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サイオスのニュース
■要約
サイオス<3744>は、Linuxに代表されるオープンソースソフトウェア(以下、OSS)※1の開発と利用を軸に、OS、サーバー、アプリケーション、クラウドコンピューティングに関わるソフトウェア製品とサービスの提供を行っている。主力製品はシステム障害時のシステムダウンを回避するソフトウェア「LifeKeeper」※2や、MFP向けソフトウェア※3製品など。また、連結子会社であるサイオステクノロジー(株)(以下、STI)は、2020年10月に(株)キーポート・ソリューションズ(以下、KPS)、(株)グルージェント(以下、GLU)と、2021年4月にProfit Cube(株)と合併しており、同社はグループの経営体制強化を図っている。
※1 ソフトウェアの設計図にあたるソースコードを無償で公開し、使用・改良・再配布ができるソフトウェア。
※2 稼働中のサーバーとは別に同じ環境の予備サーバーを待機させ、万が一障害が発生した際には自動的に予備サーバーに業務を引き継がせる役割を担うソフトウェア。
※3 「Quickスキャン」「Speedoc」等のMFP上で利用できる文書管理ソフトウェア。なお、MFPとはプリンタ、スキャナー、コピー、ファクス等複数の機能を搭載した情報機器(複合機)を指す。
1. 2021年12月期第2四半期累計業績の概要
2021年12月期第2四半期累計の連結業績は、売上高で前年同期比11.0%増の8,079百万円、営業利益で同443.2%増の295百万円と好調な決算となった。企業のデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)※1投資拡大を追い風に、主力のオープンシステム基盤事業の収益が大きく伸長したほか、アプリケーション事業も自社製品のMFP向けソフトウェア製品や「Gluegentシリーズ※2」の販売が好調に推移し増益に貢献した。リモートワーク等のワークスタイル変革に取り組む企業が増えるなかで、これらを支援する製品・サービスとして売上が伸長している。
※1 企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して顧客や社会のニーズを基に製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
※2 IDの認証・管理をクラウド上で行うサービス「Gluegent Gate」をはじめ、業務で必要となる各種申請・承認・決済・共有といった一連のワークフローをクラウド上で行える「Gluegent Flow」など、企業内での業務効率化を支援する各種クラウドサービス。
2. 2021年12月期業績の見通し
2021年12月期の連結業績予想は、売上高で前期比5.8%増の15,700百万円、営業利益で同103.2%増の480百万円と期初計画(売上高15,500百万円、営業利益320百万円)を上方修正した。営業利益は5期ぶりに過去最高を更新することになる。新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)の拡大が続くなか、事業環境の先行きは不透明感が強いものの、第2四半期までの進捗や足元の状況などを踏まえて見直した。また、今後、同社は「Gluegentシリーズ」のマーケティング体制や開発体制を強化していく方針であり、同製品のさらなる成長が期待できる。
3. 中期経営計画について
2021年12月期からスタートした3ヶ年の中期経営計画では、自社製品におけるサブスクリプションモデルへの転換を進め、収益の安定性を高めながら持続的な成長を目指していく方針を打ち出している。自社製品売上高を2020年12月期の4,563百万円から2023年12月期には6,060百万円(年平均成長率9.9%)に拡大し、このうちサブスクリプションの売上比率は46.7%から51.3%まで引き上げていく計画だ。経営数値目標としては、2023年12月期にEBITDA(償却前営業利益)※1で770百万円(2020年12月期は329百万円)、ROIC(投下資本利益率)※2で16.8%(同6.9%)を掲げている。国内グループ会社の再編統合によるクロスセリングの効果が顕在化することで、十分達成可能な水準であると弊社では予想している。
※1 EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額。
※2 ROIC=営業利益×(1-実効税率)÷(株主資本+有利子負債)。実効税率は35%を前提に計算。
■Key Points
・DX投資の拡大を背景に、2021年12月期第2四半期累計の営業利益は前年同期比5.4倍と急拡大
・2021年12月期業績予想を上方修正、「Gluegentシリーズ」等のSaaS事業の強化に取り組む
・2023年12月期にEBITDA770百万円、ROIC16.8%を目標に掲げる、HRテック分野の成長にも期待
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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サイオス<3744>は、Linuxに代表されるオープンソースソフトウェア(以下、OSS)※1の開発と利用を軸に、OS、サーバー、アプリケーション、クラウドコンピューティングに関わるソフトウェア製品とサービスの提供を行っている。主力製品はシステム障害時のシステムダウンを回避するソフトウェア「LifeKeeper」※2や、MFP向けソフトウェア※3製品など。また、連結子会社であるサイオステクノロジー(株)(以下、STI)は、2020年10月に(株)キーポート・ソリューションズ(以下、KPS)、(株)グルージェント(以下、GLU)と、2021年4月にProfit Cube(株)と合併しており、同社はグループの経営体制強化を図っている。
※1 ソフトウェアの設計図にあたるソースコードを無償で公開し、使用・改良・再配布ができるソフトウェア。
※2 稼働中のサーバーとは別に同じ環境の予備サーバーを待機させ、万が一障害が発生した際には自動的に予備サーバーに業務を引き継がせる役割を担うソフトウェア。
※3 「Quickスキャン」「Speedoc」等のMFP上で利用できる文書管理ソフトウェア。なお、MFPとはプリンタ、スキャナー、コピー、ファクス等複数の機能を搭載した情報機器(複合機)を指す。
1. 2021年12月期第2四半期累計業績の概要
2021年12月期第2四半期累計の連結業績は、売上高で前年同期比11.0%増の8,079百万円、営業利益で同443.2%増の295百万円と好調な決算となった。企業のデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)※1投資拡大を追い風に、主力のオープンシステム基盤事業の収益が大きく伸長したほか、アプリケーション事業も自社製品のMFP向けソフトウェア製品や「Gluegentシリーズ※2」の販売が好調に推移し増益に貢献した。リモートワーク等のワークスタイル変革に取り組む企業が増えるなかで、これらを支援する製品・サービスとして売上が伸長している。
※1 企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して顧客や社会のニーズを基に製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
※2 IDの認証・管理をクラウド上で行うサービス「Gluegent Gate」をはじめ、業務で必要となる各種申請・承認・決済・共有といった一連のワークフローをクラウド上で行える「Gluegent Flow」など、企業内での業務効率化を支援する各種クラウドサービス。
2. 2021年12月期業績の見通し
2021年12月期の連結業績予想は、売上高で前期比5.8%増の15,700百万円、営業利益で同103.2%増の480百万円と期初計画(売上高15,500百万円、営業利益320百万円)を上方修正した。営業利益は5期ぶりに過去最高を更新することになる。新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)の拡大が続くなか、事業環境の先行きは不透明感が強いものの、第2四半期までの進捗や足元の状況などを踏まえて見直した。また、今後、同社は「Gluegentシリーズ」のマーケティング体制や開発体制を強化していく方針であり、同製品のさらなる成長が期待できる。
3. 中期経営計画について
2021年12月期からスタートした3ヶ年の中期経営計画では、自社製品におけるサブスクリプションモデルへの転換を進め、収益の安定性を高めながら持続的な成長を目指していく方針を打ち出している。自社製品売上高を2020年12月期の4,563百万円から2023年12月期には6,060百万円(年平均成長率9.9%)に拡大し、このうちサブスクリプションの売上比率は46.7%から51.3%まで引き上げていく計画だ。経営数値目標としては、2023年12月期にEBITDA(償却前営業利益)※1で770百万円(2020年12月期は329百万円)、ROIC(投下資本利益率)※2で16.8%(同6.9%)を掲げている。国内グループ会社の再編統合によるクロスセリングの効果が顕在化することで、十分達成可能な水準であると弊社では予想している。
※1 EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額。
※2 ROIC=営業利益×(1-実効税率)÷(株主資本+有利子負債)。実効税率は35%を前提に計算。
■Key Points
・DX投資の拡大を背景に、2021年12月期第2四半期累計の営業利益は前年同期比5.4倍と急拡大
・2021年12月期業績予想を上方修正、「Gluegentシリーズ」等のSaaS事業の強化に取り組む
・2023年12月期にEBITDA770百万円、ROIC16.8%を目標に掲げる、HRテック分野の成長にも期待
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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