山陽鋼、非開示だった今期経常は赤字拡大、未定だった配当は無配転落

　山陽特殊製鋼 <5481> が7月31日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は17.6億円の赤字(前年同期は22.9億円の黒字)に転落した。
　併せて、非開示だった通期の業績予想は連結経常損益が80億円の赤字(前期は15.2億円の赤字)に赤字幅が拡大する見通しを示した。
　同時に、非開示だった4-9月期(上期)の業績予想は連結経常損益が54億円の赤字(前年同期は22.3億円の黒字)に転落する見通しを示した。

　業績悪化に伴い、従来未定としていた今期の上期配当を見送るとし、従来未定としていた下期配当も見送る方針とした。年間配当は11期ぶりに無配転落(前期は15.5円)となる。

　直近3ヵ月の実績である4-6月期(1Q)の売上営業損益率は前年同期の3.2％→-2.2％に急悪化した。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　　2021年3月期の業績予想につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大影響により、受注状況等を見通すことができず、合理的に算定することが困難なため、未定としておりましたが、現時点で入手可能な市場動向等の情報を踏まえ、特殊鋼需要の落ち込みは、当上期中に底を打ち、徐々に回復に向かうものの、年内は感染拡大影響が残ることを前提として、上記業績予想を算定いたしました。

　　2021年3月期の配当予想につきましては、通期の親会社株主に帰属する当期純損益が71億円の赤字となる見通しであることから、誠に遺憾ながら、無配の予想とさせていただきました。(注) 業績予想および配当予想につきましては、現時点で入手可能な情報に基づいて当社グループで判断したものであります。予想には様々な不確定要素が内在しており、実際の業績等は予想数値と異なる場合があることをお含みおきください。