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4月下旬から23年1-3月期の決算発表集中期間に突入している。本特集では、1日までに発表された決算の中から、1-3月期に過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益成長が“青天井”状況になっている銘柄にスポットライトを当てた。
下表では、時価総額100億円以上の銘柄を対象に、本決算月にかかわらず、23年1-3月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している24社を選び出し、1-3月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったメルカリ <4385> [東証P]の23年1-3月期(第3四半期)業績は経常利益が57.6億円と過去最高益を62.5%も上回って着地。主力の国内フリマ事業で新規ユーザーの獲得や出品促進施策に注力し流通取引総額が堅調に推移するなか、国内外で広告宣伝費などのコスト削減を進めたことが利益拡大につながった。併せて、非開示だった通期の同損益は138億円の黒字(前期は38.9億円の赤字)と2期ぶりに最高益を更新する見通しを示した。
2位に入ったカンロ <2216> [東証S]の1-3月期(第1四半期)は力強い成長が継続するグミ市場で「ピュレグミ」をはじめとする主力ブランドの販売が好調に推移したうえ、新型コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大や花粉飛散量の増加を背景にのど飴も大きく伸びた。業績好調に伴い、減益予想だった23年12月期通期の経常利益を一転して最高益見通しに上方修正するとともに、配当を増額修正したことも好感され、株価は約33年3ヵ月ぶりの高値圏に急浮上している。
3位にリスト入りした北海道ガス <9534> [東証P]の1-3月期(第4四半期)は、原料コストの変動を迅速にガス料金に反映させる原料費調整制度によってガスの販売単価が上昇したほか、原料調達の取り組み成果や業務改革の推進なども寄与し、売上高、経常利益ともに過去最高を更新した。併せて発表した24年3月期の経常利益は前期比0.8%増の135億円と4期連続で最高益を更新する見通しだ。好決算を背景に株価は2日に約26年3ヵ月ぶりの高値となる2110円まで上値を伸ばしている。
5位のSBテクノロジー <4726> [東証P]は製造業向けのクラウド構築案件が増加したほか、マネージドセキュリティサービスなども好調だった。1-3月期(第4四半期)の経常利益は20.1億円(前年同期比33.0%増)と8四半期ぶりに最高益を塗り替えた。続く24年3月期の同利益は前期比15.5%増の63.5億円と5期連続の最高益更新を見込む。23位には子会社のサイバートラスト <4498> [東証G]も入っており、いずれも株価は年初来高値圏を快走する展開となっている。
選出リストには、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に向けた需要を捉えるIT関連企業が目立つ。SBテクのほか、SCSK <9719> [東証P]、日鉄ソリューションズ <2327> [東証P]、電通国際情報サービス <4812> [東証P]、BIPROGY <8056> [東証P]などがリスト入りしている。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 1-3月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<4385> メルカリ 62.5 5765 3548 177 13800 4975 50.4
<2216> カンロ 59.8 1192 746 23.4 2470 2001 12.4
<9534> 北ガス 52.8 9708 6353 0.8 13500 13395 3.8
<8174> 日ガス 33.5 9269 6942 21.4 18700 15401 19.9
<4726> SBテク 32.2 2010 1520 15.5 6350 5499 12.1
<9702> アイエスビー 23.3 1042 845 10.2 2645 2401 10.7
<9719> SCSK 22.8 16478 13419 2.6 54700 53336 17.6 *
<6866> HIOKI 19.1 2381 2000 10.9 8080 7287 19.9
<3064> モノタロウ 18.3 8084 6832 21.2 31986 26398 43.6
<9219> ギックス 16.3 143 123 244 323 94 79.2
<3496> アズーム 14.9 317 276 42.2 1240 872 44.4
<2327> NSSOL 13.9 9513 8352 5.9 34000 32101 15.8 *
<9503> 関西電 10.4 171123 155051 42.7 425000 297801 4.3
<4812> ISID 8.4 5781 5331 9.0 20000 18354 22.2
<8056> ビプロジー 6.4 10049 9443 8.3 32500 30001 15.8 *
<8060> キヤノンMJ 5.1 15423 14680 0.8 51400 50991 12.4
<3778> さくらネット 3.9 350 337 8.9 1300 1194 27.3
<6436> アマノ 3.5 7105 6867 9.1 18500 16960 16.3
<4373> シンプレクス 3.1 2044 1982 18.8 8667 7298 23.6 *
<6504> 富士電機 3.0 46544 45175 4.8 92000 87811 12.5
<6902> デンソー 2.7 158715 154538 21.5 555000 456870 15.8 *
<6503> 三菱電 2.7 103109 100401 0.5 355000 353206 14.0 *
<4498> サイバトラス 2.3 398 389 31.5 1400 1065 22.0
<7839> SHOEI 0.2 2449 2444 3.3 8780 8503 21.8
※2022年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
★5月3日~7日に「ゴールデンウイーク特集」などを"28本"配信します。ご期待ください。
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下表では、時価総額100億円以上の銘柄を対象に、本決算月にかかわらず、23年1-3月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している24社を選び出し、1-3月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったメルカリ <4385> [東証P]の23年1-3月期(第3四半期)業績は経常利益が57.6億円と過去最高益を62.5%も上回って着地。主力の国内フリマ事業で新規ユーザーの獲得や出品促進施策に注力し流通取引総額が堅調に推移するなか、国内外で広告宣伝費などのコスト削減を進めたことが利益拡大につながった。併せて、非開示だった通期の同損益は138億円の黒字(前期は38.9億円の赤字)と2期ぶりに最高益を更新する見通しを示した。
2位に入ったカンロ <2216> [東証S]の1-3月期(第1四半期)は力強い成長が継続するグミ市場で「ピュレグミ」をはじめとする主力ブランドの販売が好調に推移したうえ、新型コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大や花粉飛散量の増加を背景にのど飴も大きく伸びた。業績好調に伴い、減益予想だった23年12月期通期の経常利益を一転して最高益見通しに上方修正するとともに、配当を増額修正したことも好感され、株価は約33年3ヵ月ぶりの高値圏に急浮上している。
3位にリスト入りした北海道ガス <9534> [東証P]の1-3月期(第4四半期)は、原料コストの変動を迅速にガス料金に反映させる原料費調整制度によってガスの販売単価が上昇したほか、原料調達の取り組み成果や業務改革の推進なども寄与し、売上高、経常利益ともに過去最高を更新した。併せて発表した24年3月期の経常利益は前期比0.8%増の135億円と4期連続で最高益を更新する見通しだ。好決算を背景に株価は2日に約26年3ヵ月ぶりの高値となる2110円まで上値を伸ばしている。
5位のSBテクノロジー <4726> [東証P]は製造業向けのクラウド構築案件が増加したほか、マネージドセキュリティサービスなども好調だった。1-3月期(第4四半期)の経常利益は20.1億円(前年同期比33.0%増)と8四半期ぶりに最高益を塗り替えた。続く24年3月期の同利益は前期比15.5%増の63.5億円と5期連続の最高益更新を見込む。23位には子会社のサイバートラスト <4498> [東証G]も入っており、いずれも株価は年初来高値圏を快走する展開となっている。
選出リストには、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に向けた需要を捉えるIT関連企業が目立つ。SBテクのほか、SCSK <9719> [東証P]、日鉄ソリューションズ <2327> [東証P]、電通国際情報サービス <4812> [東証P]、BIPROGY <8056> [東証P]などがリスト入りしている。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 1-3月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<4385> メルカリ 62.5 5765 3548 177 13800 4975 50.4
<2216> カンロ 59.8 1192 746 23.4 2470 2001 12.4
<9534> 北ガス 52.8 9708 6353 0.8 13500 13395 3.8
<8174> 日ガス 33.5 9269 6942 21.4 18700 15401 19.9
<4726> SBテク 32.2 2010 1520 15.5 6350 5499 12.1
<9702> アイエスビー 23.3 1042 845 10.2 2645 2401 10.7
<9719> SCSK 22.8 16478 13419 2.6 54700 53336 17.6 *
<6866> HIOKI 19.1 2381 2000 10.9 8080 7287 19.9
<3064> モノタロウ 18.3 8084 6832 21.2 31986 26398 43.6
<9219> ギックス 16.3 143 123 244 323 94 79.2
<3496> アズーム 14.9 317 276 42.2 1240 872 44.4
<2327> NSSOL 13.9 9513 8352 5.9 34000 32101 15.8 *
<9503> 関西電 10.4 171123 155051 42.7 425000 297801 4.3
<4812> ISID 8.4 5781 5331 9.0 20000 18354 22.2
<8056> ビプロジー 6.4 10049 9443 8.3 32500 30001 15.8 *
<8060> キヤノンMJ 5.1 15423 14680 0.8 51400 50991 12.4
<3778> さくらネット 3.9 350 337 8.9 1300 1194 27.3
<6436> アマノ 3.5 7105 6867 9.1 18500 16960 16.3
<4373> シンプレクス 3.1 2044 1982 18.8 8667 7298 23.6 *
<6504> 富士電機 3.0 46544 45175 4.8 92000 87811 12.5
<6902> デンソー 2.7 158715 154538 21.5 555000 456870 15.8 *
<6503> 三菱電 2.7 103109 100401 0.5 355000 353206 14.0 *
<4498> サイバトラス 2.3 398 389 31.5 1400 1065 22.0
<7839> SHOEI 0.2 2449 2444 3.3 8780 8503 21.8
※2022年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。
★5月3日~7日に「ゴールデンウイーク特集」などを"28本"配信します。ご期待ください。
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