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ダイキアクシスのニュース
■ダイキアクシス<4245>の中長期の成長戦略
1. 中期経営計画
中期経営計画は、当初2019年12月期から2021年12月期の3ヶ年を対象としてスタートしたが、コロナ禍により国内外の事業環境が大幅に変化したため中断した。新たに2021年12月期から2023年12月期の3ヶ年をカバーする中期経営計画「PROTECT×CHANGE」を策定した。今般、より長期的な視点に立った持続的成長戦略を踏まえ、最終年度を2025年12月期まで延長した。基本方針は、「PROTECT×CHANGE」のコーポレートスローガンを体現し、ESG企業を目指すことに変わりはない。
中期経営計画の2025年12月期の目標値は、売上高が45,000百万円と2021年12月期比19.0%増、営業利益が2,000百万円、同78.6%増、売上高営業利益率が4.4%(2021年12月期は3.0%)を想定している。増収寄与が大きいのは、住宅機器関連事業(2021年12月期比3,125百万円増)、環境機器関連事業の海外事業(同2,511百万円増)、再生可能エネルギー関連事業(同1,359百万円増)となる。利益面では、環境機器関連事業(同612百万円増)、再生可能エネルギー関連事業(同521百万円増)、住宅機器関連事業(同330百万円増)の順である。
成長戦略は、「海外展開の加速」「再生可能エネルギー」「ストックビジネス」「M&Aの推進」「製品開発」「安定から成長への転化」「IT推進」からなる。
事業別では、環境機器関連事業の成長戦略として、1)高い生産性を有する組織体制の確立、2)環境を意識した高品質製品の開発、3)海外実績の引上げ、を掲げている。政府は2050年のカーボンニュートラル実現のために、2030年に目指すべき住宅・建築物の姿として省エネ性能の底上げとボリュームゾーンのレベルアップを挙げている。住宅設備機器・建材にはトップランナー制度の強化による性能向上を図る。同社は、環境に配慮した次期小型合併浄化槽などの開発により時代の要請に応える。海外事業でも、売上高の追求ではなく、1つ1つ丁寧な対応を行い、品質向上に重点を置く。
住宅機器関連事業では、1)EC事業を軸としたリフォーム事業の確立、2)M&Aを活用した商圏・取扱い商材の拡大、3)関東、関西エリアにおいて、公共施設、環境配慮型商材などの特需案件事業を拡大する。再生可能エネルギー関連事業は、1)脱炭素社会を牽引する組織の構築、2)ポストFITの高付加価値事業・商材の発掘、3)事業開発部による気候変動対策に資する新事業、商材の発掘を重点施策とする。
2. ESG経営と関連するSDGs
同社のESG経営は6つのSDGsの達成に寄与する。SDGsは、2015年9月の「国連持続可能な開発サミット」にて採択された2030年までに達成すべき国際社会共通の目標“Sustainable Development Goals”の略称である。SDGsは17の目標と169のターゲットから構成される。ESG経営のE(環境=Environment)では社業を通じた環境改善の推進を図っており、SDGsの「6」(安全な水とトイレを世界中に)、「7」(エネルギーをみんなに そしてクリーンに)、「12」(つくる責任 つかう責任)、「13」(気候変動に具体的な対策を)を網羅する。S(社会=Social)とG(ガバナンス=Governance)では、「5」(ジェンダー平等を実現しよう)、「8」(働きがいも経済成長も)をカバーする。
成長戦略の筆頭に挙げられている「海外展開の加速」は、SDGsの6番目の「安全な水とトイレを世界中に」に深く関わっている。アジアやアフリカの新興国では、水質汚濁による環境汚染が看過できない状態となっていることから、新しい排水処理基準が導入されている。同社が手掛ける中小規模の排水処理関連分野では、現地の企業が厳格化された基準をクリアできる技術水準にない。また、高い技術力を有する海外企業も、未開拓の市場においては現地の水事情に適合したコスト競争力のある製品を供給できていない。同社は、それぞれの国や地域の水事業に適合する製品開発、厳格化された規制水準をクリアしていることを証明する実証実験と認証の取得、現地で受け入れられるコストを実現するための主要な市場における独資、合弁もしくは生産委託など、地域と市場の発展に適した生産形態による現地生産を行っている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
<EY>
1. 中期経営計画
中期経営計画は、当初2019年12月期から2021年12月期の3ヶ年を対象としてスタートしたが、コロナ禍により国内外の事業環境が大幅に変化したため中断した。新たに2021年12月期から2023年12月期の3ヶ年をカバーする中期経営計画「PROTECT×CHANGE」を策定した。今般、より長期的な視点に立った持続的成長戦略を踏まえ、最終年度を2025年12月期まで延長した。基本方針は、「PROTECT×CHANGE」のコーポレートスローガンを体現し、ESG企業を目指すことに変わりはない。
中期経営計画の2025年12月期の目標値は、売上高が45,000百万円と2021年12月期比19.0%増、営業利益が2,000百万円、同78.6%増、売上高営業利益率が4.4%(2021年12月期は3.0%)を想定している。増収寄与が大きいのは、住宅機器関連事業(2021年12月期比3,125百万円増)、環境機器関連事業の海外事業(同2,511百万円増)、再生可能エネルギー関連事業(同1,359百万円増)となる。利益面では、環境機器関連事業(同612百万円増)、再生可能エネルギー関連事業(同521百万円増)、住宅機器関連事業(同330百万円増)の順である。
成長戦略は、「海外展開の加速」「再生可能エネルギー」「ストックビジネス」「M&Aの推進」「製品開発」「安定から成長への転化」「IT推進」からなる。
事業別では、環境機器関連事業の成長戦略として、1)高い生産性を有する組織体制の確立、2)環境を意識した高品質製品の開発、3)海外実績の引上げ、を掲げている。政府は2050年のカーボンニュートラル実現のために、2030年に目指すべき住宅・建築物の姿として省エネ性能の底上げとボリュームゾーンのレベルアップを挙げている。住宅設備機器・建材にはトップランナー制度の強化による性能向上を図る。同社は、環境に配慮した次期小型合併浄化槽などの開発により時代の要請に応える。海外事業でも、売上高の追求ではなく、1つ1つ丁寧な対応を行い、品質向上に重点を置く。
住宅機器関連事業では、1)EC事業を軸としたリフォーム事業の確立、2)M&Aを活用した商圏・取扱い商材の拡大、3)関東、関西エリアにおいて、公共施設、環境配慮型商材などの特需案件事業を拡大する。再生可能エネルギー関連事業は、1)脱炭素社会を牽引する組織の構築、2)ポストFITの高付加価値事業・商材の発掘、3)事業開発部による気候変動対策に資する新事業、商材の発掘を重点施策とする。
2. ESG経営と関連するSDGs
同社のESG経営は6つのSDGsの達成に寄与する。SDGsは、2015年9月の「国連持続可能な開発サミット」にて採択された2030年までに達成すべき国際社会共通の目標“Sustainable Development Goals”の略称である。SDGsは17の目標と169のターゲットから構成される。ESG経営のE(環境=Environment)では社業を通じた環境改善の推進を図っており、SDGsの「6」(安全な水とトイレを世界中に)、「7」(エネルギーをみんなに そしてクリーンに)、「12」(つくる責任 つかう責任)、「13」(気候変動に具体的な対策を)を網羅する。S(社会=Social)とG(ガバナンス=Governance)では、「5」(ジェンダー平等を実現しよう)、「8」(働きがいも経済成長も)をカバーする。
成長戦略の筆頭に挙げられている「海外展開の加速」は、SDGsの6番目の「安全な水とトイレを世界中に」に深く関わっている。アジアやアフリカの新興国では、水質汚濁による環境汚染が看過できない状態となっていることから、新しい排水処理基準が導入されている。同社が手掛ける中小規模の排水処理関連分野では、現地の企業が厳格化された基準をクリアできる技術水準にない。また、高い技術力を有する海外企業も、未開拓の市場においては現地の水事情に適合したコスト競争力のある製品を供給できていない。同社は、それぞれの国や地域の水事業に適合する製品開発、厳格化された規制水準をクリアしていることを証明する実証実験と認証の取得、現地で受け入れられるコストを実現するための主要な市場における独資、合弁もしくは生産委託など、地域と市場の発展に適した生産形態による現地生産を行っている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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