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*15:34JST ホットリンク Research Memo(4):事業ポートフォリオの機動的な組み換えが成長の原動力(3)
■ホットリンク<3680>の会社概要
3. ビジネスモデルと強み
近年、SNSを活用したマーケティングの重要性は急速に高まりつつある。一般論としてマーケティングにおけるメディアは自社で所有する「オウンドメディア」、広告費用を払って露出する他社所有の「ペイドメディア」、自社でコントロールできない消費者が発信する「アーンドメディア」の3つがある。SNSマーケティングにもこれら3領域は存在し、それぞれ「オウンドメディア」は企業SNSアカウント、「ペイドメディア」はX(旧Twitter)・Facebook・Instagram等における広告、「アーンドメディア」はSNS上の口コミといった例が挙げられる。昨今ではその影響力の大きさからSNS上の口コミ(アーンドメディア)を活用したマーケティング手法が注目されている。ただ、口コミは自社でコントロールが不可能なため、いかに最適なユーザーに情報を発信してもらい効果的に拡散していくことができるかで、費用対効果も変わってくる。
同社は、設立以来蓄積してきたソーシャルビッグデータの解析力とEffyisが持つソーシャルデータの収集力を生かし、SNSによって購買行動プロセスを循環させる運用メソッドを確立している。これにより、高いパフォーマンスを上げることに成功した。このSNS上の口コミにおける強みを武器に、同社は「オウンドメディア」「ペイドメディア」「アーンドメディア」の3領域においてSNSを軸とした統合マーケティングサービスを提供していく。
3領域を統合型でカバーする点のほか、同社にはサービスの訴求力をより高めるポイントがいくつかある。まずはビッグデータの活用だ。ビッグデータの活用には、データが正しく1) 収集、2) 分析、3) 活用されるインフラ整備が重要となると考え、同社ではこれを「知的循環インフラ」と呼称しており、創業時から知的循環インフラの整備・構築に向けた事業を創造してきた。
同社は、1) 収集の面でDaaS事業におけるグローバル規模のデータベースを保有しており、2) 分析面ではSNS分析ツールを生かし、3) 活用面ではSNSマーケティング支援事業を通じて価値を提供する。それぞれのステップで同社は豊富な知見・経験を有しており、それが有機的に機能することでビッグデータの価値を最大化している。加えて足元では、譲受したSNS広告事業及び一部メディア事業(fasme)より、SNS広告(獲得系)やGoogle等の検索連動型広告のサービスの提供を予定している。認知から購買フェーズまでのワンストップサービスの提供が可能となることで、さらなる事業領域の拡大が期待される。このような事業展開を経て同社の強みはさらに増強され、今後のシェア拡大や収益拡大を後押しするものと弊社では考える。
また、同社のビジネスモデルはストック型ビジネスとフロー型ビジネスという切り口でも捉えることができる。同社は上記の「収集」「分析」「活用(マーケティング)」という3ステップにおいて、それぞれ売上が「ストック型」「フロー型」に分かれるサービスを展開している。これは顧客企業から見れば、情報収集からマーケティングに至るまでの一連の流れのなかで、フェーズごとに直面する課題を同社のサービスによって随時解決できるということである。同社がワンストップで効率的に対応することから、フェーズごとに複数の企業に依頼するよりも大きな効果が期待できる。同社から見れば、「収集」「分析」「活用」の各段階でそれぞれデータアクセス権販売・分析ツール・コンサルティング・SNSアカウント運用といったようにストック型のサービスがあるため、収益の安定性を高めることができる。また、これらストック型のサービス契約拡大を通じてフロー型のサービスも追加受注しやすくなり、売上高の成長が加速する。上記のような「SNSを軸とした統合マーケティングサービス」という特徴を生かすことで同社のマーケティング業界におけるプレゼンスは大きくなっており、従来アプローチが困難であった大手企業からの受注も、今後増加していくものと弊社は予想する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
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3. ビジネスモデルと強み
近年、SNSを活用したマーケティングの重要性は急速に高まりつつある。一般論としてマーケティングにおけるメディアは自社で所有する「オウンドメディア」、広告費用を払って露出する他社所有の「ペイドメディア」、自社でコントロールできない消費者が発信する「アーンドメディア」の3つがある。SNSマーケティングにもこれら3領域は存在し、それぞれ「オウンドメディア」は企業SNSアカウント、「ペイドメディア」はX(旧Twitter)・Facebook・Instagram等における広告、「アーンドメディア」はSNS上の口コミといった例が挙げられる。昨今ではその影響力の大きさからSNS上の口コミ(アーンドメディア)を活用したマーケティング手法が注目されている。ただ、口コミは自社でコントロールが不可能なため、いかに最適なユーザーに情報を発信してもらい効果的に拡散していくことができるかで、費用対効果も変わってくる。
同社は、設立以来蓄積してきたソーシャルビッグデータの解析力とEffyisが持つソーシャルデータの収集力を生かし、SNSによって購買行動プロセスを循環させる運用メソッドを確立している。これにより、高いパフォーマンスを上げることに成功した。このSNS上の口コミにおける強みを武器に、同社は「オウンドメディア」「ペイドメディア」「アーンドメディア」の3領域においてSNSを軸とした統合マーケティングサービスを提供していく。
3領域を統合型でカバーする点のほか、同社にはサービスの訴求力をより高めるポイントがいくつかある。まずはビッグデータの活用だ。ビッグデータの活用には、データが正しく1) 収集、2) 分析、3) 活用されるインフラ整備が重要となると考え、同社ではこれを「知的循環インフラ」と呼称しており、創業時から知的循環インフラの整備・構築に向けた事業を創造してきた。
同社は、1) 収集の面でDaaS事業におけるグローバル規模のデータベースを保有しており、2) 分析面ではSNS分析ツールを生かし、3) 活用面ではSNSマーケティング支援事業を通じて価値を提供する。それぞれのステップで同社は豊富な知見・経験を有しており、それが有機的に機能することでビッグデータの価値を最大化している。加えて足元では、譲受したSNS広告事業及び一部メディア事業(fasme)より、SNS広告(獲得系)やGoogle等の検索連動型広告のサービスの提供を予定している。認知から購買フェーズまでのワンストップサービスの提供が可能となることで、さらなる事業領域の拡大が期待される。このような事業展開を経て同社の強みはさらに増強され、今後のシェア拡大や収益拡大を後押しするものと弊社では考える。
また、同社のビジネスモデルはストック型ビジネスとフロー型ビジネスという切り口でも捉えることができる。同社は上記の「収集」「分析」「活用(マーケティング)」という3ステップにおいて、それぞれ売上が「ストック型」「フロー型」に分かれるサービスを展開している。これは顧客企業から見れば、情報収集からマーケティングに至るまでの一連の流れのなかで、フェーズごとに直面する課題を同社のサービスによって随時解決できるということである。同社がワンストップで効率的に対応することから、フェーズごとに複数の企業に依頼するよりも大きな効果が期待できる。同社から見れば、「収集」「分析」「活用」の各段階でそれぞれデータアクセス権販売・分析ツール・コンサルティング・SNSアカウント運用といったようにストック型のサービスがあるため、収益の安定性を高めることができる。また、これらストック型のサービス契約拡大を通じてフロー型のサービスも追加受注しやすくなり、売上高の成長が加速する。上記のような「SNSを軸とした統合マーケティングサービス」という特徴を生かすことで同社のマーケティング業界におけるプレゼンスは大きくなっており、従来アプローチが困難であった大手企業からの受注も、今後増加していくものと弊社は予想する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
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