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バルテス・ホールディングスのニュース
■要約
バルテス<4442>は、現 代表取締役社長である田中真史(たなかしんじ)氏によって2004年に設立された。同氏は、それまでは一般的なソフトハウスを経営していたが、日本ではソフトウェアを第三者的に評価するテスト市場が未熟であるため、ソフトの品質が低くコスト高にもなっていることに懸念・疑念を持ち、「世に出るソフトウェアの品質をより向上させていきたいという」という想いから同社を設立した。その後も多くのソフトウェアテスト案件に携わると同時に、社内のエンジニア教育にも力を入れ、独自の教育メソッドを確立している。現在でもソフトウェアテストの多くはソフトウェアベンダーの内部で行われる場合が多く、外部企業によるソフトウェアテスト市場は発展途上であることから、今後の同社の成長余力も大きいと言えるだろう。
1. 2023年3月期第2四半期連結業績(実績)
2023年3月期第2四半期の連結業績は、売上高が4,169百万円(前年同期比38.7%増)、営業利益が478百万円(同912.2%増)、経常利益が483百万円(同893.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が310百万円(同738.0%増)となった。主要な重要指標(以下、KPI)では、「平均単価」(月間のエンジニア1人当たりの売上高)は729千円(同63千円増)、2023年3月期第2四半期末の稼働エンジニア数は1,122名(同257名増)、期中の案件数は1,860件(同306件増)となり、いずれも第2四半期で過去最高となった。この結果、売上総利益率は28.9%(前年同期は22.9%)と改善し、販管費が前年同期比13.3%増となったが増収による売上総利益の増加で吸収し、営業利益は大幅増となった。
2. 2023年3月期連結業績(予想)
2023年3月期の連結業績は、売上高で8,847百万円(前期比31.9%増)、営業利益で962百万円(同68.8%増)、経常利益で972百万円(同67.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益で647百万円(同56.6%増)と予想している。上期の実績を考慮すると控え目な印象だが、これは2024年3月期以降を睨んで、来期コア人材採用投資、グループ拡大に向けた組織体制強化投資、マーケティング強化投資、働きやすい環境整備投資等の様々な先行投資を優先させるためである。主な施策として、主力のソフトウェアテストサービス事業では、エンタープライズ案件の拡大により一層の案件大型化及び単価上昇を推進する。Web/モバイルアプリ開発サービス事業では、セキュリティ事業の拡大及び新規技術の積極導入・開発を目指す。オフショアサービス事業では、ロックダウン後の経済正常化に対応すべく、エンジニアの積極的な増強で事業拡張を目指す。
3. 成長戦略
日本のソフトウェアテスト市場においては、依然としてソフトウェアベンダー自身による内部テストが多いのが実情であるが、アウトソーシングの必要性が高まっているのも事実だ。そのため今後は、同社のような専門的な企業へのアウトソーシングが増加することが予想される。このような環境下で、同社は主に4つの基本戦略((1) 人的資本への投資、(2) エンタープライズ領域の拡大、(3) 知的財産の拡大、(4) M&Aと組織強化)を掲げ、投資をコントロールすることで「規模成長」と「高利益率」を両立させる計画だ。定量的な目標としては2024年3月期に売上高100億円を掲げているが、この目標はすでに射程圏内と言えるだろう。むしろ、次の目標がどの程度になるかが注目される。
■Key Points
・主力事業はソフトウェアテストサービス。市場の拡大に合わせて成長を図る
・2023年3月期上期は大幅増益、通期でも前期比68.8%の営業増益を目指す
・中期戦略の目標である2024年3月期売上高100億円は十分に射程圏
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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バルテス<4442>は、現 代表取締役社長である田中真史(たなかしんじ)氏によって2004年に設立された。同氏は、それまでは一般的なソフトハウスを経営していたが、日本ではソフトウェアを第三者的に評価するテスト市場が未熟であるため、ソフトの品質が低くコスト高にもなっていることに懸念・疑念を持ち、「世に出るソフトウェアの品質をより向上させていきたいという」という想いから同社を設立した。その後も多くのソフトウェアテスト案件に携わると同時に、社内のエンジニア教育にも力を入れ、独自の教育メソッドを確立している。現在でもソフトウェアテストの多くはソフトウェアベンダーの内部で行われる場合が多く、外部企業によるソフトウェアテスト市場は発展途上であることから、今後の同社の成長余力も大きいと言えるだろう。
1. 2023年3月期第2四半期連結業績(実績)
2023年3月期第2四半期の連結業績は、売上高が4,169百万円(前年同期比38.7%増)、営業利益が478百万円(同912.2%増)、経常利益が483百万円(同893.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が310百万円(同738.0%増)となった。主要な重要指標(以下、KPI)では、「平均単価」(月間のエンジニア1人当たりの売上高)は729千円(同63千円増)、2023年3月期第2四半期末の稼働エンジニア数は1,122名(同257名増)、期中の案件数は1,860件(同306件増)となり、いずれも第2四半期で過去最高となった。この結果、売上総利益率は28.9%(前年同期は22.9%)と改善し、販管費が前年同期比13.3%増となったが増収による売上総利益の増加で吸収し、営業利益は大幅増となった。
2. 2023年3月期連結業績(予想)
2023年3月期の連結業績は、売上高で8,847百万円(前期比31.9%増)、営業利益で962百万円(同68.8%増)、経常利益で972百万円(同67.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益で647百万円(同56.6%増)と予想している。上期の実績を考慮すると控え目な印象だが、これは2024年3月期以降を睨んで、来期コア人材採用投資、グループ拡大に向けた組織体制強化投資、マーケティング強化投資、働きやすい環境整備投資等の様々な先行投資を優先させるためである。主な施策として、主力のソフトウェアテストサービス事業では、エンタープライズ案件の拡大により一層の案件大型化及び単価上昇を推進する。Web/モバイルアプリ開発サービス事業では、セキュリティ事業の拡大及び新規技術の積極導入・開発を目指す。オフショアサービス事業では、ロックダウン後の経済正常化に対応すべく、エンジニアの積極的な増強で事業拡張を目指す。
3. 成長戦略
日本のソフトウェアテスト市場においては、依然としてソフトウェアベンダー自身による内部テストが多いのが実情であるが、アウトソーシングの必要性が高まっているのも事実だ。そのため今後は、同社のような専門的な企業へのアウトソーシングが増加することが予想される。このような環境下で、同社は主に4つの基本戦略((1) 人的資本への投資、(2) エンタープライズ領域の拡大、(3) 知的財産の拡大、(4) M&Aと組織強化)を掲げ、投資をコントロールすることで「規模成長」と「高利益率」を両立させる計画だ。定量的な目標としては2024年3月期に売上高100億円を掲げているが、この目標はすでに射程圏内と言えるだろう。むしろ、次の目標がどの程度になるかが注目される。
■Key Points
・主力事業はソフトウェアテストサービス。市場の拡大に合わせて成長を図る
・2023年3月期上期は大幅増益、通期でも前期比68.8%の営業増益を目指す
・中期戦略の目標である2024年3月期売上高100億円は十分に射程圏
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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