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DDグループのニュース
*12:01JST DDグループ Research Memo(1):2024年2月期は想定を上回る既存店の回復により大幅な増収増益を実現
■要約
1. 事業概要
DDグループ<3073>※は、レストラン・カフェ・専門料理業態、ダーツやビリヤード、カラオケ等の店舗を、首都圏をはじめ全国主要都市に多ブランド展開する「飲食・アミューズメント事業」、ホテル、貸コンテナ、不動産販売などの「ホテル・不動産事業」を手掛けている。保有ブランドの多様性を生かしたブランドマネジメント制とドミナント展開に特長がある。特に、「VAMPIRE CAFE(ヴァンパイアカフェ)」「アリスのファンタジーレストラン」「ベルサイユの豚」など個性的な人気ブランドを創出してきたことや積極的なM&Aによる事業規模拡大、「わらやき屋」「今井屋」「BAGUS(バグース)」などの高収益ブランドがこれまでの同社の成長を支えてきた。
※2023年6月1日より(株)DDホールディングスから(株)DDグループへ商号変更した。
2020年以降、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響により厳しい経営環境が続いたが、2023年4月にはコロナ禍からの回復に目途が立ったことや、ニューノーマルを見据えた戦略構築が必要になったことから、新中期経営計画を公表した。また、経営ビジョンを「創造的であり革新的であるブランドを創造する『ブランドカンパニー』へ」と変更するとともに、2023年6月1日からはDDグループへ商号変更した。ブランド強化や事業領域の拡大を通じて、「グループ経営力の強化」並びに「LTV※の最大化」を目指している。
※Life Time Valueの略で、顧客生涯価値のこと。様々なブランドやサービスを通じて、顧客との取引の開始から終了までの期間(顧客ライフサイクル)において収益の最大化を目指す考え方。
2. 2024年2月期の業績概要
2024年2月期の連結業績は、売上高が前期比15.0%増の37,079百万円、営業利益が同593.2%増の3,243百万円と、コロナ禍からの本格回復により計画を上回る大幅な増収増益を実現した。新型コロナウイルス感染症が、感染症法上の分類において2類相当から5類に移行され、商業立地、オフィス街の人流や外食需要が緩やかに回復し、「飲食・アミューズメント事業」が総じて好調に推移した。既存店売上高(平均)はコロナ禍前の2020年2月期比90.0%(前期は同72.3%)にまで戻ってきた。一方、「ホテル・不動産事業」については、新型コロナウイルス感染症の軽症者受け入れ施設としてのホテル一棟貸が終了(2023年5月末)し、その後リニューアル工事期間に入ったことで減収となったが、その点は想定内である。損益面では、増収による収益の押し上げに加え、コスト構造改革の継続や原価高騰対策により大幅な増益を実現した。営業利益率は8.7%と高水準に達し、各段階利益で過去最高益を更新した。
3. 2025年2月期の業績見通し
2025年2月期の連結業績予想について同社は、売上高を前期比3.8%増の38,470百万円、営業利益を同7.9%増の3,500百万円と、増収増益基調の継続を見込んでいる。売上高は、コロナ禍からの本格回復や各種施策等により、「飲食・アミューズメント事業」の既存店売上高(平均)を同102.1%と想定している。また、「ホテル・不動産事業」については、2024年3月15日にリブランドオープンした「3S HOTEL ATSUGI」が業績に寄与する。損益面でも、既存店の伸びや「3S HOTEL ATSUGI」のリニュアルオープンにかかるイニシャルコスト等が発生する計画であるものの、リブランド工事に関わる費用(工事期間中の家賃コストや工事費等)の解消、これまで取り組んできた原価高騰対策や損益分岐点の引き下げ効果により大幅な営業増益を実現し、営業利益率も9.1%とさらに改善する見通しである。
4. 今後の成長戦略
同社は、コロナ禍収束後(以下、アフターコロナ)の環境変化や中長期的なパラダイムシフトを見据え、新たに3ヶ年の中期経営計画を公表し2年目を迎えている。経営ビジョンを「創造的であり革新的であるブランドを創造する『ブランドカンパニー』へ」と変更し、ブランド強化や事業領域の拡充などを通じて、「グループ経営力の強化」並びに「LTVの最大化」を目指す方向性である。特に、選択と集中による財務体質の強化を図りつつ、顧客接点を生かした外食領域以外での事業セグメント創出やストックビジネスの拡充など収益構造の変革にも取り組み、最終年度(2026年2月期)の目標として、連結売上高400億円、連結営業利益40億円(営業利益率10.0%)、ROE20%以上を目指している※。
※2024年2月期の業績が計画を上回ったことを踏まえ、中期経営計画の利益目標を補正(上方修正)した(2024年4月19日公表)。
■Key Points
・2024年2月期は想定を上回る既存店の回復により大幅な増収増益で、過去最高益を実現
・新業態の出店や他社IPコンテンツとのコラボカフェ開催、DX推進などで一定の成果
・2025年2月期についても増収増益基調が継続する見通し
・ニューノーマルを見据えた中期経営計画を推進。ブランド強化や事業領域の拡充などを通じて、「グループ経営力の強化」並びに「LTVの最大化」を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<AS>
1. 事業概要
DDグループ<3073>※は、レストラン・カフェ・専門料理業態、ダーツやビリヤード、カラオケ等の店舗を、首都圏をはじめ全国主要都市に多ブランド展開する「飲食・アミューズメント事業」、ホテル、貸コンテナ、不動産販売などの「ホテル・不動産事業」を手掛けている。保有ブランドの多様性を生かしたブランドマネジメント制とドミナント展開に特長がある。特に、「VAMPIRE CAFE(ヴァンパイアカフェ)」「アリスのファンタジーレストラン」「ベルサイユの豚」など個性的な人気ブランドを創出してきたことや積極的なM&Aによる事業規模拡大、「わらやき屋」「今井屋」「BAGUS(バグース)」などの高収益ブランドがこれまでの同社の成長を支えてきた。
※2023年6月1日より(株)DDホールディングスから(株)DDグループへ商号変更した。
2020年以降、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響により厳しい経営環境が続いたが、2023年4月にはコロナ禍からの回復に目途が立ったことや、ニューノーマルを見据えた戦略構築が必要になったことから、新中期経営計画を公表した。また、経営ビジョンを「創造的であり革新的であるブランドを創造する『ブランドカンパニー』へ」と変更するとともに、2023年6月1日からはDDグループへ商号変更した。ブランド強化や事業領域の拡大を通じて、「グループ経営力の強化」並びに「LTV※の最大化」を目指している。
※Life Time Valueの略で、顧客生涯価値のこと。様々なブランドやサービスを通じて、顧客との取引の開始から終了までの期間(顧客ライフサイクル)において収益の最大化を目指す考え方。
2. 2024年2月期の業績概要
2024年2月期の連結業績は、売上高が前期比15.0%増の37,079百万円、営業利益が同593.2%増の3,243百万円と、コロナ禍からの本格回復により計画を上回る大幅な増収増益を実現した。新型コロナウイルス感染症が、感染症法上の分類において2類相当から5類に移行され、商業立地、オフィス街の人流や外食需要が緩やかに回復し、「飲食・アミューズメント事業」が総じて好調に推移した。既存店売上高(平均)はコロナ禍前の2020年2月期比90.0%(前期は同72.3%)にまで戻ってきた。一方、「ホテル・不動産事業」については、新型コロナウイルス感染症の軽症者受け入れ施設としてのホテル一棟貸が終了(2023年5月末)し、その後リニューアル工事期間に入ったことで減収となったが、その点は想定内である。損益面では、増収による収益の押し上げに加え、コスト構造改革の継続や原価高騰対策により大幅な増益を実現した。営業利益率は8.7%と高水準に達し、各段階利益で過去最高益を更新した。
3. 2025年2月期の業績見通し
2025年2月期の連結業績予想について同社は、売上高を前期比3.8%増の38,470百万円、営業利益を同7.9%増の3,500百万円と、増収増益基調の継続を見込んでいる。売上高は、コロナ禍からの本格回復や各種施策等により、「飲食・アミューズメント事業」の既存店売上高(平均)を同102.1%と想定している。また、「ホテル・不動産事業」については、2024年3月15日にリブランドオープンした「3S HOTEL ATSUGI」が業績に寄与する。損益面でも、既存店の伸びや「3S HOTEL ATSUGI」のリニュアルオープンにかかるイニシャルコスト等が発生する計画であるものの、リブランド工事に関わる費用(工事期間中の家賃コストや工事費等)の解消、これまで取り組んできた原価高騰対策や損益分岐点の引き下げ効果により大幅な営業増益を実現し、営業利益率も9.1%とさらに改善する見通しである。
4. 今後の成長戦略
同社は、コロナ禍収束後(以下、アフターコロナ)の環境変化や中長期的なパラダイムシフトを見据え、新たに3ヶ年の中期経営計画を公表し2年目を迎えている。経営ビジョンを「創造的であり革新的であるブランドを創造する『ブランドカンパニー』へ」と変更し、ブランド強化や事業領域の拡充などを通じて、「グループ経営力の強化」並びに「LTVの最大化」を目指す方向性である。特に、選択と集中による財務体質の強化を図りつつ、顧客接点を生かした外食領域以外での事業セグメント創出やストックビジネスの拡充など収益構造の変革にも取り組み、最終年度(2026年2月期)の目標として、連結売上高400億円、連結営業利益40億円(営業利益率10.0%)、ROE20%以上を目指している※。
※2024年2月期の業績が計画を上回ったことを踏まえ、中期経営計画の利益目標を補正(上方修正)した(2024年4月19日公表)。
■Key Points
・2024年2月期は想定を上回る既存店の回復により大幅な増収増益で、過去最高益を実現
・新業態の出店や他社IPコンテンツとのコラボカフェ開催、DX推進などで一定の成果
・2025年2月期についても増収増益基調が継続する見通し
・ニューノーマルを見据えた中期経営計画を推進。ブランド強化や事業領域の拡充などを通じて、「グループ経営力の強化」並びに「LTVの最大化」を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<AS>
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