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前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

配信元:株探
投稿:2024/07/12 05:30

タカキュー <8166>  158円 (+50円、+46.3%) ストップ高

 タカキュー <8166> [東証S]がストップ高。同社は紳士服を中心としたアパレル専門店を全国展開するが、近年の業績は赤字続きで厳しい経営環境を強いられていた。しかし、足もとで損益の回復色が鮮明となっている。同社が10日取引終了後に発表した25年2月期第1四半期(24年3-5月)決算は、営業利益が前年同期比44%増の2億100万円と大幅な伸びを示し通期計画を超過した。高機能商品のアイテム群が好調に推移したほか、カジュアル関連商品も売り上げを伸ばして全体業績に貢献した。また、新規春夏商品の既存店売上高も前年を上回って推移している。好決算が好感される形で投資資金を呼び込んだ。

プログリット <9560>  1,257円 (+195円、+18.4%)

 プログリット <9560> [東証G]が急反騰。10日取引終了後に23年9月-24年5月期好決算と初配当の実施を発表しており、これを好感した買いを集めた。9-5月期の売上高は前年同期比49.2%増の31億7900万円、営業利益は同69.8%増の7億4400万円だった。企業や個人の英語学習に対するニーズが追い風となった。各サービスの継続的な品質向上と改善に取り組んだほか、昨年12月にはスピーキングに特化した新サービス「スピフル」をローンチした。あわせて配当方針の変更と初配当の実施を発表。これまでは内部留保を充実させるため配当を行っていなかったが、成長投資を引き続き行いつつも継続的な利益還元を実施することが可能と判断した。配当性向30%程度を目安に年1回の期末配当を行う方針。今期配当は13円を見込んだ。

トレファク <3093>  2,109円 (+291円、+16.0%)

 東証プライムの上昇率トップ。トレジャー・ファクトリー <3093> [東証P]が急反騰。10日の取引終了後、25年2月期の連結業績予想について、売上高を405億6200万円から418億6200万円(前期比21.5%増)へ、営業利益を37億1200万円から40億4100万円(同20.7%増)へ、純利益を24億6600万円から27億2300万円(同21.5%増)へ上方修正し、あわせて中間・期末各16円の年32円としていた配当予想を中間18円・期末16円の年34円へ引き上げたことが好感された。インバウンド需要の拡大や、継続する物価高に伴う中古品・リユース品へのニーズの高まりなどを背景に第1四半期(3-5月)決算が好調に推移したことに加えて、6月の単体既存店売上高が前年同月比12.8%増と計画を上回って推移しており、第2四半期以降も引き続き買い取り・販売が堅調に推移すると見込まれることが要因としている。なお、同時に発表した第1四半期決算は、売上高103億2000万円(前年同期比24.9%増)、営業利益13億4900万円(同30.7%増)、純利益9億2300万円(同37.0%増)だった。

モノタロウ <3064>  2,092.5円 (+248.5円、+13.5%)

 東証プライムの上昇率2位。MonotaRO <3064> [東証P]が続急騰。10日の取引終了後、6月度の月次業績を開示した。単体の売上高は前年同月比5.6%増の224億9300万円と、増収率は前月の17.4%から鈍化した。半面、営業日数が前年同月よりも2日少ないなかで増収基調を継続したほか、新規顧客獲得数も8万9200アカウントと堅調さを維持し、買い安心感が台頭。ショートカバーを誘発する形となり、マドを開けて上伸する格好となった。四半期末月の売り上げには海外ロイヤルティー収入を含む。

識学 <7049>  561円 (+64円、+12.9%)

 識学 <7049> [東証G]が続急騰。同社は10日の取引終了後、25年2月期第1四半期(3-5月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比11.2%増の13億3000万円、経常損益は1億1000万円の黒字(前年同期は1億4700万円の赤字)となった。第1四半期ながら経常利益の通期計画に対する進捗率は66%に上り、業績の上振れを期待した買いが入ったようだ。主力の組織コンサルティング事業では、基本サービス契約社数が増加し、売上高が第1四半期としては過去最高となった。広告宣伝費やマーケティング費用を中心にコスト削減を実施したことも奏功。スポーツエンタテインメントも営業黒字を確保した。

丸運 <9067>  444円 (+47円、+11.8%)

 丸運 <9067> [東証S]が急反騰。5月下旬に急動意をみせ6月3日には年初来高値449円をつけたが、これは2006年以来約18年ぶりの高値圏となった。ENEOSホールディングス <5020> [東証P]系の物流会社で液体輸送や貨物輸送に強みを持つが、業績は価格改定効果によって収益性が向上している。25年3月期営業利益は前期比65%増の8億4000万円と急拡大を見込んでいるが、PBRが0.5倍弱と株価は会社解散価値の半値水準に放置されており、これが見直される流れにある。今週8日には政策保有株として保有するタツタ電線 <5809> [東証P]の普通株式すべてを、ENEOS傘下のJX金属が実施する公開買い付けに応募し、2億2500万円の特別利益を計上する見込みであることを発表している。

SGHD <9143>  1,444.5円 (+67円、+4.9%)

 SGホールディングス <9143> [東証P]が大幅続伸。同社株は前日10日に年初来安値となる1351.5円まで下押したことで、自律反発期待の買いなどが流入したもよう。また、傘下の佐川急便が11日、T2(東京都千代田区)及びセイノーホールディングス <9076> [東証P]と今年10月から来年6月にかけて、自動運転トラックを用いた幹線輸送の実証実験を東京・大阪間の高速道路一部区間で実施すると発表しており、これも買い手掛かりとなったようだ。これはレベル4(特定の走行環境条件を満たす限定された領域において、自動運行装置が運転操作の全部を代替する状態)の自動運転トラックによる幹線輸送の実現に向けたもので、知見の獲得や改善点の洗い出しが主な目的。また、今回の実証実験をきっかけに自動運転トラックでの幹線輸送実現に向けた協議会の設立も今後検討するとしている。

エーザイ <4523>  6,926円 (+292円、+4.4%)

 エーザイ <4523> [東証P]が大幅高で5日続伸。同社は11日、米バイオジェン と共同開発した認知症治療薬「レカネマブ(製品名レケンビ)」が香港でアルツハイマー病治療薬として承認を取得したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。香港での承認は米国、日本、中国、韓国に次いで5番目。今回の承認は、エーザイが実施した大規模グローバル臨床第3相試験のデータに基づくもので、この試験で「レカネマブ」は主要評価項目ならびに全ての重要な副次評価項目を統計学的に有意な結果をもって達成したとしている。

コシダカHD <2157>  886円 (+36円、+4.2%)

 コシダカホールディングス <2157> [東証P]が大幅続伸。同社は10日取引終了後、期末配当を従来計画比4円増額の11円にすると発表したことが好感された。これにより、中間配7円をあわせた年間配当は18円(前期は12円)となる。また、同時に発表した24年8月期第3四半期累計(23年9月~24年5月)の連結決算で、営業利益が前年同期比18.3%増の70億4700万円となり、通期計画92億7800万円に対する進捗率が76%弱となっていることも買い安心感につながったようだ。

トレンド <4704>  7,141円 (+281円、+4.1%)

 トレンドマイクロ <4704> [東証P]が大幅反発。ネットセキュリティーで世界屈指の実力を有し、そのブランド力は他社とも一線を画す。個人向けセキュリティーソフト「ウイルスバスター」で高実績を誇るほか、法人向け統合プラットフォームで高水準の需要を取り込むことに成功している。ここにきて企業へのサイバー攻撃が一段と活発化し、その対応が早急に求められる状況にある。また、国家安全保障の観点からもサイバー防衛の重要性が増しており、直近では、政府が重大なサイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」で自衛隊の新任務を創設する方向で動いていることが伝わった。同社はその関連有力株として物色の矛先が向いている。株価は6月20日に6170円の年初来安値を形成したが、その後は継続的な実需買いが観測されるなか一貫して下値を切り上げている。時価は5日移動平均線を上回る水準に再浮上、テーマ買いの流れに乗り一段の上値をうかがう展開に。

EMシステム <4820>  610円 (+23円、+3.9%)

 イーエムシステムズ <4820> [東証P]が大幅反発。11日正午、24年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結業績に関し、売上高が計画を3億4800万円上回る110億4400万円(前年同期比12.5%増)、最終利益が2億7600万円上回る10億5300万円(同33.5%増)で着地したようだと発表した。減益予想から一転して最終増益の見込みとなったほか、中間配当予想は2円増額の9円とし、これらを材料視した買いが入ったようだ。電子処方箋システムの導入が想定を上回る形で拡大した。通期の業績予想については現在精査中で、8月9日に予定する中間期の決算発表時に公表するとしている。

山岡家 <3399>  3,300円 (+110円、+3.5%)

 丸千代山岡家 <3399> [東証S]が大幅高で3日続伸。10日の取引終了後、6月度の売上高速報を開示した。既存店売上高は前年同月比30.3%増と高い伸びを示し、増収率は5月の21.4%から拡大。伸び率は今年3月以来の高さとなった。業況を好感した買いが先行した後、利益確定売りが出て下げに沈む場面があったが、押し目買いが入り持ち直した。全店ベースでの売上高は同35.6%増。週末の日数が多かったことも売り上げ増に寄与した。同月は東京都青梅市にラーメン山岡家を1店舗開設した。

村田製 <6981>  3,697円 (+100円、+2.8%)

 村田製作所 <6981> [東証P]が反発。米ブルームバーグ通信が日本時間11日未明、「米アップルは今年後半に次世代スマートフォン『iPhone 16』を少なくとも9000万台出荷することを目指している」と報じた。アップル はサプライヤーなどに対し、新型iPhoneの出荷台数について、前機種と比較して約10%の増加を目標にしていると伝えたという。村田製においては、 スマートフォン向け電子部品の需要の押し上げ効果を期待した買いが入ったようだ。日東電工 <6988> [東証P]やアルプスアルパイン <6770> [東証P]なども堅調に推移した。

西部技研 <6223>  1,640円 (+41円、+2.6%)

 西部技研 <6223> [東証S]が反発。10日の取引終了後、電気自動車(EV)向けリチウムイオン電池製造工場に係る大型案件を受注したと発表したことが好感された。今回受注したのは、国内大手車載電池メーカー向け省エネ熱交換システム一式とその設備設計・施工業務で、受注金額は約8億7000万円。納入時期は25年12月期第3四半期を予定しており、24年12月期業績への影響はないとしている。

スギHD <7649>  2,311円 (+48.5円、+2.1%)

 スギホールディングス <7649> [東証P]が4日続伸。10日の取引終了後に発表した6月度の既存店売上高は前年同月比6.9%増となった。増収基調を維持したほか、伸び率が5月の6.7%から拡大しており、評価した買いが入ったようだ。既存店の客数は同2.0%増。客単価は同4.9%増となった。全店売上高は同13.4%増だった。6月度は新規に16店を開設し、1店を閉鎖した。

森永 <2201>  2,618.5円 (+52.5円、+2.1%)

 森永製菓 <2201> [東証P]が3日続伸。同社は10日、一部商品について9月2日出荷分より価格改定を実施すると発表した。収益押し上げ効果を見込んだ買いが株価を押し上げたようだ。価格改定率は「森永ビスケット」など菓子19品目で約3~10%、「純ココア」など食品16品目で約5~9%、「チョコモナカジャンボ」など冷菓10品目で約5~8%とする。また9月10日発売分より「小枝<ミルク>TTP」1品目で内容量を約17%減らす。原材料価格や物流費などの高騰に対応する。

エニーカラー <5032>  2,482円 (+30円、+1.2%)

 ANYCOLOR <5032> [東証P]が反発。10日の取引終了後、発行済み株式総数の5.45%に相当する自己株式348万7271株を7月24日に消却すると発表した。3日時点で保有する自己株式の全数に相当する。再放出による潜在的な需給悪化リスクがなくなったと受け止められ、株価を下支えしたようだ。

ロードスター <3482>  2,799円 (+29円、+1.1%)

 ロードスターキャピタル <3482> [東証P]が反発。10日の取引終了後、子会社のロードスターインベストメンツが運営する不動産特化型クラウドファンディング「OwnersBook」の累計投資額が500億円を突破したと発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。2014年9月のサービス開始以来、投資実行額と案件数が順調に増加し、20年以降は1案件あたりの投資額が拡大。大きな資金需要に対応しながら成長していると同社は分析している。

ホギメデ <3593>  4,185円 (+40円、+1.0%)

 ホギメディカル <3593> [東証P]が3日続伸。2018年7月以来の高値圏で推移している。同社は10日の取引終了後、25年3月期第1半期(4-6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比0.5%増の97億2500万円と微増益となった一方、経常利益は同14.3%増の14億500万円と2ケタ増益を果たした。中間期の計画に対する経常利益の進捗率は69%に上った。9日に英投資運用会社の保有割合上昇が明らかとなり株価に上昇圧力が掛かっていたが、業績の上振れを期待した買いが入り、ショートカバーを誘発したようだ。医療業界に向けて手術で使う消耗品を一括で供給する「プレミアムキット」の売り上げが大きく伸びた。円安による輸入材料の高騰が響いたものの、経費の抑制が利益面に寄与した。

※11日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース
配信元: 株探
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