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パシフィックネットのニュース
*14:31JST PCNET Research Memo(1):3期連続で過去最高売上高を更新
■要約
パシフィックネット<3021>は、IT機器の導入・運用管理・クラウド・セキュリティを「サブスクリプション」モデルで提供し、企業の情報システムを適正処分に至るまで包括的に支援するライフサイクル・マネジメントサービスを展開するオンリーワン企業である。使用済みIT機器の回収やリユースPC販売等のフロー収益に大きく依存するビジネスモデルから、IT機器やITサービスをサブスクリプションで提供するストック収益を柱としたビジネスモデルへ構造改革に果敢に取り組んだ結果、その成果が顕著に表れ、環境変化に強く持続的成長が可能な収益構造に転換している。同社サービスは手間のかかるPC管理業務を代行する「アウトソーシング・サービス」でもあるため、企業のIT人材不足の深刻化を背景に、今後さらに成長率が上昇する可能性は高いと考えられる。
1. 2023年5月期の連結業績
2023年5月期(2022年6月~2023年5月)の連結業績は、売上高6,404百万円(前期比16.3%増)、営業利益529百万円(同54.9%増)、経常利益518百万円(同55.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は336百万円(同60.3%増)だった。国内のビジネス向け新規PC出荷台数が減少している中で、ITAD事業は本格回復には至らなかったが、売上の7割を占めるITサブスクリプション事業の受注は好調に推移した。サブスクリプション資産(勘定科目はレンタル資産)の世代交代や効率化を図ったことで、資産稼働率が大幅に改善し収益性も向上した。また、コミュニケーション・デバイス事業の回復が鮮明となった。ITサブスクリプション事業は2019年5月期から2023年5月期まで年平均成長率29.6%となり、ストック収益は拡大している。一方、ITAD事業は、法人・官公庁からの使用済みPCの排出が本格的な回復に至らなかったほか、低スペックPCのリユース販売単価の下落もあり前期比で減収、減益となった。ただし、2022年11月に提供を開始した、使用済みIT機器処分に関する課題を解決する「排出管理BPOサービス」は、複数の大企業からの受注や商談が進み、軌道に乗り始めている。コミュニケーション・デバイス事業は、日本の水際対策の緩和が段階的に進み、行動制限・入国制限の撤廃や観光支援策が実施される等、観光業界を巡る環境は急速に改善し、前期比で増収、増益となった。
2. ITサブスクリプション事業
ITサブスクリプション事業は成長率が高く、市場規模も大きいほか、ストック収益化による持続的成長が可能である。法人向けPC市場ではサブスクリプション(中長期レンタル)・リース・購入といった保有形態があるが、サブスクリプション型の比率が年々拡大している。同社のサブスクリプションは故障対応等のPC管理といった保守サービスを含んでいるほか、中途解約は月単位で可能、経理処理はオフバランスで費用も平準化されるため、IT人材不足が深刻化している企業にとってメリットが大きく利用が拡大している。同事業は新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)でも着実に成長した。今後はPC更新拡大期に入ることから、成長率は一段と上昇する可能性が高いと弊社では考えている。
3. 2024年5月期の連結業績予想
2024年5月期の連結業績については、売上高7,100百万円(前期比10.9%増)、営業利益650百万円(同22.7%増)、経常利益620百万円(同19.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益395百万円(同17.5%増)を計画している。2023年後半からPC更新拡大期を迎えるため、サブスクリプションへのシフトが増加することが考えられ、重要な成長機会を迎える。ただし、同社では、ITAD事業の本格的な業績回復が来年以降へ遅延する可能性も考え、保守的な予想としたと説明している。一方、ITAD事業の「排出管理BPOサービス」が軌道に乗ってきており、これを契機としたITサブスクリプションやLCMサービス全般への取引拡大が期待される。また、コミュニケーション・デバイス事業は、インバウンド需要が拡大し、海外旅行が回復基調にある。
同社は法人利用PCに占めるサブスクリプション台数について、2022年度の300万台強から2025年度には700万台超を予想している。PCサブスクリプションの認知度が向上しており、導入企業や商談が増加している。また、DX(デジタルトランスフォーメーション)やセキュリティ対策等で企業のIT人材は慢性的に不足し、IT部門の業務負担軽減ニーズが高まっていることから、2025年に向けて予想を大きく上回る可能性もある。
■Key Points
・PCのライフサイクル・マネジメントをワンストップで提供するオンリーワン企業
・手間のかかるPC管理業務を代行する「アウトソース・サービス」であり、企業のIT人材不足の深刻化によりニーズが拡大
・ITサブスクリプション事業は、2019年5月期から2023年5月期までの年平均成長率が29.6%、順調に拡大
・PC更新拡大期に入る2023年後半から、さらに重要な成長機会を迎える
・観光業界を巡る急速な環境改善により、コミュニケーション・デバイス事業の回復が鮮明に
・各事業がすべて直接的にESGにつながる特徴を有する
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<YI>
パシフィックネット<3021>は、IT機器の導入・運用管理・クラウド・セキュリティを「サブスクリプション」モデルで提供し、企業の情報システムを適正処分に至るまで包括的に支援するライフサイクル・マネジメントサービスを展開するオンリーワン企業である。使用済みIT機器の回収やリユースPC販売等のフロー収益に大きく依存するビジネスモデルから、IT機器やITサービスをサブスクリプションで提供するストック収益を柱としたビジネスモデルへ構造改革に果敢に取り組んだ結果、その成果が顕著に表れ、環境変化に強く持続的成長が可能な収益構造に転換している。同社サービスは手間のかかるPC管理業務を代行する「アウトソーシング・サービス」でもあるため、企業のIT人材不足の深刻化を背景に、今後さらに成長率が上昇する可能性は高いと考えられる。
1. 2023年5月期の連結業績
2023年5月期(2022年6月~2023年5月)の連結業績は、売上高6,404百万円(前期比16.3%増)、営業利益529百万円(同54.9%増)、経常利益518百万円(同55.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は336百万円(同60.3%増)だった。国内のビジネス向け新規PC出荷台数が減少している中で、ITAD事業は本格回復には至らなかったが、売上の7割を占めるITサブスクリプション事業の受注は好調に推移した。サブスクリプション資産(勘定科目はレンタル資産)の世代交代や効率化を図ったことで、資産稼働率が大幅に改善し収益性も向上した。また、コミュニケーション・デバイス事業の回復が鮮明となった。ITサブスクリプション事業は2019年5月期から2023年5月期まで年平均成長率29.6%となり、ストック収益は拡大している。一方、ITAD事業は、法人・官公庁からの使用済みPCの排出が本格的な回復に至らなかったほか、低スペックPCのリユース販売単価の下落もあり前期比で減収、減益となった。ただし、2022年11月に提供を開始した、使用済みIT機器処分に関する課題を解決する「排出管理BPOサービス」は、複数の大企業からの受注や商談が進み、軌道に乗り始めている。コミュニケーション・デバイス事業は、日本の水際対策の緩和が段階的に進み、行動制限・入国制限の撤廃や観光支援策が実施される等、観光業界を巡る環境は急速に改善し、前期比で増収、増益となった。
2. ITサブスクリプション事業
ITサブスクリプション事業は成長率が高く、市場規模も大きいほか、ストック収益化による持続的成長が可能である。法人向けPC市場ではサブスクリプション(中長期レンタル)・リース・購入といった保有形態があるが、サブスクリプション型の比率が年々拡大している。同社のサブスクリプションは故障対応等のPC管理といった保守サービスを含んでいるほか、中途解約は月単位で可能、経理処理はオフバランスで費用も平準化されるため、IT人材不足が深刻化している企業にとってメリットが大きく利用が拡大している。同事業は新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)でも着実に成長した。今後はPC更新拡大期に入ることから、成長率は一段と上昇する可能性が高いと弊社では考えている。
3. 2024年5月期の連結業績予想
2024年5月期の連結業績については、売上高7,100百万円(前期比10.9%増)、営業利益650百万円(同22.7%増)、経常利益620百万円(同19.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益395百万円(同17.5%増)を計画している。2023年後半からPC更新拡大期を迎えるため、サブスクリプションへのシフトが増加することが考えられ、重要な成長機会を迎える。ただし、同社では、ITAD事業の本格的な業績回復が来年以降へ遅延する可能性も考え、保守的な予想としたと説明している。一方、ITAD事業の「排出管理BPOサービス」が軌道に乗ってきており、これを契機としたITサブスクリプションやLCMサービス全般への取引拡大が期待される。また、コミュニケーション・デバイス事業は、インバウンド需要が拡大し、海外旅行が回復基調にある。
同社は法人利用PCに占めるサブスクリプション台数について、2022年度の300万台強から2025年度には700万台超を予想している。PCサブスクリプションの認知度が向上しており、導入企業や商談が増加している。また、DX(デジタルトランスフォーメーション)やセキュリティ対策等で企業のIT人材は慢性的に不足し、IT部門の業務負担軽減ニーズが高まっていることから、2025年に向けて予想を大きく上回る可能性もある。
■Key Points
・PCのライフサイクル・マネジメントをワンストップで提供するオンリーワン企業
・手間のかかるPC管理業務を代行する「アウトソース・サービス」であり、企業のIT人材不足の深刻化によりニーズが拡大
・ITサブスクリプション事業は、2019年5月期から2023年5月期までの年平均成長率が29.6%、順調に拡大
・PC更新拡大期に入る2023年後半から、さらに重要な成長機会を迎える
・観光業界を巡る急速な環境改善により、コミュニケーション・デバイス事業の回復が鮮明に
・各事業がすべて直接的にESGにつながる特徴を有する
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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