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ソフト99コーポレーションのニュース
■業績動向
1. 2019年3月期の業績概要
ソフト99コーポレーション<4464>の2019年3月期の連結業績は売上高で前期比4.9%増の24,561百万円、営業利益で同8.3%減の2,518百万円、経常利益で同7.2%減の2,685百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同3.0%減の1,861百万円となり、売上高は4期連続増収を達成したものの、各利益とも4期振りの減益となった。
売上高については全ての事業セグメントで増収となったものの、設備増強に伴う減価償却費の増加(+95百万円)や労務費の増加(前期比約3.0%増)、原材料の値上がり(前期比2.5%上昇)等を主因に、売上総利益率が前期比1.4ポイント低下したほか、物流費(+86百万円)や研究開発費(+34百万円)を中心に販管費も増加したことが減益要因となった。ただ、期初計画比では売上高、利益ともに上回って着地している。下期に入って原材料コスト上昇の一部を価格転嫁できたことや、半導体・HD製造向けを中心にポーラスマテリアルの売上が計画を上振れたことに加え、2018年秋に関西に大型台風が上陸、暴風雨の影響で痛んだ自動車の修理依頼が特需として期末まで続いたことが上振れ要因となった。
2.事業セグメント別動向
(1)ファインケミカル事業
ファインケミカル事業の業績は、売上高が前期比4.9%増の11,993百万円、営業利益が同10.9%減の1,267百万円となった、業務用製品が順調に拡大したほか、2019年3月期より新たに電子機器・ソフトウェアの売上が加わったことが増収要因となった。一方で、販売構成費の変化や原材料費の値上がりによる原価率の上昇に加えて、物流費、人件費等の増加が減益要因となった。
売上高の内訳を見ると、国内の一般消費者向け販売(自動車分野)については、相次ぐ自然災害の影響もあって小売店舗への来客数が減少した影響もあり低調に推移した。ボディケア製品については洗車の効率化をコンセプトとした新商品「マックスウオッシュ」シリーズを投入したものの、新車コーティングの普及で個人によるメンテナンス需要が縮小しており、ボディコーティング剤やカーシャンプーの販売減少により、前期比8.8%減となった。また、ガラスケア製品も主力の「ガラコ」シリーズは堅調に推移したものの、ワイパー製品の販売減少により同4.2%減と減収に転じた。一方、リペアグッズに関しては自動車の保有期間が長期化する傾向にあるなかで、補修ケミカル・補修ペイント剤の販売が堅調に推移し、同3.2%増となった。
業務用製品販売(自動車・産業分野)は前期比21.9%増と大きく伸張した。自社ブランドの業務用コーティング剤は中古車販売店の取引先が増えたことや、新たに高付加価値製品の販売を開始したことで、同15.0%増となった。一方、OEM製品についても自動車メーカー向けが堅調に推移したことに加えて、輸入車ディーラー向け撥水ワイパーが純正採用されたことで同36.0%増と急拡大した。
家庭用製品販売(生活分野)については、主力のメガネ用くもり止め製品が、マスクの関連購買品としてドラッグストアの風邪・花粉対策売り場での導入が定着したことに加え、インターネット販売の伸張や、新製品の初回導入効果もあって、前期比1.7%増となり4期連続増収となった。
海外市場向け販売(自動車分野)は前期比7.2%減となった。ロシア向けや東南アジア向けは増収となったものの、中国向けが在庫調整の影響で減少したほか、前期に伸張した欧州向けワックス製品が有機溶媒等の化学品規制の対象品目となり、一時的に出荷がストップしたことが減収要因となった。なお、中国の在庫調整は既に終了したほか、欧州のワックス製品も規制基準をクリアした対応品の出荷を開始しており、2020年3月期のマイナス影響はない。
TPMS(自動車分野)の売上高は前期比23.2%増と2ケタ増収が続いた。長距離トラックの運送会社向けに新規導入が進んだことが増収要因となっている。また、新規に加わった電子機器・ソフトウェア開発は525百万円の売上を計上、利益面でも若干ながら黒字となっている。社会インフラ向けの遠隔監視機器の販売が順調だったほか、IoT機器に組み込まれるBLE(Bluetooth Low Energy)センサ—の開発案件も受注し、繁忙な状況が続いている。その他商材が前期比21.7%増と伸びているが、主にタイヤチェーンの販売増が寄与した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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1. 2019年3月期の業績概要
ソフト99コーポレーション<4464>の2019年3月期の連結業績は売上高で前期比4.9%増の24,561百万円、営業利益で同8.3%減の2,518百万円、経常利益で同7.2%減の2,685百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同3.0%減の1,861百万円となり、売上高は4期連続増収を達成したものの、各利益とも4期振りの減益となった。
売上高については全ての事業セグメントで増収となったものの、設備増強に伴う減価償却費の増加(+95百万円)や労務費の増加(前期比約3.0%増)、原材料の値上がり(前期比2.5%上昇)等を主因に、売上総利益率が前期比1.4ポイント低下したほか、物流費(+86百万円)や研究開発費(+34百万円)を中心に販管費も増加したことが減益要因となった。ただ、期初計画比では売上高、利益ともに上回って着地している。下期に入って原材料コスト上昇の一部を価格転嫁できたことや、半導体・HD製造向けを中心にポーラスマテリアルの売上が計画を上振れたことに加え、2018年秋に関西に大型台風が上陸、暴風雨の影響で痛んだ自動車の修理依頼が特需として期末まで続いたことが上振れ要因となった。
2.事業セグメント別動向
(1)ファインケミカル事業
ファインケミカル事業の業績は、売上高が前期比4.9%増の11,993百万円、営業利益が同10.9%減の1,267百万円となった、業務用製品が順調に拡大したほか、2019年3月期より新たに電子機器・ソフトウェアの売上が加わったことが増収要因となった。一方で、販売構成費の変化や原材料費の値上がりによる原価率の上昇に加えて、物流費、人件費等の増加が減益要因となった。
売上高の内訳を見ると、国内の一般消費者向け販売(自動車分野)については、相次ぐ自然災害の影響もあって小売店舗への来客数が減少した影響もあり低調に推移した。ボディケア製品については洗車の効率化をコンセプトとした新商品「マックスウオッシュ」シリーズを投入したものの、新車コーティングの普及で個人によるメンテナンス需要が縮小しており、ボディコーティング剤やカーシャンプーの販売減少により、前期比8.8%減となった。また、ガラスケア製品も主力の「ガラコ」シリーズは堅調に推移したものの、ワイパー製品の販売減少により同4.2%減と減収に転じた。一方、リペアグッズに関しては自動車の保有期間が長期化する傾向にあるなかで、補修ケミカル・補修ペイント剤の販売が堅調に推移し、同3.2%増となった。
業務用製品販売(自動車・産業分野)は前期比21.9%増と大きく伸張した。自社ブランドの業務用コーティング剤は中古車販売店の取引先が増えたことや、新たに高付加価値製品の販売を開始したことで、同15.0%増となった。一方、OEM製品についても自動車メーカー向けが堅調に推移したことに加えて、輸入車ディーラー向け撥水ワイパーが純正採用されたことで同36.0%増と急拡大した。
家庭用製品販売(生活分野)については、主力のメガネ用くもり止め製品が、マスクの関連購買品としてドラッグストアの風邪・花粉対策売り場での導入が定着したことに加え、インターネット販売の伸張や、新製品の初回導入効果もあって、前期比1.7%増となり4期連続増収となった。
海外市場向け販売(自動車分野)は前期比7.2%減となった。ロシア向けや東南アジア向けは増収となったものの、中国向けが在庫調整の影響で減少したほか、前期に伸張した欧州向けワックス製品が有機溶媒等の化学品規制の対象品目となり、一時的に出荷がストップしたことが減収要因となった。なお、中国の在庫調整は既に終了したほか、欧州のワックス製品も規制基準をクリアした対応品の出荷を開始しており、2020年3月期のマイナス影響はない。
TPMS(自動車分野)の売上高は前期比23.2%増と2ケタ増収が続いた。長距離トラックの運送会社向けに新規導入が進んだことが増収要因となっている。また、新規に加わった電子機器・ソフトウェア開発は525百万円の売上を計上、利益面でも若干ながら黒字となっている。社会インフラ向けの遠隔監視機器の販売が順調だったほか、IoT機器に組み込まれるBLE(Bluetooth Low Energy)センサ—の開発案件も受注し、繁忙な状況が続いている。その他商材が前期比21.7%増と伸びているが、主にタイヤチェーンの販売増が寄与した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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