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DIC、グローバル全体最適のための「デジタルSCMプラットフォーム」を構築

配信元:PR TIMES
投稿:2023/04/24 13:47
-先進のデジタル技術を活用した持続可能で強靭なサプライチェーンを実現-

DIC株式会社(本社:東京都中央区、社長執行役員:猪野薫、以下「当社」)はグローバルに展開している主力事業のサプライチェーン全体を最適化するために、先進のデジタルテクノロジーを活用した「デジタルSCM(サプライチェーン・マネジメント)プラットフォーム」の運用を開始しました。まずはカラーマテリアルやパフォーマンスマテリアルの一部の地域・事業から運用を開始し、2025年までにグローバル展開する予定です。


デジタルSCMプラットフォームの概念図
昨今の地政学的緊張やコロナ禍における急激な需給バランスの変化を受け、原材料の調達制約や国際輸送の混乱など、サプライチェーン上の課題が企業経営に大きな影響を及ぼしています。これまで以上にグローバルに全体最適化を図るSCMの重要性が高まっています。世界で60を超える国と地域に事業を展開している当社は、地域や事業・組織をグローバルに横断するサプライチェーンの可視化や全体最適化を喫緊の課題と捉え、長期経営計画「DIC Vision 2030」において経営インフラを高度化する重要施策に、グローバルSCMの標準モデル構築を掲げています。当社ではこれまで、世界中の顧客から集めた需要情報や各国工場の生産計画、拠点毎の製品・原材料の在庫管理、調達計画など、サプライチェーン上の様々な計画業務を地域・事業単位で別々に行ってきました。また、各拠点で頻繁に起こる納期調整や数量変更、在庫管理や変更手続など社内外の関係者との煩雑な調整業務は、エクセルなどによる手集計あるいはメールなどによる属人的な伝達手段で行われていたことから、スピード感をもって正確且つ効率的に行うことが困難でした。これらの課題を解決するため、当社は80名を超える社内外の関係者が参画する「SCM構築プロジェクト」のもと、「全体最適」をスローガンとしたグローバルSCMの標準モデル構築に取組み、このたびの「デジタルSCMプラットフォーム」の立ち上げを実現しました。また、同プラットフォームを支えるサプライチェーンデジタルツールには、Supply Chain Planning Solutions領域においてリーディングカンパニーであるKinaxis(R)(キナクシス)社*1のRapidResponse(R)*²を採用しました。

デジタルSCMプラットフォームの特長


1.グローバルで統一された標準業務プロセスの確立従来は、国や地域、拠点ごとに異なった業務プロセスを属人的に回す「個別最適」をしていましたが、グローバルで業務を標準化し、デジタルを活用した仕組みで属人性を排除する「全体最適」の標準業務プロセスを新たに確立しました。これにより、グローバルで需給を一元管理する体制が整い、業務変革や効率化、顧客サービス率向上が期待されます。2.グローバルで標準化されたSCM業務パフォーマンス指標(KPI)の導入キャッシュフロー改善、顧客サービス率向上、業務の効率化を切り口としたグローバルで標準化したSCM業務パフォーマンス指標(KPI)を設定し、アップデートされたKPI情報をグローバルに統一し可視化・共有する仕組みを導入しました。これにより、在庫適正化、納期遵守率の向上、欠品などに伴う各種調整業務の削減効果が期待されます。3.グローバルで標準化されたSCMプランニングツールの導入サプライチェーン上のモノの流れを管理するSaaS型デジタルツール”RapidResponse”をグローバルで標準化されたSCMプランニングツールとして導入し、各拠点で別々に作られている販売計画、在庫計画、生産キャパ管理などのSCMに必要な情報をひとつのデジタルプラットフォームに統合し、全体の可視化が図られました。これによりデータ収集・計算・チェックに関わる業務効率化や統計的需要予測の活用により計画精度の向上が期待されます。

さらに、不確実性が高い事業環境のもとでのサプライチェーンにおいては、自社グループ内のみならず、原料サプライヤー、製造委託先、ディストリビューター(物流業者)、顧客など社外のステークホルダーとも様々なシステム連携を進めることを視野に入れています。また、サプライチェーン情報のデジタル化は、サプライヤーを含めたサプライチェーン全体でのカーボンニュートラルの実現に向けた温室効果ガス(GHG)排出量の計算・可視化など、新たな取り組みにも有効な手段となり得ます。将来、サプライチェーン領域においても、IoT、AIやブロックチェーン(分散台帳)などの技術実装が進むと考えられ、当社は今後も先進のデジタル技術を積極的に取り込み、グローバルサプライチェーンの一層の強化を図っていく計画です。当社執行役員 SCM部門長 入部 貴雄は、次のように述べています。このたび構築した「デジタルSCMプラットフォーム」を通じて、私たちはサプライチェーン業務に関わる組織や地域の境界を取り除き、グローバル規模で事業成長に必要な組織能力を獲得することができます。また、将来の需要変動を多角的に分析することにより、顧客サービスを向上させ、新たな顧客ニーズにも対応できるよう、更なる顧客価値の向上に繋げていきます。

*1 Kinaxis(キナクシス)社は、ガートナーの市場調査レポートである「2022 Gartner Magic Quadrant(マジック・クアドラント)」のSupply Chain Planning Solutions部門において、8年連続リーダーステータスを獲得しています。*² KinaxisおよびRapidResponseは、Kinaxis Incおよびその関連会社の登録商標です。                                              以 上

DIC株式会社について



DICは日本で有数のファインケミカルメーカーのひとつであり、DICグループの中核企業です。DICグループは、世界全体でSun Chemical Corporationを含む約190の子会社によって構成され、60を超える国と地域で事業を展開しています。グループ全体として、人々の生活に欠かせない包装材料 、テレビやPC等のディスプレイに代表される表示材料 、スマートフォンなどのデジタル機器や自動車に使用される高機能材料を提供するグローバルリーディングカンパニーと認知されています。これらの製品を通じて、社会に安全・安心、彩り、快適を提供しています。DICグループは持続可能な社会を実現するため、社会変革に対応した製品や社会課題の解決に貢献する製品の開発にグループ一丸で取り組んでいます。連結売上高1兆円を超え、世界全体で2.2万人以上の従業員を有するなか、DICグループはグローバルで様々なお客様に寄り添っていきます。詳しい情報は、https://www.dic-global.com/ をご覧下さい。
配信元: PR TIMES
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