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アール・エス・シーのニュース
*15:41JST アールエスシー Research Memo(1):第3四半期までの業績は順調。セキュリティロボットの導入やM&Aで成果
■要約
1. 会社概要
アール・エス・シー<4664>は2021年に創業50周年を迎えた総合ビルメンテナンス企業であり、人材サービスも展開している。「信頼されるサービスを提供し、人が生活するあらゆる場面において、常に安全・安心・快適な環境を創造していきます」を経営理念に掲げ、「サンシャインシティ」や「丸の内ビルディング(以下、丸ビル)」など、日本を代表するビルの管理業務を手掛けている。創業来の主力である警備保障に加え、清掃、設備・受付、人材サービスなどを組み合わせた総合的なサービス提案に強みがあり、業績は堅調に推移している。今後は業界DX(デジタルトランスフォーメーション)化に向けて、機械化や新技術(セキュリティロボットやAI等)を積極的に活用し、持続的な成長を目指す方針である。
2. 2023年3月期第3四半期累計の業績概要
2023年3月期第3四半期累計の連結業績※は、売上高が前年同期比8.8%増の4,528百万円、営業利益が同58.4%増の177百万円と増収増益となった。売上高は、主力の「建物総合管理サービス事業」が順調に拡大した。前期に受託した丸ビルの常駐警備業務が期初から寄与したほか、丸の内エリアにおける大型イベント警備を受託したことにより警備部門が伸長した。また、工事部門についても、オフィスビル全館の空調機等更新工事を受託したことで順調に推移した。一方、「人材サービス事業」については、前年同期の業績に寄与した東京オリンピック・パラリンピック運営関連業務の反動減により減収となった。利益面でも「建物総合管理サービス事業」の伸びが増益に寄与し、とりわけ臨時警備やイベント警備における契約単価交渉などが奏功し利益率の改善を実現した。また、活動面では、2022年6月より「サンシャインシティ」にてセキュリティロボットの導入を開始したほか、2023年2月には内装仕上工事業を手掛ける企業を子会社化するなど、2024年3月期以降の成長に向けて大きな成果を残すことができた。
※本文内の各値は百万円未満を四捨五入(以下、同様)。
3. 2023年3月期の業績予想
2023年3月期の連結業績予想について同社は、売上高を前期比1.8%増の5,849百万円、営業利益を同4.1%減の208百万円と増収減益を見込んでいる。売上高は、前期に受託した大型複合施設の常駐警備業務による通年寄与をはじめ、提案型営業(ワンストップソリューション等)を通じた新規業務の受託や、既存先の仕様拡大等により増収を確保する見通しである。一方、利益面で減益を見込むのは、前期業績に寄与した東京オリンピック・パラリンピック運営関連業務の反動減のほか、2024年3月期以降の成長に向けた先行費用(M&A関連費用等)などを保守的に判断したことが理由と考えられる。
4. 今後の成長戦略
同社は、2022年5月12日付けで新たな中期経営計画(5ヶ年)を公表した。1) 収益力の向上(ソリューション提案、エリア管理体制の構築)、2) 技術力の強化(サービス品質の維持/向上、新技術の導入)、3) 職場環境の改善(従業員エンゲージメントの向上、女性の活躍推進)、4) 経営基盤の強化(持続的な成長の実現、環境への配慮)を基本戦略として、持続的な利益成長の基盤づくりに取り組む方針である。また、最終年度となる2026年3月期の数値目標(連結)として売上高7,000百万円、営業利益350百万円(営業利益率5.0%)、ROE 10% 等を掲げている。なお、今回のM&Aの実現により、数値目標については増額修正される可能性があるが、今後の方向性に大きな見直しはないと考えられる。
■Key Points
・2023年3月期第3四半期までの業績は「建物総合管理サービス事業」の伸びにより順調に推移
・セキュリティロボットの導入やM&Aの実現で、今後の成長に向けて大きな成果を残す
・2022年5月に中期経営計画を公表。収益力の向上や新技術の強化などにより、持続的な利益成長の基盤づくりに取り組む方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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1. 会社概要
アール・エス・シー<4664>は2021年に創業50周年を迎えた総合ビルメンテナンス企業であり、人材サービスも展開している。「信頼されるサービスを提供し、人が生活するあらゆる場面において、常に安全・安心・快適な環境を創造していきます」を経営理念に掲げ、「サンシャインシティ」や「丸の内ビルディング(以下、丸ビル)」など、日本を代表するビルの管理業務を手掛けている。創業来の主力である警備保障に加え、清掃、設備・受付、人材サービスなどを組み合わせた総合的なサービス提案に強みがあり、業績は堅調に推移している。今後は業界DX(デジタルトランスフォーメーション)化に向けて、機械化や新技術(セキュリティロボットやAI等)を積極的に活用し、持続的な成長を目指す方針である。
2. 2023年3月期第3四半期累計の業績概要
2023年3月期第3四半期累計の連結業績※は、売上高が前年同期比8.8%増の4,528百万円、営業利益が同58.4%増の177百万円と増収増益となった。売上高は、主力の「建物総合管理サービス事業」が順調に拡大した。前期に受託した丸ビルの常駐警備業務が期初から寄与したほか、丸の内エリアにおける大型イベント警備を受託したことにより警備部門が伸長した。また、工事部門についても、オフィスビル全館の空調機等更新工事を受託したことで順調に推移した。一方、「人材サービス事業」については、前年同期の業績に寄与した東京オリンピック・パラリンピック運営関連業務の反動減により減収となった。利益面でも「建物総合管理サービス事業」の伸びが増益に寄与し、とりわけ臨時警備やイベント警備における契約単価交渉などが奏功し利益率の改善を実現した。また、活動面では、2022年6月より「サンシャインシティ」にてセキュリティロボットの導入を開始したほか、2023年2月には内装仕上工事業を手掛ける企業を子会社化するなど、2024年3月期以降の成長に向けて大きな成果を残すことができた。
※本文内の各値は百万円未満を四捨五入(以下、同様)。
3. 2023年3月期の業績予想
2023年3月期の連結業績予想について同社は、売上高を前期比1.8%増の5,849百万円、営業利益を同4.1%減の208百万円と増収減益を見込んでいる。売上高は、前期に受託した大型複合施設の常駐警備業務による通年寄与をはじめ、提案型営業(ワンストップソリューション等)を通じた新規業務の受託や、既存先の仕様拡大等により増収を確保する見通しである。一方、利益面で減益を見込むのは、前期業績に寄与した東京オリンピック・パラリンピック運営関連業務の反動減のほか、2024年3月期以降の成長に向けた先行費用(M&A関連費用等)などを保守的に判断したことが理由と考えられる。
4. 今後の成長戦略
同社は、2022年5月12日付けで新たな中期経営計画(5ヶ年)を公表した。1) 収益力の向上(ソリューション提案、エリア管理体制の構築)、2) 技術力の強化(サービス品質の維持/向上、新技術の導入)、3) 職場環境の改善(従業員エンゲージメントの向上、女性の活躍推進)、4) 経営基盤の強化(持続的な成長の実現、環境への配慮)を基本戦略として、持続的な利益成長の基盤づくりに取り組む方針である。また、最終年度となる2026年3月期の数値目標(連結)として売上高7,000百万円、営業利益350百万円(営業利益率5.0%)、ROE 10% 等を掲げている。なお、今回のM&Aの実現により、数値目標については増額修正される可能性があるが、今後の方向性に大きな見直しはないと考えられる。
■Key Points
・2023年3月期第3四半期までの業績は「建物総合管理サービス事業」の伸びにより順調に推移
・セキュリティロボットの導入やM&Aの実現で、今後の成長に向けて大きな成果を残す
・2022年5月に中期経営計画を公表。収益力の向上や新技術の強化などにより、持続的な利益成長の基盤づくりに取り組む方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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