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TISのニュース
旭化成の独自技術とTISのブロックチェーン技術によるソリューション
旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:工藤 幸四郎、以下「旭化成」)とTIS株式会社(本社:東京都新宿区、社長:岡本 安史、以下「TIS」)は、偽造品問題へのソリューションとなる新しいデジタルプラットフォーム「Akliteia(R)(アクリティア)」を構築し、皮革製品・鞄などのアパレル業界に最適化したサービスを本年10月より日本国内で開始しました。
1. 偽造品問題とサプライチェーン可視化の必要性
製品やサービスを最終消費者へ届けるサプライチェーンは様々なリスクにさらされています。特に偽造品はアパレル、半導体、医薬品・医療機器、食品に至るあらゆる業界で問題となっており、その経済的・社会的な影響額は全世界で年間4兆6,800億ドルに達する可能性があるともいわれています※1。この問題に対しては、被害実態の定量的把握が難しいことから対症療法的な取り組みに終始せざるを得ず、個社での取り組みに限界を感じている企業も少なくありません。旭化成独自の聞き取り調査においても川上から川下までのEnd to End(E2E)のサプライチェーン可視化を含む、商流全体での取り組みが強く求められています。
※1 財務省広報誌「ファイナンス」(2020年5月)。「模倣品・海賊版の総額」と「間接的な悪影響」の総額が2022年の予測として3兆4,400億ドル~4兆6,800億ドル。
この課題解決のために旭化成とTISは、個社ではなくサプライチェーン全体で偽造品を減らしていくための継続的な仕組みの構築を目指し、偽造品対策をする上で必要となる偽造品発生状況を定量的に可視化できるデジタルプラットフォーム「Akliteia(R)」を構築しました。「Akliteia(R)」はギリシア語で真実という意味を持つ女神「Aletheia(アリティア)」に、真実を知る“鍵(Key)“を組み合わせた造語です。Akliteiaが本物を見極め、偽造品を排除する鍵となり、正しいものだけをお客様にお届けする、という想いが込められています。
2. 偽造防止デジタルプラットフォーム「Akliteia(R)」について
「Akliteia(R)」は偽造防止ラベル、真贋判定デバイス、ブロックチェーンの3要素で構成されており、「真正性の担保」と「原本性の担保」の両方を実現したプラットフォームです。
偽造防止ラベルは旭化成独自の材料と技術を用いて製造された透明なラベルで、サブミクロン解像度の特殊パターン(1ミクロンを下回る細さで描かれた微細なパターン)が印刷されています。旭化成はこの非常に微細なパターンの形成に成功し、これまで様々な国際学会で発表を行っています。
この偽造防止ラベルを対象の製品に実装し、製造工場、物流倉庫、小売店舗/EC倉庫など、サプライチェーンの各拠点で旭化成が提供する真贋判定デバイスによりスキャンすることで、各拠点でその製品が真正品であるかどうかを確認でき(真正性の担保)、偽造品を排除するとともに、真正品の数量を把握することが可能になります。
さらに真贋判定デバイスのスキャン結果は、TISがブロックチェーンプラットフォーム「Corda」を用いて構築したクラウドサービス「Akliteia(R)ネット」に記録されます。「Akliteia(R)ネット」は、偽造品の発生状況をサプライチェーン全体で確実に共有する(原本性の担保)ことを可能にし、サプライチェーンのどの段階で偽造品が多く混入されたかなど、被害実態の定量的な把握・可視化が行えるようになります。また、サプライチェーンの変化に応じて情報の共有範囲を柔軟に変更できるためビジネスプライバシーも確保できます。
3. 皮革製品・鞄などのアパレル業界向けソリューション
皮革製品・鞄などのアパレル業界においては、ブランドオーナーが継続的な投資を行って育成したブランドが偽造品により脅かされています。海賊版と合わせ、年間3.3%に至るともいわれる※2偽造品の混入により、偽物を手にしてしまった最終消費者にとっては財産の損失や、ブランドに対する失望に繋がってしまっています。また一次流通のみならず、中古品の市場である二次流通においてもそのリスクは存在します。世代を超えて製品を受け継いで欲しいブランドオーナーにとっては売上の損失とブランドの毀損となります。
※2 “Trends in Trade in Counterfeit and Pirated Goods” (OECD、2016)
旭化成とTISは、皮革製品・鞄などのアパレル業界に向けて「Akliteia(R)」の提供を開始します。旭化成は製品への偽造防止ラベルの直接実装や下げ札などを用いた実装ができるシステムを提供します。偽造防止ラベルを製品に縫い込むことで、真正品であることを長年にわたり担保できるようになります。
偽造防止ラベルの鞄への実装例(右写真・白丸部分)
4. 日本発のデジタルプラットフォームをグローバルに
「Akliteia(R)」はサプライチェーン上の個品情報を可視化するプラットフォームとして、まずは偽造品問題に対して皮革製品・鞄などのアパレル製品を対象にサービスを開始し、対象業界を順次拡大していきます。また、2023年度には個別の製品の流通状況を把握できるRFID機能付き偽造防止ラベルによる真正品トレースサービスも開始予定です。まずは国内で強固なインフラとして育成するとともに、2024年度からは海外でのサービス開始を目指します。
旭化成とTISは、サプライチェーン関係者の皆様と協働して偽造品問題の解決に取り組みます。そして世界の物流網から偽造品が排除され、本物だけが消費者に届く世界の実現に貢献してまいります。
旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:工藤 幸四郎、以下「旭化成」)とTIS株式会社(本社:東京都新宿区、社長:岡本 安史、以下「TIS」)は、偽造品問題へのソリューションとなる新しいデジタルプラットフォーム「Akliteia(R)(アクリティア)」を構築し、皮革製品・鞄などのアパレル業界に最適化したサービスを本年10月より日本国内で開始しました。
1. 偽造品問題とサプライチェーン可視化の必要性
製品やサービスを最終消費者へ届けるサプライチェーンは様々なリスクにさらされています。特に偽造品はアパレル、半導体、医薬品・医療機器、食品に至るあらゆる業界で問題となっており、その経済的・社会的な影響額は全世界で年間4兆6,800億ドルに達する可能性があるともいわれています※1。この問題に対しては、被害実態の定量的把握が難しいことから対症療法的な取り組みに終始せざるを得ず、個社での取り組みに限界を感じている企業も少なくありません。旭化成独自の聞き取り調査においても川上から川下までのEnd to End(E2E)のサプライチェーン可視化を含む、商流全体での取り組みが強く求められています。
※1 財務省広報誌「ファイナンス」(2020年5月)。「模倣品・海賊版の総額」と「間接的な悪影響」の総額が2022年の予測として3兆4,400億ドル~4兆6,800億ドル。
この課題解決のために旭化成とTISは、個社ではなくサプライチェーン全体で偽造品を減らしていくための継続的な仕組みの構築を目指し、偽造品対策をする上で必要となる偽造品発生状況を定量的に可視化できるデジタルプラットフォーム「Akliteia(R)」を構築しました。「Akliteia(R)」はギリシア語で真実という意味を持つ女神「Aletheia(アリティア)」に、真実を知る“鍵(Key)“を組み合わせた造語です。Akliteiaが本物を見極め、偽造品を排除する鍵となり、正しいものだけをお客様にお届けする、という想いが込められています。
2. 偽造防止デジタルプラットフォーム「Akliteia(R)」について
「Akliteia(R)」は偽造防止ラベル、真贋判定デバイス、ブロックチェーンの3要素で構成されており、「真正性の担保」と「原本性の担保」の両方を実現したプラットフォームです。
偽造防止ラベルは旭化成独自の材料と技術を用いて製造された透明なラベルで、サブミクロン解像度の特殊パターン(1ミクロンを下回る細さで描かれた微細なパターン)が印刷されています。旭化成はこの非常に微細なパターンの形成に成功し、これまで様々な国際学会で発表を行っています。
この偽造防止ラベルを対象の製品に実装し、製造工場、物流倉庫、小売店舗/EC倉庫など、サプライチェーンの各拠点で旭化成が提供する真贋判定デバイスによりスキャンすることで、各拠点でその製品が真正品であるかどうかを確認でき(真正性の担保)、偽造品を排除するとともに、真正品の数量を把握することが可能になります。
さらに真贋判定デバイスのスキャン結果は、TISがブロックチェーンプラットフォーム「Corda」を用いて構築したクラウドサービス「Akliteia(R)ネット」に記録されます。「Akliteia(R)ネット」は、偽造品の発生状況をサプライチェーン全体で確実に共有する(原本性の担保)ことを可能にし、サプライチェーンのどの段階で偽造品が多く混入されたかなど、被害実態の定量的な把握・可視化が行えるようになります。また、サプライチェーンの変化に応じて情報の共有範囲を柔軟に変更できるためビジネスプライバシーも確保できます。
3. 皮革製品・鞄などのアパレル業界向けソリューション
皮革製品・鞄などのアパレル業界においては、ブランドオーナーが継続的な投資を行って育成したブランドが偽造品により脅かされています。海賊版と合わせ、年間3.3%に至るともいわれる※2偽造品の混入により、偽物を手にしてしまった最終消費者にとっては財産の損失や、ブランドに対する失望に繋がってしまっています。また一次流通のみならず、中古品の市場である二次流通においてもそのリスクは存在します。世代を超えて製品を受け継いで欲しいブランドオーナーにとっては売上の損失とブランドの毀損となります。
※2 “Trends in Trade in Counterfeit and Pirated Goods” (OECD、2016)
旭化成とTISは、皮革製品・鞄などのアパレル業界に向けて「Akliteia(R)」の提供を開始します。旭化成は製品への偽造防止ラベルの直接実装や下げ札などを用いた実装ができるシステムを提供します。偽造防止ラベルを製品に縫い込むことで、真正品であることを長年にわたり担保できるようになります。
偽造防止ラベルの鞄への実装例(右写真・白丸部分)
4. 日本発のデジタルプラットフォームをグローバルに
「Akliteia(R)」はサプライチェーン上の個品情報を可視化するプラットフォームとして、まずは偽造品問題に対して皮革製品・鞄などのアパレル製品を対象にサービスを開始し、対象業界を順次拡大していきます。また、2023年度には個別の製品の流通状況を把握できるRFID機能付き偽造防止ラベルによる真正品トレースサービスも開始予定です。まずは国内で強固なインフラとして育成するとともに、2024年度からは海外でのサービス開始を目指します。
旭化成とTISは、サプライチェーン関係者の皆様と協働して偽造品問題の解決に取り組みます。そして世界の物流網から偽造品が排除され、本物だけが消費者に届く世界の実現に貢献してまいります。
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