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昭栄薬品のニュース
*12:24JST 昭栄薬品 Research Memo(4):オレオケミカルに特化した専門商社としての情報力が最大の強み
■会社概要
3. 昭栄薬品<3537>の強み
(1) 専門商社としての情報力と広範な取引先
同社の最大の強みは、高度な専門性と圧倒的な情報力だ。オレオケミカルを中心に製造・仕入れ・販売を展開しており、業界リーダーの地位にある花王の主要代理店であると同時に、仕入先で400社超、販売先で700社超という多数の取引先があり、専門性を高め情報収集をしやすい環境にある。
かつては商社不要論が唱えられた時期もあったが、今では風向きが大きく変化してきている。その大きな理由は商社の有する情報提供力が評価されている点にある。逆に言えば、情報や技術を持たない商社にはやはり厳しい事業環境が続いていることになるが、特化型化学品専門商社である同社はそれを持っている。加えて、メーカー側も業務の効率化の結果、調達などの分野の人員が極限まで縮小され、業務をアウトソーシングせざるを得ないという事情がある。同社のように情報などの実を伴った商社に対するニーズは以前よりも高まっていると言える。
(2) グローバルでの調達力
同社のもう1つの強みは、海外子会社2社(中国、タイ)と連携した海外化学品のグローバル調達力である。ここでもまた、得意領域のオレオケミカル及び界面活性剤にフォーカスして事業を展開し、海外から調達・輸入して国内工場に供給することはもちろん、現地で調達して日本企業の現地企業に供給することも行っている。海外に拠点を有してアジア・中国地域のフレッシュな企業や製品に関するローカル情報を有している点は、顧客からの信用獲得にも大きく寄与していると見られる。
(3) 環境への高い意識
同社は環境に対して高い意識を持って経営を行っている。社会的にはSDGs、投資にあってはESGがそれぞれ存在感と重要性を増す現在の社会環境にあっては、同社経営における環境意識の高さもまた強みに成り得ると考えられる。
同社の主力事業で取り扱うオレオケミカルは、主として植物由来の天然油脂を原料とした化学原料であるため、安心・安全への期待から、ペトロケミカル(石油化学)を一部代替して成長・発展を遂げてきた。
そうしたなか同社は、2017年3月にRSPO(Roundtable on Sustainable Palm Oil:持続可能なパーム油のための円卓会議)へ正会員として加盟登録を果たした。パーム油は最も消費量が多い植物油で、主産地のインドネシアやマレーシアではパーム油の農園開発に絡んで環境破壊や人権問題などが問題視されている。そのため自然破壊や人権侵害を回避した持続可能なパーム油が市場において標準となるようにするために、2004年にRSPOによる認証制度がスタートした。同社はRSPOに加盟登録を果たしたことでRSPO認証品の取り扱いが可能となり、環境への意識や環境規制が高まるなか事業の実態面でも少なからずメリットが得られると期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<SO>
3. 昭栄薬品<3537>の強み
(1) 専門商社としての情報力と広範な取引先
同社の最大の強みは、高度な専門性と圧倒的な情報力だ。オレオケミカルを中心に製造・仕入れ・販売を展開しており、業界リーダーの地位にある花王の主要代理店であると同時に、仕入先で400社超、販売先で700社超という多数の取引先があり、専門性を高め情報収集をしやすい環境にある。
かつては商社不要論が唱えられた時期もあったが、今では風向きが大きく変化してきている。その大きな理由は商社の有する情報提供力が評価されている点にある。逆に言えば、情報や技術を持たない商社にはやはり厳しい事業環境が続いていることになるが、特化型化学品専門商社である同社はそれを持っている。加えて、メーカー側も業務の効率化の結果、調達などの分野の人員が極限まで縮小され、業務をアウトソーシングせざるを得ないという事情がある。同社のように情報などの実を伴った商社に対するニーズは以前よりも高まっていると言える。
(2) グローバルでの調達力
同社のもう1つの強みは、海外子会社2社(中国、タイ)と連携した海外化学品のグローバル調達力である。ここでもまた、得意領域のオレオケミカル及び界面活性剤にフォーカスして事業を展開し、海外から調達・輸入して国内工場に供給することはもちろん、現地で調達して日本企業の現地企業に供給することも行っている。海外に拠点を有してアジア・中国地域のフレッシュな企業や製品に関するローカル情報を有している点は、顧客からの信用獲得にも大きく寄与していると見られる。
(3) 環境への高い意識
同社は環境に対して高い意識を持って経営を行っている。社会的にはSDGs、投資にあってはESGがそれぞれ存在感と重要性を増す現在の社会環境にあっては、同社経営における環境意識の高さもまた強みに成り得ると考えられる。
同社の主力事業で取り扱うオレオケミカルは、主として植物由来の天然油脂を原料とした化学原料であるため、安心・安全への期待から、ペトロケミカル(石油化学)を一部代替して成長・発展を遂げてきた。
そうしたなか同社は、2017年3月にRSPO(Roundtable on Sustainable Palm Oil:持続可能なパーム油のための円卓会議)へ正会員として加盟登録を果たした。パーム油は最も消費量が多い植物油で、主産地のインドネシアやマレーシアではパーム油の農園開発に絡んで環境破壊や人権問題などが問題視されている。そのため自然破壊や人権侵害を回避した持続可能なパーム油が市場において標準となるようにするために、2004年にRSPOによる認証制度がスタートした。同社はRSPOに加盟登録を果たしたことでRSPO認証品の取り扱いが可能となり、環境への意識や環境規制が高まるなか事業の実態面でも少なからずメリットが得られると期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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