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ウイングアーク1stのニュース
*15:59JST ウイングアーク Research Memo(9):2025年2月期は増収増益を予想
■今後の見通し
1. 2025年2月期の業績見通し
ウイングアーク1st<4432>の2025年2月期の会社計画は、売上収益は前期比7.2%増の27,600百万円、営業利益は同9.5%増の8,000百万円、EBITDAは同10.1%増の9,470百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同7.2%増の5,800百万円としている。2025年2月期は2022年1月に発表した「中期経営方針」の3期目であり、クラウドを中心にビジネスの拡大が進む見通しである。
帳票・文書管理ソリューションの売上収益は前期比10.3%増の18,200百万円を見込む。企業間で流通する帳票を集約・配信・最適化する電子帳票プラットフォーム「invoiceAgent」の展開に注力する。大企業は、帳票の領域だけでなく基幹システムとしっかり連携したDXの実現を重要視している。このためデジタル庁が推奨している電子文書の標準規格「Peppol」も活用できるよう、「invoiceAgent」の機能強化を進めている。また帳票関連業務においては、顧客だけではなく取引先も含めてトータルでデジタル化することが重要である。2024年2月期にインボイス制度や改正電子帳簿保存法が施行されたものの、企業は異なる帳票システムを導入したため企業間の連携が不十分なことがある。同社の調査によると、保管・管理と受取りでは異なる帳票システムを利用していると回答した企業の社員が55.5%いた。このうち90.8%が業務効率の低下を感じているほか、76.6%が情報漏洩リスクの高まりを懸念している。同社はこうした需要を取り込み、クラウド契約社数1,000~1,100社を目指す。
一方データエンパワーメントソリューションでは、DXの拡大によりローコード/ノーコード開発の重要性が高まってきており、同市場へ進出を目指す。同社の主戦場であるBI市場の近隣領域にローコード開発市場がある。一般的なBIの機能はデータの集計や可視化を行うものが基本であるが、その市場へ多くのプログラムを開発し投入するのではなく、BIで集計・可視化したデータを活用し様々な業務を簡単に行えるシステムを構築する領域への進出を目指す。例えば、BIの集計・可視化ではシンプルな課題解決ができるが、同社の場合これに「MotionBoard」が持つ機能を織り込めば、個々の業務に即した課題解決が可能になる。また、同社が得意とする大企業向けなどは、「Dataring」を通じて子会社なども含め獲得を目指す。システム管理されている情報とシステム化されていない(現場など手元で保持するような)Excelなどで作成したデータをデータベースに保存することでこれらを連携させれば経営分析・営業プロセス分析・販売管理といった経営・マネジメントに活用できるようになるほか、建設現場や農場管理、運行情報など現場業務に活用できるものである。企業ごとに異なる業務プロセスに対応するよう「Dr.Sum」(保管・集計)、「MotionBoard」(可視化)、「invoiceAgent」(帳票の保存・運用)との連携も可能である。既にフラッグシップとなる案件を獲得しており、今後はアカウントプラン等をしっかりと構築しながら打って出る考えである。また2024年3月には、生成AI「ChatGPT」との連携を可能にした「Dr.Sum Copilot」をリリースした。データベースエンジンでプログラミング言語SQL及びPythonの生成が可能になり、データ加工工数を大幅に削減することができる。業務レベルまで落とし込むことで市場獲得を目指す。
さらに、公共市場へも取り組んでいく。自治体関連ビジネスはマイナンバー系、庁内DX系、住民接点系の3つの領域と、自治体が地方創生を行う準公共ビジネスがある。これらの領域に「SVF」「Dr.Sum」「MotionBoard」「invoiceAgent」を導入したうえで各領域に知見を持った企業とのアライアンスを構築し、同市場への展開も目指す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 井上 康)
<SO>
1. 2025年2月期の業績見通し
ウイングアーク1st<4432>の2025年2月期の会社計画は、売上収益は前期比7.2%増の27,600百万円、営業利益は同9.5%増の8,000百万円、EBITDAは同10.1%増の9,470百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同7.2%増の5,800百万円としている。2025年2月期は2022年1月に発表した「中期経営方針」の3期目であり、クラウドを中心にビジネスの拡大が進む見通しである。
帳票・文書管理ソリューションの売上収益は前期比10.3%増の18,200百万円を見込む。企業間で流通する帳票を集約・配信・最適化する電子帳票プラットフォーム「invoiceAgent」の展開に注力する。大企業は、帳票の領域だけでなく基幹システムとしっかり連携したDXの実現を重要視している。このためデジタル庁が推奨している電子文書の標準規格「Peppol」も活用できるよう、「invoiceAgent」の機能強化を進めている。また帳票関連業務においては、顧客だけではなく取引先も含めてトータルでデジタル化することが重要である。2024年2月期にインボイス制度や改正電子帳簿保存法が施行されたものの、企業は異なる帳票システムを導入したため企業間の連携が不十分なことがある。同社の調査によると、保管・管理と受取りでは異なる帳票システムを利用していると回答した企業の社員が55.5%いた。このうち90.8%が業務効率の低下を感じているほか、76.6%が情報漏洩リスクの高まりを懸念している。同社はこうした需要を取り込み、クラウド契約社数1,000~1,100社を目指す。
一方データエンパワーメントソリューションでは、DXの拡大によりローコード/ノーコード開発の重要性が高まってきており、同市場へ進出を目指す。同社の主戦場であるBI市場の近隣領域にローコード開発市場がある。一般的なBIの機能はデータの集計や可視化を行うものが基本であるが、その市場へ多くのプログラムを開発し投入するのではなく、BIで集計・可視化したデータを活用し様々な業務を簡単に行えるシステムを構築する領域への進出を目指す。例えば、BIの集計・可視化ではシンプルな課題解決ができるが、同社の場合これに「MotionBoard」が持つ機能を織り込めば、個々の業務に即した課題解決が可能になる。また、同社が得意とする大企業向けなどは、「Dataring」を通じて子会社なども含め獲得を目指す。システム管理されている情報とシステム化されていない(現場など手元で保持するような)Excelなどで作成したデータをデータベースに保存することでこれらを連携させれば経営分析・営業プロセス分析・販売管理といった経営・マネジメントに活用できるようになるほか、建設現場や農場管理、運行情報など現場業務に活用できるものである。企業ごとに異なる業務プロセスに対応するよう「Dr.Sum」(保管・集計)、「MotionBoard」(可視化)、「invoiceAgent」(帳票の保存・運用)との連携も可能である。既にフラッグシップとなる案件を獲得しており、今後はアカウントプラン等をしっかりと構築しながら打って出る考えである。また2024年3月には、生成AI「ChatGPT」との連携を可能にした「Dr.Sum Copilot」をリリースした。データベースエンジンでプログラミング言語SQL及びPythonの生成が可能になり、データ加工工数を大幅に削減することができる。業務レベルまで落とし込むことで市場獲得を目指す。
さらに、公共市場へも取り組んでいく。自治体関連ビジネスはマイナンバー系、庁内DX系、住民接点系の3つの領域と、自治体が地方創生を行う準公共ビジネスがある。これらの領域に「SVF」「Dr.Sum」「MotionBoard」「invoiceAgent」を導入したうえで各領域に知見を持った企業とのアライアンスを構築し、同市場への展開も目指す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 井上 康)
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