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*12:51JST サイオス Research Memo(1):事業構造改革と成長投資の効果は2024年12月期以降に顕在化する見通し
■要約
サイオス<3744>は、Linuxに代表されるオープンソースソフトウェア(以下、OSS)※1の開発と利用を軸に、OS、サーバー、アプリケーション、クラウドコンピューティングに関わるソフトウェア製品とサービスの提供を行うIT企業である。主力製品はシステム障害時のシステムダウンを回避するソフトウェア「LifeKeeper」※2や、MFP(複合機)向けソフトウェア※3製品、「Gluegentシリーズ」※4などがある。
※1 ソフトウェアの設計図にあたるソースコードを無償で公開し、使用・改良・再配布ができるソフトウェア。
※2 稼働中のサーバーとは別に同じ環境の予備サーバーを待機させ、万が一障害が発生した際には自動的に予備サーバーに業務を引き継がせる役割を担うソフトウェア。
※3 「Quickスキャン」「Speedoc」等のMFP上で利用できる文書管理ソフトウェア。なお、MFPとはプリンタ、スキャナー、コピー、ファックス等複数の機能を搭載した機器(複合機)を指す。
※4 IDの管理をクラウドで行うサービス「Gluegent Gate」をはじめ、クラウド型ワークフローの「Gluegent Flow」、Google Calendarにチームメンバーの予定管理機能等を付加した「Gluegent Appsグループスケジューラ」等、企業の業務効率化等を支援するサービス。
1. 2023年12月期第2四半期累計の業績概要
2023年12月期第2四半期累計の連結業績は、売上高で前年同期比11.2%増の8,066百万円、営業損失で106百万円(前年同期は225百万円の損失)となった。半導体不足の解消に伴いハードウェア製品の需給が緩和したことで、Red Hat, Inc.関連商品※1や「LifeKeeper」が増収に転じたほか、API※2関連や証券系業務システムなどシステム開発・構築支援が好調に推移した。また、注力分野の1つである「Glugentシリーズ」もARRの伸長により、増収に寄与した。利益面では、研究開発費や人件費の増加等により損失を計上したものの、増収によって前年同期からは縮小した。
※1 オープンソースソフトウェア&サービス・プロバイダーの大手であるRed Hat, Inc.が開発するオープンソースの製品。
※2 ソフトウェアやアプリケーション同士が互いに情報をやり取りするための仕組み。
2. 2023年12月期下期の取り組み
2023年12月期の連結業績見通しについては、事業構造改革を実施中であるため、非開示としている。下期の主な取り組みとしては、「LifeKeeper」のクラウド及びサブスクリプションモデルでの販売強化、SaaS事業については「Gluegentシリーズ」の拡販や新規事業となる精神科病院向け電子カルテサービス「INDIGO NOTE」の本格販売開始に向けた機能追加・改修、オフィスのフリーアドレス座席予約管理システム「YourDesk」の販売強化等に注力していく。下期も開発投資を継続していく方針で、2023年12月期は成長に向けた基盤づくりの1年と位置付けている。
3. 成長戦略
同社は成長戦略として、ストック型ビジネスとなるSaaS事業の強化に取り組むことで、EBITDA(償却前営業利益)とROIC(投下資本利益率)の向上を図り、創出したキャッシュ・フローについては、株主やステークホルダーに還元するとともに、将来の成長に向けた投資に充当する方針だ。現状はビジネスモデル転換の過渡期であるため、利益面では厳しい状況となっているが、SaaS等の新規事業が収益貢献し始めれば業績も成長軌道に復帰するものと予想される。
■Key Points
・2023年12月期第2四半期累計業績は2期ぶりの増収に転じ、損失額も縮小
・「Gluegentシリーズ」や「YourDesk」などSaaS事業が成長
・ストック型ビジネスモデルへの移行により持続的成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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サイオス<3744>は、Linuxに代表されるオープンソースソフトウェア(以下、OSS)※1の開発と利用を軸に、OS、サーバー、アプリケーション、クラウドコンピューティングに関わるソフトウェア製品とサービスの提供を行うIT企業である。主力製品はシステム障害時のシステムダウンを回避するソフトウェア「LifeKeeper」※2や、MFP(複合機)向けソフトウェア※3製品、「Gluegentシリーズ」※4などがある。
※1 ソフトウェアの設計図にあたるソースコードを無償で公開し、使用・改良・再配布ができるソフトウェア。
※2 稼働中のサーバーとは別に同じ環境の予備サーバーを待機させ、万が一障害が発生した際には自動的に予備サーバーに業務を引き継がせる役割を担うソフトウェア。
※3 「Quickスキャン」「Speedoc」等のMFP上で利用できる文書管理ソフトウェア。なお、MFPとはプリンタ、スキャナー、コピー、ファックス等複数の機能を搭載した機器(複合機)を指す。
※4 IDの管理をクラウドで行うサービス「Gluegent Gate」をはじめ、クラウド型ワークフローの「Gluegent Flow」、Google Calendarにチームメンバーの予定管理機能等を付加した「Gluegent Appsグループスケジューラ」等、企業の業務効率化等を支援するサービス。
1. 2023年12月期第2四半期累計の業績概要
2023年12月期第2四半期累計の連結業績は、売上高で前年同期比11.2%増の8,066百万円、営業損失で106百万円(前年同期は225百万円の損失)となった。半導体不足の解消に伴いハードウェア製品の需給が緩和したことで、Red Hat, Inc.関連商品※1や「LifeKeeper」が増収に転じたほか、API※2関連や証券系業務システムなどシステム開発・構築支援が好調に推移した。また、注力分野の1つである「Glugentシリーズ」もARRの伸長により、増収に寄与した。利益面では、研究開発費や人件費の増加等により損失を計上したものの、増収によって前年同期からは縮小した。
※1 オープンソースソフトウェア&サービス・プロバイダーの大手であるRed Hat, Inc.が開発するオープンソースの製品。
※2 ソフトウェアやアプリケーション同士が互いに情報をやり取りするための仕組み。
2. 2023年12月期下期の取り組み
2023年12月期の連結業績見通しについては、事業構造改革を実施中であるため、非開示としている。下期の主な取り組みとしては、「LifeKeeper」のクラウド及びサブスクリプションモデルでの販売強化、SaaS事業については「Gluegentシリーズ」の拡販や新規事業となる精神科病院向け電子カルテサービス「INDIGO NOTE」の本格販売開始に向けた機能追加・改修、オフィスのフリーアドレス座席予約管理システム「YourDesk」の販売強化等に注力していく。下期も開発投資を継続していく方針で、2023年12月期は成長に向けた基盤づくりの1年と位置付けている。
3. 成長戦略
同社は成長戦略として、ストック型ビジネスとなるSaaS事業の強化に取り組むことで、EBITDA(償却前営業利益)とROIC(投下資本利益率)の向上を図り、創出したキャッシュ・フローについては、株主やステークホルダーに還元するとともに、将来の成長に向けた投資に充当する方針だ。現状はビジネスモデル転換の過渡期であるため、利益面では厳しい状況となっているが、SaaS等の新規事業が収益貢献し始めれば業績も成長軌道に復帰するものと予想される。
■Key Points
・2023年12月期第2四半期累計業績は2期ぶりの増収に転じ、損失額も縮小
・「Gluegentシリーズ」や「YourDesk」などSaaS事業が成長
・ストック型ビジネスモデルへの移行により持続的成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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