東京株式（大引け）＝２９円高、好決算銘柄など買われ小幅ながら続伸

　２７日の東京株式市場は、円高の逆風のなか日経平均株価が朝安後、プラス圏に切り返す強さをみせた。ただ、上値も重く終盤にきて上げ幅を縮小した。

　大引けの日経平均株価は前日比２９円４８銭高の２万７９円６４銭と小幅続伸。東証１部の売買高概算は１８億３７１６万株、売買代金概算は２兆５４６０億９０００万円。値上がり銘柄数は９９１、対して値下がり銘柄数は８８４、変わらずは１４０銘柄だった。

　前日の米国株市場ではＮＹダウ、ナスダック指数ともに上昇したものの、米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）後のＦＲＢ声明を受け、米長期金利の低下とそれに付随するドル売りを誘発。外国為替市場では円高が進行し、朝方はこれを受けてやや売り優勢でスタートした。ただ押し目では買いが厚く、好決算銘柄などを中心に全般切り返し歩調となり、日経平均は前場売り一巡後プラス圏に浮上する動きをみせた。後場終盤には手仕舞い売りが出て上げ幅を縮小したが、日経平均は小幅ながらプラス圏をキープして着地している。全体売買代金は増勢、任天堂の大商いの効果などもあり２兆５０００億円台まで膨らんだ。

　個別では、好決算発表の任天堂<7974.T>が３０００億円を超える売買代金をこなし急騰、東京エレクトロン<8035.T>、日本電産<6594.T>なども値を飛ばした。キーエンス<6861.T>が上昇、セブン＆アイ・ホールディングス<3382.T>も高い。戸田工業<4100.T>がストップ高で値上がりトップ、バリューコマース<2491.T>も値幅制限いっぱいに買われた。日本精線<5659.T>、沖電線<5815.T>も値を飛ばし、日本バルカー工業<7995.T>、西華産業<8061.T>なども高い。

　半面、三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306.T>などメガバンクが冴えず、安川電機<6506.T>も利益確定売りに押された。ＶＯＹＡＧＥ　ＧＲＯＵＰ<3688.T>が急落したほか、レナウン<3606.T>も大きく利食われた。ｅｎｉｓｈ<3667.T>、キヤノン電子<7739.T>なども大幅安、東芝<6502.T>も値を下げた。リンクアンドモチベーション<2170.T>も下落した。

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）