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H.U.グループホールディングスのニュース
■業績動向
1. 2019年3月期業績概要
みらかホールディングス<4544>の2019年3月期の連結業績は、売上高181,415百万円(前期比7.2%減)、営業利益14,648百万円(同17.0%減)、経常利益11,524百万円(同30.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益6,386百万円(前期は257百万円の利益)だった。国内受託臨床検査事業の販売が伸長したものの、MLSが2017年11月に連結除外となったことから、全体としては減収での着地である。また、利益面では、各事業における成長基盤構築のための先行費用及び設備投資に伴う減価償却費の増加が減益要因。その他、持分法適用関連会社であるBMGLにおいて、業績悪化に伴う持分法による投資損失を計上している。また、業績及び今後の業績見通しを総合的に勘案し、繰延税金資産の一部を取り崩しており、親会社株主に帰属する当期純利益は6,386百万円(前期は257百万円)となった。
なお、海外CLT(受託臨床検査事業)を除いた連結売上高の推移としては、前期比1.5%の増収となる。
海外CLTを除いた売上高の対前期比較では、CLT(受託臨床検査事業)による増収27.2億円、IVD(臨床検査薬事業)による増収1.3億円、HR(ヘルスケア関連事業)による減収2.0億円、為替影響による減収が0.4億円となっている。CLTが大きく寄与しており、IVD、HR、為替影響はほぼフラットである。
海外CLTを除いたEBITDA(EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費)については、244億円に減少している。営業利益では対前年約40億円の減益であったのに対し、約13億円の減益にとどまっている。これは、この2年間積極的な成長投資を続けているためであり、これによる減価償却費の増加などの影響によるものである。
2. セグメントの業績
(1) 受託臨床検査(CLT)事業
受託臨床検査事業は、売上高108,084百万円(前期比11.4%減)、営業利益4,637百万円(同38.2%減)だった。国内事業において上期は自然災害の影響等もあり成長が限定的ではあったものの、下期より新規顧客を獲得したことなどにより増収となり、国内事業においては通期で増収である。しかしながら、MLSが2017年11月に連結除外となったことから、セグメント全体では減収となっている。利益面では、成長基盤構築のための先行費用及び設備投資に伴う減価償却費の増加による影響から減益となった。
CLT事業の対前年第4四半期比較では売上高が前年同期比6.0%の伸びとなっている。
月を追うごとに伸長幅が拡大しており、CLT事業については底を打っており、成長過程にあるとの見解を同社は示している。営業利益は前年同四半期比15.4%減と減益ではあるが、EBITDAについては同16.1%増と増益である。減価償却等を加味するとEBITDAについては増加傾向にあるとの見方である。
また、CLT事業売上高の四半期毎の推移では、新規顧客の獲得や数量増及び遺伝子関連検査などの新規項目による売上が伸長している。第2四半期においては0.4%減であるが、これは価格下落と自然災害の影響に伴う影響であり、四半期推移に見られるように、期を追うごとに成長が加速しており、手応えを感じている。顧客基盤の獲得、それに伴うテスト数量の増加が、売上に結び付いてきている表れとなるだろう。このトレンドは続くとみられており、今後の成長が見込まれるところである。
(2) 臨床検査薬(IVD)事業
臨床検査薬事業は、売上高45,399百万円(前期比0.2%増)、営業利益10,035百万円(同2.0%増)と増収増益。主力製品であるルミパルス試薬の販売が伸長する一方、海外子会社における前期の一過性売上の反動減及び国内事業における海外既存製品の終売等の影響で売上高は微増。利益面では、プロダクトミックスの改善に伴い増益で着地している。
IVD事業セグメント別売上高比較では、ルミパルスが国内外ともに伸長し前期比3.3%増。OEM・原料は2020年3月期からの前倒し等も含め順調に成長しており、同5.1%増。一方で、その他製品については、海外既存製品の終売や欧米市場におけるマニュアル製品の減収などから、同12.5%減となった。
(3) ヘルスケア関連(HR)事業
2019年3月期までは滅菌・治験・介護用品レンタル事業等を含め、ヘルスケア関連事業としていた。
ヘルスケア関連事業は、売上高27,931百万円(前期比0.7%減)、営業利益1,460百万円(同40.3%減)だった。滅菌事業が堅調だったが、治験事業が減収だったほか、調剤薬局を営む(株)地域医療支援センターの売却等が減収要因。営業利益は減収に伴う減益のほか、滅菌事業における基盤強化費用が影響している。
HR事業のセグメント別売上高比較では、滅菌が前期比2.9%増、治験が同13.8%減、その他が同3.0%減となっており、増収要因の減菌については、既存顧客向け物販によるもの。減収要因である治験については、治験の検査受託が減収だったほか、(株)あすも臨床薬理研究所の連結除外による減収によるもの。その他については、地域医療支援センターを2018年10月末に売却した減収影響額が約8億円となる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 村瀬智一)
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1. 2019年3月期業績概要
みらかホールディングス<4544>の2019年3月期の連結業績は、売上高181,415百万円(前期比7.2%減)、営業利益14,648百万円(同17.0%減)、経常利益11,524百万円(同30.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益6,386百万円(前期は257百万円の利益)だった。国内受託臨床検査事業の販売が伸長したものの、MLSが2017年11月に連結除外となったことから、全体としては減収での着地である。また、利益面では、各事業における成長基盤構築のための先行費用及び設備投資に伴う減価償却費の増加が減益要因。その他、持分法適用関連会社であるBMGLにおいて、業績悪化に伴う持分法による投資損失を計上している。また、業績及び今後の業績見通しを総合的に勘案し、繰延税金資産の一部を取り崩しており、親会社株主に帰属する当期純利益は6,386百万円(前期は257百万円)となった。
なお、海外CLT(受託臨床検査事業)を除いた連結売上高の推移としては、前期比1.5%の増収となる。
海外CLTを除いた売上高の対前期比較では、CLT(受託臨床検査事業)による増収27.2億円、IVD(臨床検査薬事業)による増収1.3億円、HR(ヘルスケア関連事業)による減収2.0億円、為替影響による減収が0.4億円となっている。CLTが大きく寄与しており、IVD、HR、為替影響はほぼフラットである。
海外CLTを除いたEBITDA(EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費)については、244億円に減少している。営業利益では対前年約40億円の減益であったのに対し、約13億円の減益にとどまっている。これは、この2年間積極的な成長投資を続けているためであり、これによる減価償却費の増加などの影響によるものである。
2. セグメントの業績
(1) 受託臨床検査(CLT)事業
受託臨床検査事業は、売上高108,084百万円(前期比11.4%減)、営業利益4,637百万円(同38.2%減)だった。国内事業において上期は自然災害の影響等もあり成長が限定的ではあったものの、下期より新規顧客を獲得したことなどにより増収となり、国内事業においては通期で増収である。しかしながら、MLSが2017年11月に連結除外となったことから、セグメント全体では減収となっている。利益面では、成長基盤構築のための先行費用及び設備投資に伴う減価償却費の増加による影響から減益となった。
CLT事業の対前年第4四半期比較では売上高が前年同期比6.0%の伸びとなっている。
月を追うごとに伸長幅が拡大しており、CLT事業については底を打っており、成長過程にあるとの見解を同社は示している。営業利益は前年同四半期比15.4%減と減益ではあるが、EBITDAについては同16.1%増と増益である。減価償却等を加味するとEBITDAについては増加傾向にあるとの見方である。
また、CLT事業売上高の四半期毎の推移では、新規顧客の獲得や数量増及び遺伝子関連検査などの新規項目による売上が伸長している。第2四半期においては0.4%減であるが、これは価格下落と自然災害の影響に伴う影響であり、四半期推移に見られるように、期を追うごとに成長が加速しており、手応えを感じている。顧客基盤の獲得、それに伴うテスト数量の増加が、売上に結び付いてきている表れとなるだろう。このトレンドは続くとみられており、今後の成長が見込まれるところである。
(2) 臨床検査薬(IVD)事業
臨床検査薬事業は、売上高45,399百万円(前期比0.2%増)、営業利益10,035百万円(同2.0%増)と増収増益。主力製品であるルミパルス試薬の販売が伸長する一方、海外子会社における前期の一過性売上の反動減及び国内事業における海外既存製品の終売等の影響で売上高は微増。利益面では、プロダクトミックスの改善に伴い増益で着地している。
IVD事業セグメント別売上高比較では、ルミパルスが国内外ともに伸長し前期比3.3%増。OEM・原料は2020年3月期からの前倒し等も含め順調に成長しており、同5.1%増。一方で、その他製品については、海外既存製品の終売や欧米市場におけるマニュアル製品の減収などから、同12.5%減となった。
(3) ヘルスケア関連(HR)事業
2019年3月期までは滅菌・治験・介護用品レンタル事業等を含め、ヘルスケア関連事業としていた。
ヘルスケア関連事業は、売上高27,931百万円(前期比0.7%減)、営業利益1,460百万円(同40.3%減)だった。滅菌事業が堅調だったが、治験事業が減収だったほか、調剤薬局を営む(株)地域医療支援センターの売却等が減収要因。営業利益は減収に伴う減益のほか、滅菌事業における基盤強化費用が影響している。
HR事業のセグメント別売上高比較では、滅菌が前期比2.9%増、治験が同13.8%減、その他が同3.0%減となっており、増収要因の減菌については、既存顧客向け物販によるもの。減収要因である治験については、治験の検査受託が減収だったほか、(株)あすも臨床薬理研究所の連結除外による減収によるもの。その他については、地域医療支援センターを2018年10月末に売却した減収影響額が約8億円となる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 村瀬智一)
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