直接伺います。非常にアナログかつ地道な活動に手を抜くことなく取り組んでいることが、よい結果に結びついていると思っています。
今期は、まだ下期にも差し掛かっていませんが、採用目標の人数はすでにクリアする見込みです。人に関してはご安心いただければと思っています。
質疑応答:通期決算の期待度について
司会者:「今期、第1四半期の決算内容をホームページにて拝見しました。これは通期も期待してよいのでしょうか?」というご質問です。
北越:インサイダーの観点から非常にお答えしにくいため、ご容赦いただきたいと思いますが、みなさまの期待を裏切らないように、全社一丸となって精一杯の努力をすることをお約束します。
また、これは私の思いになりますが、期待に応える自信はあります。三機サービスの通期業績も楽しみにお待ちください。
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