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大幸薬品のニュース
*11:01JST 大幸薬品 Research Memo(1):2024年12月期第2四半期は4期ぶりに黒字化を達成
■業績動向
大幸薬品<4574>は、「正露丸」「セイロガン糖衣A」を中心とする医薬品事業と、ウイルス除去・除菌・消臭製品「クレベリン」シリーズを中心とした感染管理事業を展開している。
2024年12月期第2四半期は、売上高が2,860百万円(前年同期比14.9%増)、営業利益が482百万円(前年同期は396百万円の損失)、経常利益が528百万円(同510百万円の損失)、親会社株主に帰属する中間純利益が764百万円(同514百万円の損失)となり、第2四半期として4期ぶりの黒字化を達成した。
売上高は、医薬品事業が2,654百万円(前年同期比25.5%増)、感染管理事業が203百万円(同45.1%減)と医薬品事業が増収をけん引した。医薬品事業の国内売上高は、1,835百万円(同7.8%増)と順調だった。堅調な需要と、供給不足により出荷を制限していた「セイロガン糖衣A」及び「正露丸クイックC」は供給体制強化により出荷制限は解消され、増収に貢献した。また、国内止瀉薬市場が新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)以前を上回る水準に回復するなか、同社シェアも2024年4月~6月で46.9%(前年同期は45.8%)と上向きである。医薬品事業の海外売上高は819百万円(同98.5%増)と大幅に増加した。製造スケジュール調整により遅れていた供給を、香港向けで一部再開したことが増収の要因である。感染管理事業の売上高は、国内一般用で前年同期をやや上回るものの業務用は引き続き低調となり、減収となった。
売上総利益は、医薬品事業の増収や棚卸資産評価損等の改善、操業度向上や減価償却費の減少による原価改善などにより大幅増益(前年同期比59.8%増)となった。販管費は、マーケティング費用の後ろ倒しの影響があるものの、構造改革の推進に伴い運送費(在庫保管料)やその他経費などの減少により、大幅に減少した(同17.3%減)。結果として、営業利益は同878百万円増加し、482百万円となった。セグメント利益では医薬品事業が1,086百万円(同110.9%増)、感染管理事業は195百万円の損失(前年同期は407百万円の損失)と両事業とも改善した。なお、親会社株主に帰属する中間純利益は、医薬品事業の仕入取引に関連し受領した受取補償金200百万円の計上が含まれている。全体として、「医薬品事業を中心に収益基盤を構築し、経営のスリム化によって収益体質を改善する」という2024年12月期の経営方針が着実に実行されている。
財務基盤に関しては、安全性が高いと評価できる。2024年6月末の流動比率360.9%は安全性の目安となる200%を超えており、自己資本比率60.3%も高い水準である。有利子負債は2,602百万円で、現金及び預金5,152百万円と比較しても抑制されている。金融機関とのコミットメントライン契約により、追加の調達余力も確保している。2023年3月に発行した新株予約権の行使(2024年1月行使完了)に伴い、有利子負債が2022年12月期末から2024年6月末にかけて1,157百万円の削減となり、財務基盤の強化が一段と進んだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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大幸薬品<4574>は、「正露丸」「セイロガン糖衣A」を中心とする医薬品事業と、ウイルス除去・除菌・消臭製品「クレベリン」シリーズを中心とした感染管理事業を展開している。
2024年12月期第2四半期は、売上高が2,860百万円(前年同期比14.9%増)、営業利益が482百万円(前年同期は396百万円の損失)、経常利益が528百万円(同510百万円の損失)、親会社株主に帰属する中間純利益が764百万円(同514百万円の損失)となり、第2四半期として4期ぶりの黒字化を達成した。
売上高は、医薬品事業が2,654百万円(前年同期比25.5%増)、感染管理事業が203百万円(同45.1%減)と医薬品事業が増収をけん引した。医薬品事業の国内売上高は、1,835百万円(同7.8%増)と順調だった。堅調な需要と、供給不足により出荷を制限していた「セイロガン糖衣A」及び「正露丸クイックC」は供給体制強化により出荷制限は解消され、増収に貢献した。また、国内止瀉薬市場が新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)以前を上回る水準に回復するなか、同社シェアも2024年4月~6月で46.9%(前年同期は45.8%)と上向きである。医薬品事業の海外売上高は819百万円(同98.5%増)と大幅に増加した。製造スケジュール調整により遅れていた供給を、香港向けで一部再開したことが増収の要因である。感染管理事業の売上高は、国内一般用で前年同期をやや上回るものの業務用は引き続き低調となり、減収となった。
売上総利益は、医薬品事業の増収や棚卸資産評価損等の改善、操業度向上や減価償却費の減少による原価改善などにより大幅増益(前年同期比59.8%増)となった。販管費は、マーケティング費用の後ろ倒しの影響があるものの、構造改革の推進に伴い運送費(在庫保管料)やその他経費などの減少により、大幅に減少した(同17.3%減)。結果として、営業利益は同878百万円増加し、482百万円となった。セグメント利益では医薬品事業が1,086百万円(同110.9%増)、感染管理事業は195百万円の損失(前年同期は407百万円の損失)と両事業とも改善した。なお、親会社株主に帰属する中間純利益は、医薬品事業の仕入取引に関連し受領した受取補償金200百万円の計上が含まれている。全体として、「医薬品事業を中心に収益基盤を構築し、経営のスリム化によって収益体質を改善する」という2024年12月期の経営方針が着実に実行されている。
財務基盤に関しては、安全性が高いと評価できる。2024年6月末の流動比率360.9%は安全性の目安となる200%を超えており、自己資本比率60.3%も高い水準である。有利子負債は2,602百万円で、現金及び預金5,152百万円と比較しても抑制されている。金融機関とのコミットメントライン契約により、追加の調達余力も確保している。2023年3月に発行した新株予約権の行使(2024年1月行使完了)に伴い、有利子負債が2022年12月期末から2024年6月末にかけて1,157百万円の削減となり、財務基盤の強化が一段と進んだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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