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*15:13JST ファンペップ Research Memo(3):ライセンス契約を締結し、ロイヤリティ収入等を獲得するビジネスモデル
■会社概要
3. ビジネスモデルとリスク要因
(1) ビジネスモデル
ファンペップ<4881>は、大学発の創薬ベンチャーとして、機能性ペプチドの研究成果の中から実用性の高いプロダクトについて、製薬企業やアカデミア等と共同研究を行い、シーズをインキュベーションし、製薬企業等に実用化への橋渡しを行う役割を果たしている。ビジネスモデルとしては、開発ステージの第2相臨床試験までを自社で行うことを基本にしており、開発費用のかかる第3相臨床試験以降は、製薬企業等とのライセンス契約を締結することで進め、契約一時金や開発の進捗に応じて得られるマイルストーン収入、上市後の製品売上高に対して一定料率で掛かるロイヤリティ収入を獲得するモデルとなる。ただ、抗体誘導ペプチドについては、標的タンパク質や作用機序が抗体医薬品で明らかとなっているため、第1相臨床試験の段階で中和抗体の産生状況などのデータが取得できれば、ある程度成功確率が読めるため、一般のケースと比較するとライセンス契約の締結タイミングが早くなる可能性もある。
臨床試験の規模や期間は対象疾患等によって異なるが、第1相から第3相試験までおよそ3~7年程度かかるといわれている。臨床試験の結果が良好であれば規制当局に製造販売の承認申請を行い、おおむね1~2年の審査期間を経て問題がなければ承認・上市といった流れとなる。現在は開発ステージのため損失が続いているが、開発品が上市され一定規模の売上に成長すれば利益化も視野に入ってくる。
(2) リスク要因
同社の事業リスクとしては、大きく2点挙げられる。1つ目のリスクとしては医薬品研究開発の不確実性であり、特定の開発品への依存度が高く、研究開発の延期や中止となった場合に経営状態にマイナスの影響を与えるリスクがある。こうしたリスクへの対応策として、同社はプラットフォーム技術「STEP UP」を用いた創薬活動により、2年に1品目のペースで新規開発品を創製し開発ポートフォリオを充実させていく方針となっている。通常の創薬ではターゲットの探索に時間がかかるため、新規開発品の創製期間としては3~5年かかるといわれているが、抗体誘導ペプチドの場合は既存の抗体医薬品と同じターゲットで開発を行うため創製期間は約2年と短く、この点は優位点として挙げられる。
2つ目のリスクとしては、特定の提携契約への依存度が高い点にあり、契約終了時に収益計画に影響を与えるリスクがある。この対応策として、同社は共同研究プロジェクトをライセンス契約に発展させることや、新規提携契約を増やしていくことで、特定の提携契約への依存度を低減していく方針となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<SI>
3. ビジネスモデルとリスク要因
(1) ビジネスモデル
ファンペップ<4881>は、大学発の創薬ベンチャーとして、機能性ペプチドの研究成果の中から実用性の高いプロダクトについて、製薬企業やアカデミア等と共同研究を行い、シーズをインキュベーションし、製薬企業等に実用化への橋渡しを行う役割を果たしている。ビジネスモデルとしては、開発ステージの第2相臨床試験までを自社で行うことを基本にしており、開発費用のかかる第3相臨床試験以降は、製薬企業等とのライセンス契約を締結することで進め、契約一時金や開発の進捗に応じて得られるマイルストーン収入、上市後の製品売上高に対して一定料率で掛かるロイヤリティ収入を獲得するモデルとなる。ただ、抗体誘導ペプチドについては、標的タンパク質や作用機序が抗体医薬品で明らかとなっているため、第1相臨床試験の段階で中和抗体の産生状況などのデータが取得できれば、ある程度成功確率が読めるため、一般のケースと比較するとライセンス契約の締結タイミングが早くなる可能性もある。
臨床試験の規模や期間は対象疾患等によって異なるが、第1相から第3相試験までおよそ3~7年程度かかるといわれている。臨床試験の結果が良好であれば規制当局に製造販売の承認申請を行い、おおむね1~2年の審査期間を経て問題がなければ承認・上市といった流れとなる。現在は開発ステージのため損失が続いているが、開発品が上市され一定規模の売上に成長すれば利益化も視野に入ってくる。
(2) リスク要因
同社の事業リスクとしては、大きく2点挙げられる。1つ目のリスクとしては医薬品研究開発の不確実性であり、特定の開発品への依存度が高く、研究開発の延期や中止となった場合に経営状態にマイナスの影響を与えるリスクがある。こうしたリスクへの対応策として、同社はプラットフォーム技術「STEP UP」を用いた創薬活動により、2年に1品目のペースで新規開発品を創製し開発ポートフォリオを充実させていく方針となっている。通常の創薬ではターゲットの探索に時間がかかるため、新規開発品の創製期間としては3~5年かかるといわれているが、抗体誘導ペプチドの場合は既存の抗体医薬品と同じターゲットで開発を行うため創製期間は約2年と短く、この点は優位点として挙げられる。
2つ目のリスクとしては、特定の提携契約への依存度が高い点にあり、契約終了時に収益計画に影響を与えるリスクがある。この対応策として、同社は共同研究プロジェクトをライセンス契約に発展させることや、新規提携契約を増やしていくことで、特定の提携契約への依存度を低減していく方針となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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