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前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

配信元:株探
投稿:2024/02/20 05:30

アップバンク <6177>  125円 (+30円、+31.6%) ストップ高

 AppBank <6177> [東証G]がストップ高。前週末16日の取引終了後、広告代理業を中心とした企業グループの持ち株会社であるPLANA(福岡市博多区)との資本・業務提携の締結を発表。あわせて同社を割当予定先とする第三者割当増資などを開示した。経営再建の進展を期待した買いを集めたようだ。通販専門の代理店などを展開するPLANAは、全国各地の地方テレビ局などのネットワークを持つ。アップバンクはメディア事業やストア事業での協業を進める方針。第三者割当増資とともに、PLANAやマイルストーン・キャピタル・マネジメント(東京都千代田区)などを割当先とする新株予約権も発行する予定。手取り概算で約8億4651万円を調達し、ストア事業での新規出店費用や広告代理店事業の運転資金などに充当する。

菱鉛筆 <7976>  2,474円 (+390円、+18.7%)

 東証プライムの上昇率トップ。三菱鉛筆 <7976> [東証P]が4日続急騰。2019年2月以来の高値圏で推移している。前週末16日の取引終了後、23年12月期の連結決算発表にあわせ、24年12月期の業績予想を開示した。今期の経常利益予想は前期比0.9%増の130億円と、前期に続き過去最高の更新を見込む。また、前期の期末配当についての予想から2円増額したうえで、今期の年間配当予想を同2円増配の42円に設定しており、ポジティブ視されたようだ。今期の売上高予想は同4.3%増の780億円、営業利益予想は同5.5%増の125億円とした。ともにこれまでの中期経営計画の数値目標を上回る。筆記具事業では海外の販売体制を強化しシェア拡大を目指す。23年12月期の売上高は前の期比8.4%増の748億100万円、経常利益は同27.3%増の128億8900万円だった。同時に菱鉛筆は、自己表現領域に特化した活動の支援に向けた財団の設立に伴い自己株式160万株を処分すると発表。更に、自己株式160万株を5月15日に消却すると公表している。

スノーピーク <7816>  988円 (+150円、+17.9%) ストップ高

 東証プライムの上昇率2位。スノーピーク <7816> [東証P]がストップ高。同社はキャンプなどアウトドア商品の販売を行い高級品の取り扱いで強みを持つ。日本経済新聞が17日に、同社が米投資ファンドのベインキャピタルと組んでTOBを実施し、MBOによる株式非公開化を行う方針を固めたと報道、これが株価を強く刺激する格好となった。これに対して会社側は、検討は事実だが現時点において決定した事実はないとのコメントを出しているが、マーケットではTOB価格へのサヤ寄せなど株高思惑が先走る形で投資マネーが集中した。

クオルテック <9165>  1,780円 (+250円、+16.3%)

 クオルテック <9165> [東証G]が3日続急騰。19日付の日刊工業新聞で「早ければ2024年度にも堺市周辺で、パワー半導体の信頼性評価を受託する新拠点『パワーエレクトロニクスセンター(仮称)』を建設する」と報じられており、これを好材料視した買いが流入した。記事によると、自動車の電動化を追い風に、完成車や部品各社からの受託拡大が見込まれることから、拠点集約で効率化を図るのが狙いで、能力を現在比1.5倍に拡充して体制を整えるという。また、投資額は5億円超を想定しているとあり、設備投資によるパワーサイクル試験の拡大が期待されている。

ピクスタ <3416>  1,089円 (+150円、+16.0%) ストップ高

 ピクスタ <3416> [東証G]がストップ高。19日正午ごろ、運営する写真・イラスト・動画・音楽素材のマーケットプレイス「PIXTA(ピクスタ)」で、「OpenAI API」を用いて会話形式でPIXTAの写真・イラスト素材を検索できる新機能「PIXTA検索アシスタント」を公開したと発表しており、これを好感した買いが流入した。「PIXTA検索アシスタント」は、チャット形式でPIXTAの写真・イラスト素材を探すことのできる「OpenAI API」を用いた新しい検索機能。まだイメージが固まっておらず、具体的な検索キーワードが思いつかなくても、利用者の用途や抽象度の高いニーズからPIXTAがイメージの具体化・言語化を補助し、複数の画像素材を提案するとしている。

セック <3741>  5,490円 (+700円、+14.6%) ストップ高

 東証プライムの上昇率3位。セック <3741> [東証P]がストップ高。リアルタイムソフトウェアを手掛ける同社は宇宙分野での開発案件にも携わる。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は17日、次世代ロケットのH3ロケット試験機2号機を打ち上げ、所定の軌道に投入したと発表した。H3の打ち上げ成功は初となる。これを受け、株式市場では宇宙関連銘柄にご祝儀買いが入った。三菱重工業 <7011> [東証P]が3日続伸。キヤノン電子 <7739> [東証P]やRidge-i <5572> [東証G]、松尾電機 <6969> [東証S]、櫻護謨 <5189> [東証S]が大幅高となった。

ベステラ <1433>  1,097円 (+126円、+13.0%)

 東証プライムの上昇率5位。ベステラ <1433> [東証P]が続急騰。前週末16日の取引終了後、集計中の24年1月期連結業績について、売上高が従来予想の80億円から93億円(前の期比70.4%増)へ、営業利益が2億1000万円から2億3000万円(前の期2億1500万円の赤字)へ、最終利益が1億9500万円から2億8500万円(同6400万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。第3四半期以降、プラント解体の豊富な工事需要を背景に受注高が過去最高水準で推移したことに加えて、最重要課題であった人材(工事監督)採用が順調に推移したことで、完成工事高が想定以上に進捗したことが要因。また、保険解約金の返還があったことなども寄与した。

データセク <3905>  771円 (+88円、+12.9%) 一時ストップ高

 データセクション <3905> [東証G]が3日続急騰、一時ストップ高となった。東京証券取引所が19日から、同社株の信用取引に関する規制を解除すると発表。短期資金の流入が活発化するとの思惑が働いたようだ。日本証券金融も同日付で増担保金徴収措置を解除すると発表した。

ヘッドウォ <4011>  12,420円 (+1,390円、+12.6%)

 ヘッドウォータース <4011> [東証G]が続急騰。前週末はストップ高を演じ市場の注目を集めた。人工知能(AI)関連株への投資資金流入が続くなか、19日もAIを活用した多角的なソリューションビジネスを展開する同社株に物色人気が集中する形となった。16日取引終了後、米国のAI企業であるデータブリックスのSIコンサルティングパートナーに認定されたことを受け、データ分析プラットフォーム「Azure Databricks」を使用したデータ&AI活用支援サービスを開始することを発表、これを材料視する買いを呼び込んだ。

三井住友建設 <1821>  443円 (+39円、+9.7%)

 三井住友建設 <1821> [東証P]が続急伸。前週末16日の取引終了後、旧村上ファンド系の南青山不動産(東京都渋谷区)が三井住友建設の株式を買い増していたことが明らかとなり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日付で財務省に提出された変更報告書によると、南青山不動産と共同保有者の保有比率は11.29%から12.54%に上昇した。報告義務発生日は2月8日。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。

サカタタネ <1377>  3,830円 (+315円、+9.0%)

 サカタのタネ <1377> [東証P]が続急伸。前週末16日の取引終了後、24年5月期の連結業績予想について、純利益を80億円から155億円(前期比63.3%増)へ上方修正したことが好感された。同時に横浜市神奈川区の遊休資産を売却すると発表しており、固定資産売却益123億8400万円を特別利益として計上することなどが要因としている。なお、売上高840億円(同8.7%増)、営業利益110億円(同0.7%増)の従来見通しを据え置いている。あわせて上限を50万株(発行済み株数の1.13%)、または20億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されたようだ。取得期間は2月19日から5月31日までで、株主還元及び資本効率の向上と経営環境に応じた機動的な資本政策を遂行するためとしている。

ニフティLS <4262>  999円 (+79円、+8.6%)

 ニフティライフスタイル <4262> [東証G]が急伸。前週末16日取引終了後に株主優待制度を新設すると発表。これを好感した買いが入った。毎年3月末時点で100株以上を保有する株主が対象。保有株数に応じて「ニフティ温泉掲載中の対象温浴施設ご優待券」2000~4000円分、あるいは「電子ギフトまたは社会貢献団体への寄付」1000~2000円分を贈呈する。今年3月から開始する。

JHD <2721>  218円 (+17円、+8.5%)

 ジェイホールディングス <2721> [東証S]が4日ぶり急反発。前週末16日の取引終了後に発表した24年12月期連結業績予想で、売上高3億3800万円(前期比93.0%増)、営業損益1億4600万円の赤字(前期2億7900万円の赤字)、最終損益1億5500万円の赤字(同2億9600万円の赤字)と、営業赤字幅の縮小を見込むことが好感された。環境ソリューション事業のセグメント利益が、23年3月に産業廃棄物の受け入れを開始したことに伴い黒字に転じる見通しであることが寄与する。また、Web関連事業の休止に伴い本社賃料の按分割合が減少したことも寄与する。同時に発表した23年12月期決算は、売上高1億7500万円(前の期比56.9%増)、営業損益2億7900万円の赤字(前の期2億100万円の赤字)、最終損益2億9600万円の赤字(同2億7000万円の赤字)だった。

ヤマシタHD <9265>  2,409円 (+181円、+8.1%)

 ヤマシタヘルスケアホールディングス <9265> [東証S]が続急伸。前週末16日の取引終了後に自社株買いを発表したことが好材料視された。上限を13万3000株(発行済み株数の5.21%)、または3億5000万円としており、取得期間は2月19日から8月23日まで。資本政策の柔軟性及び機動性を確保するためとしている。

モルフォ <3653>  1,690円 (+110円、+7.0%)

 モルフォ <3653> [東証G]が続急伸。19日午前10時ごろ、子会社モルフォAIソリューションズが、2月20~22日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「AI World 2024春 東京」に出展すると発表しており、好材料視された。近年、製造や物流、インフラなどをはじめとした各業界の現場における人手不足の問題から、デジタルを活用した業務効率化や自動化のニーズが高まっていることを踏まえて、現場業務を抱える企業・団体向けに、現場業務の効率化や自動化、遠隔監視、安全管理を促進するAIカメラソリューションやAI-OCRソリューションを展示。AIやDXを実用化する現場における最新のオペレーション課題やユースケースも含めて幅広く案内するとしている。

松屋R&D <7317>  812円 (+46円、+6.0%)

 松屋アールアンドディ <7317> [東証G]が続急伸。19日午前11時30分ごろ、エアバッグ用自動縫製ラインの大口受注を獲得したと発表しており、好材料視された。大手エアバッグメーカーから海外工場向けとして受注したという。受注総額は約1億4000万円(見込み)で、24年3月期及び25年3月期に売り上げ計上する予定。また、足もとで海外のエアバッグ工場からの商談が非常に活発化しているという。

フォーバル <8275>  1,367円 (+60円、+4.6%)

 フォーバル <8275> [東証S]が大幅続伸。前週末16日の取引終了後、連結子会社であるMeisinを簡易株式交換により完全子会社化すると発表しており、資本効率の向上などを期待した買いが入ったようだ。3月27日を効力発生日として、Meisin株式1株について、フォーバル株式4980株を割り当て交付する。Meisinは千葉県を中心に全国6拠点で通信機器、セキュリティー機器などの販売のほか不動産事業を行っており、全国に約6000件の中小・小規模企業である顧客を保有。その販売網にフォーバルのアイコン事業を展開することによる利益率向上や、グループ顧客とのクロスセル効果などで両社の事業の親和性が高いと判断したことから、今回の完全子会社化を決定したという。なお、同件による業績への影響は軽微としている。

黒崎播磨 <5352>  13,760円 (+580円、+4.4%)

 黒崎播磨 <5352> [東証P]が4日ぶり大幅反発。SMBC日興証券が16日付で、投資評価「1」を継続しつつ、目標株価を1万3100円から1万5300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、24年3月期第3四半期は原料の値下がりによって、会社側の想定に反して国内事業のマージンが拡大。そのため25年3月期前半にかけてはマージン調整によって国内耐火物事業が足踏みする可能性があると指摘している。ただ、インドの粗鋼生産増加によって業績が拡大するトレンドに変わりはないとして、25年3月期営業利益予想を151億円から155億円へ上方修正している。

三菱UFJ <8306>  1,497.5円 (+55.5円、+3.9%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]が大幅続伸。三井住友フィナンシャルグループ <8316> [東証P]などメガバンクが堅調な値動きをみせたほか、第一生命ホールディングス <8750> [東証P]、T&Dホールディングス <8795> [東証P]など生保株も買われる展開となった。前週末の米国では1月の生産者物価指数(PPI)が事前コンセンサスを上回り、FRBの早期利下げ期待が剥落し、米10年債利回りが上昇傾向を示した。米国事業を展開する大手の銀行・生保には追い風となっている。また、国内でも新発10年債利回りが0.7%台で定着しており、運用環境改善に向けた期待感が漂う。三菱UFJは新NISAの成長投資枠で人気上位の銘柄でもあり、日銀のマイナス金利解除に向けた思惑を背景に根強い買いが続いた。

りたりこ <7366>  2,152円 (+60円、+2.9%)

 LITALICO <7366> [東証P]が続伸。19日午前10時ごろ、「LITALICO教育ソフト」が静岡県伊豆の国市にトライアル導入されたと発表しており、好材料視された。「LITALICO教育ソフト」は、学校現場の特別支援教育を支えるICTサービス。現在、トライアルを含めて全国約120自治体、約850校で採用されており、今後も個別最適な教育環境の実現と教職員の負担軽減に向けてサービス開発を行うとしている。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース
配信元: 株探
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