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サイオスのニュース
■業績動向
4. 財務状況と経営指標
サイオス<3744>の2018年12月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比508百万円増加の5,357百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産は現金及び預金が240百万円減少した一方で、受取手形及び売掛金が235百万円増加した。一方、固定資産は有形固定資産が52百万円、投資有価証券が116百万円それぞれ増加した。
負債合計は前期末比225百万円増加の3,998百万円となった。有利子負債が133百万円減少した一方で、前受金が208百万円、買掛金が81百万円それぞれ増加し、受注損失引当金36百万円を計上した。また、純資産は親会社株主に帰属する当期純利益225百万円の計上、その他有価証券評価差額金の増加等により、前期末比282百万円増加の1,359百万円となった。
経営指標を見ると、自己資本比率が前期末比3.1ポイント上昇の24.6%に、逆に有利子負債比率は同27.4ポイント低下の55.3%となるなど財務の健全性は向上したと言える。また、前受金が年々増加しているが、これは未実現収益で翌期以降、売上計上されるものであり、増加傾向にあるということはプラス要因と判断される。同社は今後、収益の安定性を向上させるため、サブスクリプションビジネスモデルを強化していく方針となっており、前受金についても今後、増加基調が続くものと予想される。
収益性に関しては、親会社株主に帰属する当期純利益の黒字転換によりROEが19.1%と大きく上昇したが、売上高営業利益率、ROIC、ROAに関してはいずれも低下した。前述したように売上構成品の変化や一部、金融機関向けで不採算案件が発生したこと等が影響している。2019年12月期も研究開発投資の増加を主因として、収益性に関しては低下する見通しとなっているものの、2020年12月期以降は開発投資の効果が顕在化し、上昇に転じるものと予想される。
なお、M&A戦略に関しては今後も前向きに検討していく方針に変わりない。対象となるのは、顧客基盤の拡大につながる企業や業界特化型のシステム開発企業、シナジーが期待できる最先端テクノロジーのノウハウを持つ企業となり、M&Aに必要な資金としては手元キャッシュの範囲内で収まる規模となる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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4. 財務状況と経営指標
サイオス<3744>の2018年12月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比508百万円増加の5,357百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産は現金及び預金が240百万円減少した一方で、受取手形及び売掛金が235百万円増加した。一方、固定資産は有形固定資産が52百万円、投資有価証券が116百万円それぞれ増加した。
負債合計は前期末比225百万円増加の3,998百万円となった。有利子負債が133百万円減少した一方で、前受金が208百万円、買掛金が81百万円それぞれ増加し、受注損失引当金36百万円を計上した。また、純資産は親会社株主に帰属する当期純利益225百万円の計上、その他有価証券評価差額金の増加等により、前期末比282百万円増加の1,359百万円となった。
経営指標を見ると、自己資本比率が前期末比3.1ポイント上昇の24.6%に、逆に有利子負債比率は同27.4ポイント低下の55.3%となるなど財務の健全性は向上したと言える。また、前受金が年々増加しているが、これは未実現収益で翌期以降、売上計上されるものであり、増加傾向にあるということはプラス要因と判断される。同社は今後、収益の安定性を向上させるため、サブスクリプションビジネスモデルを強化していく方針となっており、前受金についても今後、増加基調が続くものと予想される。
収益性に関しては、親会社株主に帰属する当期純利益の黒字転換によりROEが19.1%と大きく上昇したが、売上高営業利益率、ROIC、ROAに関してはいずれも低下した。前述したように売上構成品の変化や一部、金融機関向けで不採算案件が発生したこと等が影響している。2019年12月期も研究開発投資の増加を主因として、収益性に関しては低下する見通しとなっているものの、2020年12月期以降は開発投資の効果が顕在化し、上昇に転じるものと予想される。
なお、M&A戦略に関しては今後も前向きに検討していく方針に変わりない。対象となるのは、顧客基盤の拡大につながる企業や業界特化型のシステム開発企業、シナジーが期待できる最先端テクノロジーのノウハウを持つ企業となり、M&Aに必要な資金としては手元キャッシュの範囲内で収まる規模となる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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