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~業界トップの食品原料を有する商社、安定した好配当利回りに注目~
【ポイント】
・業績は好調である。今2019年3月期はピーク利益を大幅に更新しよう。主力の伊藤園向けに新商材の販売が拡大している。新しい取引先も増えている。当社の品質、デリバリーなどのワンストップマネジメントが高く評価されていることによる。
・主力3分野の採算重視の営業とコスト管理の徹底で、利益率が向上している。前期の営業利益は前年度比+35%であったが、今2019年3月期も、会社計画を上回って650百万円(同+48%)が見込めよう。来期も増益が続き、連続増配も期待できよう。
・当社は食品原料を主力とする商社で、飲料用のビタミンC、缶コーヒーや製菓用の殺菌乳、飲料やデザート用のマンゴーピューレ・バナナピューレの取扱量で、民間企業として日本No.1である。大手商社と競合するのではなく、独自の専門性ときめ細かなサービスを特色とする提案型複合機能商社を実践している。
・主力事業は気候変動の影響を受けるが、ここにきて収益性が向上している。食品副原料ではビタミンCの需給が好転し市況が上がっている。乳製品では、ソフトコンテナの活用で殺菌乳の採算が好転している。農産加工品では、茶葉の伸びに加え、野菜汁やデザート用果肉の提案営業が需要増に結びついている。
・アイスクリームでは、大手菓子メーカーのヨックモックからの受託生産に加えて、大手レジャーランド向けが新たな納入先に加わっている。米国の子会社では、冬場商品の業務用ヒーターに、夏場の業務用シーリングファンなども揃え力を入れている。
・ここ数年力を入れてきた環境関連ビジネスが拡大する方向にある。環境浄化装置に加えて、米国マクロエア社の国内総代理店として、大型施設用のHVLS(大風量低速回転)ファンが、倉庫などの猛暑対策や省エネに寄与することで、市場開拓が進もうとしている。
・時価総額40億円を安定的に超えて、東証1部へ市場変更するには、もう一段のレベルアップが求められるが、ほぼ射程に入りつつある。好業績と安定した好配当利回りを反映して、株式市場での評価は一段と高まってこよう。
目次
1.特色 食品原料を軸に複合機能商社を志向
2.強み ビタミンC、殺菌乳、マンゴーピューレで業界トップクラス
3.中期経営方針 海外拠点を活かし、市場創造に向けて機能を複合化
4.当面の業績 ワンストップ機能を営業に生かし、ピーク利益の更新が続こう
5.企業評価 引き続き安定した配当利回りに注目
企業レーティング | B |
---|---|
株価 (2018年12月17日) |
1047円 |
時価総額 | 33億円 (3150千株) |
PBR | 1.29倍 |
ROE | 16.8% |
PER | 7.6倍 |
配当利回り | 3.8% |
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 税引き利益 | EPS | 配当 |
---|---|---|---|---|---|---|
2009.3 | 22261 | 408 | 371 | 137 | 44.9 | 30.0 |
2010.3 | 24529 | 284 | 297 | 143 | 45.5 | 30.0 |
2011.3 | 25381 | 279 | 278 | 181 | 57.6 | 30.0 |
2012.3 | 26431 | 439 | 443 | 158 | 50.3 | 30.0 |
2013.3 | 27443 | 373 | 393 | 225 | 71.6 | 30.0 |
2014.3 | 27084 | 279 | 322 | 165 | 52.7 | 30.0 |
2015.3 | 27677 | 246 | 257 | 121 | 38.7 | 30.0 |
2016.3 | 27802 | 254 | 271 | 163 | 51.8 | 30.0 |
2017.3 | 28121 | 326 | 331 | 202 | 64.3 | 30.0 |
2018.3 | 31033 | 439 | 461 | 300 | 95.3 | 33.0 |
2019.3(予) | 32000 | 650 | 660 | 435 | 138.1 | 40.0 |
2020.3(予) | 33000 | 700 | 700 | 460 | 146.0 | 45.0 |
(2018.9ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは直近予想ベース。08年7月に1:300の株式分割を実施。08年3月期以前のEPS、配当は修正ベース。11年3月期より連結ベース。
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。
レポート全文はこちらから
http://www.belletk.com/ouiru2018012.pdf
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