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早稲田アカデミーのニュース
■業績動向
2. 2020年3月期の業績見通し
早稲田アカデミー<4718>の2020年3月期の連結業績は、売上高で前期比6.1%増の25,268百万円、営業利益で同14.0%増の1,739百万円、経常利益で同12.7%増の1,734百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同15.3%増の1,067百万円と6期連続の増収増益となり、過去最高の売上高、経常利益を更新する見通しだ。今回は期初計画を据え置いた格好となっているが、これは下期にプログラミング教室やオンライン英語学習など新サービスの本格展開に向けた準備費用やプロモーション費用などを見込んでいるためだ。とは言え、会社計画は保守的と言え、利益ベースでは若干の上振れ余地があると弊社では見ている。
(1) 生徒数と売上見通し
売上高の前提となる期中平均塾生数は前期比5.0%増を見込んでいる。このうち、小学部は9.1%増、中学部は1.1%増、高校部は1.0%減となる。小学部と中学部についてはおおむね順調に推移しているが、高校部については若干下回る可能性がある。2020年1月頃までは第2四半期までのトレンドが継続すると見られるためだ。ただ、全体の業績に与える影響は軽微で、グループ会社との連携強化により冬期講習や模擬試験等の需要も取り込んでいくことで、第2四半期までのトレンドが継続すれば売上高は計画を達成できる見通しだ。
会社別の売上見通しは、早稲田アカデミー単体が前期比5.4%増となり、水戸アカデミーが同15%増、集学舎と野田学園に関しては若干減を前提としている。このうち、水戸アカデミーについては大学受験コースの生徒数増加に加えて、前述したように2021年度より中高一貫校が新設されることで、小学生の入塾が大きく伸びていることから、業績も計画を上回る可能性が高い。
(2) 費用の増減要因
2020年3月期の営業利益率は6.9%と前期比0.5ポイント上昇する見通し。販管費率で同0.9ポイント上昇するものの、売上原価率で同1.4ポイント低下することが寄与する。なかでも、労務費率で1.0ポイントの低下を見込んでいる。採用強化と給与手当を含めた待遇改善を図る一方で、労務管理の統制を進めることで抑制していく。また、地代家賃率についても0.3ポイントの低下を見込む。その他の売上原価が前期比で5.6%増加するが、プログラミング教室やオンライン英語学習など新サービス立ち上げのための先行投資費用が含まれている。
一方、販管費では広告宣伝費率が前期比0.3ポイント低下するものの、地代家賃・減価償却比率が同0.5ポイント、その他販管費率が同0.8ポイント上昇する見込みとなっている。広告宣伝費については、Webマーケティングによる効率的なプロモーションを実施していくことで売上比率の改善が進む。金額ベースでは下期にブランディング戦略の強化(ブランドムービーの制作、ムック本の発売等)や新サービスのプロモーションを実施するため、前期比で0.7%増と期初計画通りに予算を消化する見込み。地代家賃・減価償却費は本社移転に伴い前期比109.5%増と増加するが、下期は増加幅が縮小する見込み。その他販管費については前期比16.1%増となるが、上期に計上した移転費用が無くなることを考慮すると、保守的な見積になっているものと思われる。
なお、業務効率の向上に向けた取り組みは引き続き進めていく。2019年秋以降、すべての校舎で小口現金を廃止したほか、給与明細書も電子化しペーパレス化を実現している。また、従業員や生徒の入退室も全てIDカードで管理するようにした。今後は成績管理や模試採点、管理部門業務でのICT活用の推進に取り組んでいく予定だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<SF>
2. 2020年3月期の業績見通し
早稲田アカデミー<4718>の2020年3月期の連結業績は、売上高で前期比6.1%増の25,268百万円、営業利益で同14.0%増の1,739百万円、経常利益で同12.7%増の1,734百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同15.3%増の1,067百万円と6期連続の増収増益となり、過去最高の売上高、経常利益を更新する見通しだ。今回は期初計画を据え置いた格好となっているが、これは下期にプログラミング教室やオンライン英語学習など新サービスの本格展開に向けた準備費用やプロモーション費用などを見込んでいるためだ。とは言え、会社計画は保守的と言え、利益ベースでは若干の上振れ余地があると弊社では見ている。
(1) 生徒数と売上見通し
売上高の前提となる期中平均塾生数は前期比5.0%増を見込んでいる。このうち、小学部は9.1%増、中学部は1.1%増、高校部は1.0%減となる。小学部と中学部についてはおおむね順調に推移しているが、高校部については若干下回る可能性がある。2020年1月頃までは第2四半期までのトレンドが継続すると見られるためだ。ただ、全体の業績に与える影響は軽微で、グループ会社との連携強化により冬期講習や模擬試験等の需要も取り込んでいくことで、第2四半期までのトレンドが継続すれば売上高は計画を達成できる見通しだ。
会社別の売上見通しは、早稲田アカデミー単体が前期比5.4%増となり、水戸アカデミーが同15%増、集学舎と野田学園に関しては若干減を前提としている。このうち、水戸アカデミーについては大学受験コースの生徒数増加に加えて、前述したように2021年度より中高一貫校が新設されることで、小学生の入塾が大きく伸びていることから、業績も計画を上回る可能性が高い。
(2) 費用の増減要因
2020年3月期の営業利益率は6.9%と前期比0.5ポイント上昇する見通し。販管費率で同0.9ポイント上昇するものの、売上原価率で同1.4ポイント低下することが寄与する。なかでも、労務費率で1.0ポイントの低下を見込んでいる。採用強化と給与手当を含めた待遇改善を図る一方で、労務管理の統制を進めることで抑制していく。また、地代家賃率についても0.3ポイントの低下を見込む。その他の売上原価が前期比で5.6%増加するが、プログラミング教室やオンライン英語学習など新サービス立ち上げのための先行投資費用が含まれている。
一方、販管費では広告宣伝費率が前期比0.3ポイント低下するものの、地代家賃・減価償却比率が同0.5ポイント、その他販管費率が同0.8ポイント上昇する見込みとなっている。広告宣伝費については、Webマーケティングによる効率的なプロモーションを実施していくことで売上比率の改善が進む。金額ベースでは下期にブランディング戦略の強化(ブランドムービーの制作、ムック本の発売等)や新サービスのプロモーションを実施するため、前期比で0.7%増と期初計画通りに予算を消化する見込み。地代家賃・減価償却費は本社移転に伴い前期比109.5%増と増加するが、下期は増加幅が縮小する見込み。その他販管費については前期比16.1%増となるが、上期に計上した移転費用が無くなることを考慮すると、保守的な見積になっているものと思われる。
なお、業務効率の向上に向けた取り組みは引き続き進めていく。2019年秋以降、すべての校舎で小口現金を廃止したほか、給与明細書も電子化しペーパレス化を実現している。また、従業員や生徒の入退室も全てIDカードで管理するようにした。今後は成績管理や模試採点、管理部門業務でのICT活用の推進に取り組んでいく予定だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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