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■今週の相場ポイント
1.日経平均は小幅に2週連続上昇、上げ足強め週後半2万7500円台まで浮上の場面も
2.週末に急落し一時600円超安、取引後半は下げ渋り2万7000円台はキープ
3.ボラティリティの高い週で、日経平均は週末波乱展開も週間ではわずかにプラス
4.FRBのタカ派傾斜で米長期金利の上昇を警戒、パウエル発言受けリスクオフに
5.為替市場ではドル高・円安が加速、輸出セクターにはポジティブ材料として働く
■週間 市場概況
今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比12円(0.04%)高の2万7105円と、わずかながら2週連続の上昇となった。
今週は荒れ模様の地合いとなり、上下にボラティリティの高い動きで方向感が定まらなかった。米長期金利の上昇が警戒される一方、日米金利差を背景に外国為替市場でドル高・円安が進行し、輸出セクターにはプラスに働く場面もあった。
週明け18日(月)は日経平均が300円近い下げとなり終値で2万7000円台を割り込んだ。米長期金利上昇を懸念してグロース(成長)株を売る動きが顕著となった。この日は中国の経済指標が相次いで発表されたが、小売りなどに中国経済の減速が意識され関連銘柄には逆風となった。しかし、19日(火)は主力株をはじめ幅広く買い戻される展開に。外国為替市場で急速にドル高・円安が進んだことで、半導体関連などに買いが入り全体指数を牽引した。20日(水)も日経平均は上値指向を継続。前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに大幅高に買われたことで、東京市場でも終始リスクを取る動きが優勢だった。為替市場で一時129円台前半まで円安が加速、自動車株など輸出株に追い風が強まった。日経平均は一時400円を超える上げ幅をみせる場面もあった。21日(木)も、このリスクオンの流れは止まらなかった。前日の米国株市場では主要株指数が高安まちまちだったものの、日経平均は寄り後に漸次上値を買い進まれる展開となった。米株価指数先物が強調展開を示し、これに引っ張られる形で3日続伸。2万7500円台に乗せ約2週間ぶりの高値をつけた。ところが週末22日(金)は、流れが一変し急反落。米国株市場では、パウエルFRB議長の討論会での発言を受け、FRBのタカ派傾斜に対する警戒感が再燃、NYダウ、ナスダック総合株価指数ともに大幅安となった。これを引き継ぐ形で東京市場は波乱含みの下げに見舞われることに。国内企業の決算発表本格化を目前に、主力銘柄などの業績内容を見極めたいとの思惑も買いを手控えさせた。日経平均は一時600円超の下げをみせた。ただ、後半は下げ渋り終値で2万7000円大台ラインはキープした。
■来週のポイント
来週は22年3月期決算発表が本格化するほか、ゴールデンウイークを目前に控え様子見姿勢が強まることが予想される。引き続き2万7000円を挟んだ展開となりそうだ。
重要イベントとしては、国内では22年3月期決算発表が本格化するほか、26日朝に発表される3月の完全失業率と有効求人倍率や27~28日に開催される日銀金融政策決定会合、28日朝に発表される3月鉱工業生産が注目される。海外では26日に発表される米国3月新築住宅販売件数、28日の米国1-3月期GDP、29日の米国個人消費支出、30日の4月中国製造業PMIに注視が必要だろう。
■日々の動き(4月18日~4月22日)
【↓】 4月18日(月)―― 続落、手掛かり材料難のなかリスク回避の売り優勢
日経平均 26799.71( -293.48) 売買高 8億3481万株 売買代金 1兆8722億円
【↑】 4月19日(火)―― 3日ぶり反発、急速な円安受け輸出株中心に買い優勢
日経平均 26985.09( +185.38) 売買高 9億6196万株 売買代金 2兆2336億円
【↑】 4月20日(水)―― 続伸、米株高や輸出株が買われ2万7000円台回復
日経平均 27217.85( +232.76) 売買高11億4654万株 売買代金 2兆6945億円
【↑】 4月21日(木)―― 3日続伸、米金利の上昇一服で半導体株などが高い
日経平均 27553.06( +335.21) 売買高10億2912万株 売買代金 2兆5187億円
【↓】 4月22日(金)―― 4日ぶり反落、米株安を警戒し利益確定売りが優勢
日経平均 27105.26( -447.80) 売買高 9億7940万株 売買代金 2兆3877億円
■セクター・トレンド
(1)全33業種中、21業種が値上がり
(2)LIXIL <5938> など金属製品が値上がり率トップ
(3)日産自 <7201> など自動車、島津 <7701> など精密機器といった輸出株が物色された
(4)上組 <9364> など倉庫・運輸、SGHD <9143> など陸運などが高く、ソフトバンクG <9984> など情報通信、三井不 <8801> 不動産といった内需株は安い
(6)景気敏感株は郵船 <9101> など海運が買われるも、JFE <5411> など鉄鋼、住友鉱 <5713> など非鉄金属は売られた
(7)リクルート <6098> などサービス業が値下がり率トップ
■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)
1(2) 円安メリット
2(1) メタバース
3(4) 半導体 ── 調整一巡から出直りの機が熟す
4(8) 防衛
5(63) 蓄電池
※カッコは前週の順位
株探ニュース
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