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リソー教育のニュース
■業績動向
1. 2020年2月期の業績概要
リソー教育<4714>の2020年2月期の連結業績は、売上高で前期比9.0%増の26,704百万円、営業利益で同7.4%増の2,716百万円、経常利益で同8.2%増の2,749百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同23.9%増の1,953百万円となった。売上高は5期連続増収、営業利益、経常利益は6期連続の増益となり過去最高を更新した。すべての事業セグメントで増収を達成し、生徒数が順調に拡大したことが増収増益要因となった。新規開校数が「TOMAS」で3校、「名門会」で5校、「伸芽’Sクラブ(学童)」で2校、「TOMAS体操教室」で1校であり、また、新規事業となる「spec.TOMAS」を2020年2月に1校開校するなど、積極的な教室展開を進めるなかで営業利益率は前期比0.1ポイント低下の10.2%とほぼ横ばい圏を維持した。また、「スクールTOMAS」の導入校数が前期末の36校から55校と大きく伸長し、学校内個別指導事業が黒字に転換して収穫期に入ったことが今回の決算のポイントとなる。
なお、同社計画比で見ると売上高で1.1%、営業利益で9.7%下回ったが、これは2019年10月に大型台風が上陸したことに伴い、「伸芽会」の全教室で休校を実施した影響などにより幼児教育事業の売上高が計画を2億円程度下回ったこと、また、同社計画には織り込んでいなかった「spec.TOMAS」の開校により、カリキュラム費用や広告宣伝費用など合わせて1億円強の減益要因になったことが要因となっている。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益については計画を8.5%上回ったが、これは経営の効率化を図ること等を目的として、連結子会社のインターTOMAS(英語スクール事業)とTOMAS企画(生徒募集勧誘事業)を2019年12月に同社が吸収合併したことに伴い、繰越欠損金の調整等により実効税率が低下したことが要因となっている。
すべての事業で増収を達成し、スクールTOMASは黒字に転換
2. 事業セグメント別動向
(1) 学習塾事業
学習塾事業の売上高は前期比8.3%増の13,820百万円(内部取引高含む、以下同様)、営業利益は同4.1%増の1,152百万円となった。期末生徒数は前期末比で10.2%増と順調に増加した。「TOMAS」の既存校で生徒数が増加したほか、前々期から推進している「首都圏サテライト校戦略」に基づき新規に開校した3校(5月学芸大学校、6月多摩センター校、9月宮崎台校)の生徒獲得が寄与した。また、新業態として子会社の駿台TOMASで「spec.TOMAS」を1校(2020年2月自由が丘校)開設している。
営業利益率が8.7%から8.3%に低下したが、これは「spec.TOMAS」の立ち上げ費用として1億円強を投下したことが要因で、これを除けば利益率も上昇している。「spec.TOMAS」は最難関校受験専門の個別指導塾で、入塾に際して試験を実施している。自由が丘校では小学3~6年生を対象にし、同社計画どおり50名程度が入塾した。
(2) 家庭教師派遣教育事業
家庭教師派遣教育事業の売上高は前期比5.6%増の5,147百万円、営業利益は同0.6%増の567百万円と増収増益基調が続いた。「名門会」「TOMEIKAI」を合わせた期末生徒数は前期末比3.9%増と堅実な伸びを見せた。新規開校は「名門会」で5校(3月岡山サテライト校、5月宇都宮校、8月水戸駅前校、高崎駅前校、9月つくば駅前校)を開設した。営業利益率は新規開設校の立ち上げ費用などもあって、前期の11.6%から11.0%に若干低下した。
(3) 幼児教育事業
幼児教育事業の売上高は前期比10.9%増の4,832百万円、営業利益は同5.8%増の772百万円と5期連続の増収増益となり、過去最高を連続更新した。「伸芽会」「伸芽’Sクラブ」を合わせた期末生徒数は前期末比で10.8%増と好調に推移した。特に、「伸芽’Sクラブ」は旺盛な需要を背景に2ケタ伸長が続いている。新規開校は「伸芽’Sクラブ(学童)」で2校(4月池袋東口校、6月学芸大学校)となっている。
営業利益率は新規開校に伴う立ち上げ費用負担や2019年10月の台風上陸に伴う休校の影響もあって、前期の16.7%から16.0%に低下したが、同社グループの中で最も高い収益性を維持している。
(4) 学校内個別指導事業
学校内個別指導事業の売上高は前期比24.8%増の1,738百万円、営業利益は82百万円(前期は34百万円の営業損失)と3期ぶりの黒字に転換した。売上高は「スクールTOMAS」の導入校数が前期末の36校※から55校(契約ベースでは65校)に拡大したことが増収要因となっている。第2四半期末の導入校数は39校であったため、下期以降急速に導入が進んだことがうかがえる。利益率の改善要因は、「スクールTOMAS」の増収効果に加えて、オンライン英会話事業となる「ハローe先生」のフィリピンでの投資が一段落したことも寄与した。
※スクールTOMASとハローe先生はいずれも学校経由でのサービス提供という点で同じ事業モデルとなっており、導入校数にはハローe先生の単独導入契約校の数も含まれている。
(5) 人格情操合宿教育事業
人格情操合宿教育事業の売上高は前期比1.9%増の1,703百万円、営業利益は同7.0%減の79百万円となった。前期が好調だった反動もあり売上げが伸び悩んだが堅調に推移している。利益面では、「TOMAS体操教室」を1校(7月麻布校)開校し、立ち上げ費用分が減益要因となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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1. 2020年2月期の業績概要
リソー教育<4714>の2020年2月期の連結業績は、売上高で前期比9.0%増の26,704百万円、営業利益で同7.4%増の2,716百万円、経常利益で同8.2%増の2,749百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同23.9%増の1,953百万円となった。売上高は5期連続増収、営業利益、経常利益は6期連続の増益となり過去最高を更新した。すべての事業セグメントで増収を達成し、生徒数が順調に拡大したことが増収増益要因となった。新規開校数が「TOMAS」で3校、「名門会」で5校、「伸芽’Sクラブ(学童)」で2校、「TOMAS体操教室」で1校であり、また、新規事業となる「spec.TOMAS」を2020年2月に1校開校するなど、積極的な教室展開を進めるなかで営業利益率は前期比0.1ポイント低下の10.2%とほぼ横ばい圏を維持した。また、「スクールTOMAS」の導入校数が前期末の36校から55校と大きく伸長し、学校内個別指導事業が黒字に転換して収穫期に入ったことが今回の決算のポイントとなる。
なお、同社計画比で見ると売上高で1.1%、営業利益で9.7%下回ったが、これは2019年10月に大型台風が上陸したことに伴い、「伸芽会」の全教室で休校を実施した影響などにより幼児教育事業の売上高が計画を2億円程度下回ったこと、また、同社計画には織り込んでいなかった「spec.TOMAS」の開校により、カリキュラム費用や広告宣伝費用など合わせて1億円強の減益要因になったことが要因となっている。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益については計画を8.5%上回ったが、これは経営の効率化を図ること等を目的として、連結子会社のインターTOMAS(英語スクール事業)とTOMAS企画(生徒募集勧誘事業)を2019年12月に同社が吸収合併したことに伴い、繰越欠損金の調整等により実効税率が低下したことが要因となっている。
すべての事業で増収を達成し、スクールTOMASは黒字に転換
2. 事業セグメント別動向
(1) 学習塾事業
学習塾事業の売上高は前期比8.3%増の13,820百万円(内部取引高含む、以下同様)、営業利益は同4.1%増の1,152百万円となった。期末生徒数は前期末比で10.2%増と順調に増加した。「TOMAS」の既存校で生徒数が増加したほか、前々期から推進している「首都圏サテライト校戦略」に基づき新規に開校した3校(5月学芸大学校、6月多摩センター校、9月宮崎台校)の生徒獲得が寄与した。また、新業態として子会社の駿台TOMASで「spec.TOMAS」を1校(2020年2月自由が丘校)開設している。
営業利益率が8.7%から8.3%に低下したが、これは「spec.TOMAS」の立ち上げ費用として1億円強を投下したことが要因で、これを除けば利益率も上昇している。「spec.TOMAS」は最難関校受験専門の個別指導塾で、入塾に際して試験を実施している。自由が丘校では小学3~6年生を対象にし、同社計画どおり50名程度が入塾した。
(2) 家庭教師派遣教育事業
家庭教師派遣教育事業の売上高は前期比5.6%増の5,147百万円、営業利益は同0.6%増の567百万円と増収増益基調が続いた。「名門会」「TOMEIKAI」を合わせた期末生徒数は前期末比3.9%増と堅実な伸びを見せた。新規開校は「名門会」で5校(3月岡山サテライト校、5月宇都宮校、8月水戸駅前校、高崎駅前校、9月つくば駅前校)を開設した。営業利益率は新規開設校の立ち上げ費用などもあって、前期の11.6%から11.0%に若干低下した。
(3) 幼児教育事業
幼児教育事業の売上高は前期比10.9%増の4,832百万円、営業利益は同5.8%増の772百万円と5期連続の増収増益となり、過去最高を連続更新した。「伸芽会」「伸芽’Sクラブ」を合わせた期末生徒数は前期末比で10.8%増と好調に推移した。特に、「伸芽’Sクラブ」は旺盛な需要を背景に2ケタ伸長が続いている。新規開校は「伸芽’Sクラブ(学童)」で2校(4月池袋東口校、6月学芸大学校)となっている。
営業利益率は新規開校に伴う立ち上げ費用負担や2019年10月の台風上陸に伴う休校の影響もあって、前期の16.7%から16.0%に低下したが、同社グループの中で最も高い収益性を維持している。
(4) 学校内個別指導事業
学校内個別指導事業の売上高は前期比24.8%増の1,738百万円、営業利益は82百万円(前期は34百万円の営業損失)と3期ぶりの黒字に転換した。売上高は「スクールTOMAS」の導入校数が前期末の36校※から55校(契約ベースでは65校)に拡大したことが増収要因となっている。第2四半期末の導入校数は39校であったため、下期以降急速に導入が進んだことがうかがえる。利益率の改善要因は、「スクールTOMAS」の増収効果に加えて、オンライン英会話事業となる「ハローe先生」のフィリピンでの投資が一段落したことも寄与した。
※スクールTOMASとハローe先生はいずれも学校経由でのサービス提供という点で同じ事業モデルとなっており、導入校数にはハローe先生の単独導入契約校の数も含まれている。
(5) 人格情操合宿教育事業
人格情操合宿教育事業の売上高は前期比1.9%増の1,703百万円、営業利益は同7.0%減の79百万円となった。前期が好調だった反動もあり売上げが伸び悩んだが堅調に推移している。利益面では、「TOMAS体操教室」を1校(7月麻布校)開校し、立ち上げ費用分が減益要因となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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