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パシフィックネットのニュース
■事業概要
パシフィックネット<3021>の事業セグメントは、サブスクリプション型サービスが大部分を占める「ITサブスクリプション事業」と、使用済みIT機器のデータ消去及び適正処理サービス等を手掛ける「ITAD事業」、「イヤホンガイド(R)」の製造販売・レンタル・保守・メンテナンスを手掛ける「コミュニケーション・デバイス事業」に区分される。
1. ITサブスクリプション事業
ITサブスクリプション事業は法人・官公庁が業務で使用するPCのサブスクリプション(中長期レンタル中心)での提供及び、運用保守・クラウド等のITサービスが主な事業となる。同社が将来収益の拡大、持続的成長の基盤、環境変化への耐性強化として事業規模の拡大を進めている事業である。
同事業の規模拡大にはPCの仕入のほか、IT人材・設備への投資に加え、基幹システムやCRM(顧客管理)システム刷新等のシステム投資の拡大のためのサービス提供インフラの先行投資が必要となる。そのためPCの仕入による減価償却費が先行することにより、受注時期とサブスクリプション開始時期(売上計上)にタイムラグが数ヶ月から半年程度ある。同分野は2025年10月にWindows 10サポート終了が予定されているため、PC更新需要の拡大と同事業の規模拡大に備えた投資を先行させている。
主なソリューションとしては、企業が業務で使用するPC等のIT機器を月額課金で提供するIT機器サブスクリプション、Microsoft 365等のクラウド導入サービス、デバイスの導入・運用保守・データ消去と通信、クラウド等をパッケージ化し、各種運用管理の業務負荷軽減に対応した「Marutto(まるっと)365」が挙げられる。また、「まるっとテレワーク Marutto Device Service」では、社内ヘルプデスク、PCの保管・配送、アカウント登録・管理など、情報システム担当者も含めた全社でのテレワークを可能にさせるソリューションを提供している。その他、従来の基盤構築に加え、サーバーの仮想化やクラウド環境の構築、リモート対応を中心とした保守サービスを備えた「ITインフラ構築支援ソリューション」の提供により、企業の働き方改革や業務の生産性向上、デジタル化、アウトソーシングニーズに対応している。
また、新サービスとして2022年7月より、企業のIT支援及び情報システム部門の業務負荷軽減に向けて「LCM as a Service」(サブスクリプション型サービス)の提供を開始した。LCM(ライフサイクルマネジメント)は、IT資産の導入・初期セッティングから運用管理、終了後の適正処分までを一元管理する仕組みであり、同社はすべてを自社で完結できることから、顧客のPC利用実態やLCM業務の課題に合わせたサービスを構築できることが強みとなっている。
2. ITAD事業
ITADとは、IT Asset Dispositionの略語であり、IT機器資産の適正処分を意味する。ITAD事業は、使用済みIT機器のデータ消去・適正処理サービス、リユース・リサイクル販売が主な事業となる。データの漏えいを防ぐため国内最高レベルのセキュリティ環境にて機器の回収及びデータ消去を実施しており、2019年12月に起きた同業他社のハードディスク転売事件を機に、需要は高まっている。また、回収した機器は、すべて国内でリユース・リサイクル販売することにより、コンプライアンスと環境問題にも貢献する。
同社ではデータ漏えいに対する企業・官公庁の危機意識の高まりを背景に、独自のセキュリティポリシーに基づき、確実なデータ消去作業の実施、自社テクニカルセンター設備のセキュリティ強化と作業に携わる従業員の教育に徹底して取り組んでいる。
また、2022年6月より、顧客から回収した使用済みIT機器において、全台数のデータ消去のエビデンス(機器ごとの詳細データ)を自動生成し、10年間保管可能な新システム「Secure Trace(セキュアトレース)」を開発し、運用を開始している。データ消去証明書発行の有無にかかわらず、顧客から回収した使用済みIT機器のデータ消去情報をすべてデジタルで現物と紐づける画期的なシステムである。
3. コミュニケーション・デバイス事業
コミュニケーション・デバイス事業は、ガイドレシーバーで高い国内シェアを持つケンネットが、「イヤホンガイド(R)」の製造販売・レンタル・保守・メンテナンスを提供している。「イヤホンガイド(R)」は送信機と複数の受信機からなる、手のひらサイズのワイヤレスガイド無線機で、約100メートルの距離まで届き、マスク越しや小声でも相手に明瞭に音声が伝わる性能を有している。旅行関連市場では国内トップシェアを有しており、観光地ガイドを中心に、国際会議での通訳や騒音の多い工場見学、美術館や博物館等などでも利用されているほか、近年は日本の世界遺産での採用やコロナ感染対策ツールとしての利用も増えている。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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パシフィックネット<3021>の事業セグメントは、サブスクリプション型サービスが大部分を占める「ITサブスクリプション事業」と、使用済みIT機器のデータ消去及び適正処理サービス等を手掛ける「ITAD事業」、「イヤホンガイド(R)」の製造販売・レンタル・保守・メンテナンスを手掛ける「コミュニケーション・デバイス事業」に区分される。
1. ITサブスクリプション事業
ITサブスクリプション事業は法人・官公庁が業務で使用するPCのサブスクリプション(中長期レンタル中心)での提供及び、運用保守・クラウド等のITサービスが主な事業となる。同社が将来収益の拡大、持続的成長の基盤、環境変化への耐性強化として事業規模の拡大を進めている事業である。
同事業の規模拡大にはPCの仕入のほか、IT人材・設備への投資に加え、基幹システムやCRM(顧客管理)システム刷新等のシステム投資の拡大のためのサービス提供インフラの先行投資が必要となる。そのためPCの仕入による減価償却費が先行することにより、受注時期とサブスクリプション開始時期(売上計上)にタイムラグが数ヶ月から半年程度ある。同分野は2025年10月にWindows 10サポート終了が予定されているため、PC更新需要の拡大と同事業の規模拡大に備えた投資を先行させている。
主なソリューションとしては、企業が業務で使用するPC等のIT機器を月額課金で提供するIT機器サブスクリプション、Microsoft 365等のクラウド導入サービス、デバイスの導入・運用保守・データ消去と通信、クラウド等をパッケージ化し、各種運用管理の業務負荷軽減に対応した「Marutto(まるっと)365」が挙げられる。また、「まるっとテレワーク Marutto Device Service」では、社内ヘルプデスク、PCの保管・配送、アカウント登録・管理など、情報システム担当者も含めた全社でのテレワークを可能にさせるソリューションを提供している。その他、従来の基盤構築に加え、サーバーの仮想化やクラウド環境の構築、リモート対応を中心とした保守サービスを備えた「ITインフラ構築支援ソリューション」の提供により、企業の働き方改革や業務の生産性向上、デジタル化、アウトソーシングニーズに対応している。
また、新サービスとして2022年7月より、企業のIT支援及び情報システム部門の業務負荷軽減に向けて「LCM as a Service」(サブスクリプション型サービス)の提供を開始した。LCM(ライフサイクルマネジメント)は、IT資産の導入・初期セッティングから運用管理、終了後の適正処分までを一元管理する仕組みであり、同社はすべてを自社で完結できることから、顧客のPC利用実態やLCM業務の課題に合わせたサービスを構築できることが強みとなっている。
2. ITAD事業
ITADとは、IT Asset Dispositionの略語であり、IT機器資産の適正処分を意味する。ITAD事業は、使用済みIT機器のデータ消去・適正処理サービス、リユース・リサイクル販売が主な事業となる。データの漏えいを防ぐため国内最高レベルのセキュリティ環境にて機器の回収及びデータ消去を実施しており、2019年12月に起きた同業他社のハードディスク転売事件を機に、需要は高まっている。また、回収した機器は、すべて国内でリユース・リサイクル販売することにより、コンプライアンスと環境問題にも貢献する。
同社ではデータ漏えいに対する企業・官公庁の危機意識の高まりを背景に、独自のセキュリティポリシーに基づき、確実なデータ消去作業の実施、自社テクニカルセンター設備のセキュリティ強化と作業に携わる従業員の教育に徹底して取り組んでいる。
また、2022年6月より、顧客から回収した使用済みIT機器において、全台数のデータ消去のエビデンス(機器ごとの詳細データ)を自動生成し、10年間保管可能な新システム「Secure Trace(セキュアトレース)」を開発し、運用を開始している。データ消去証明書発行の有無にかかわらず、顧客から回収した使用済みIT機器のデータ消去情報をすべてデジタルで現物と紐づける画期的なシステムである。
3. コミュニケーション・デバイス事業
コミュニケーション・デバイス事業は、ガイドレシーバーで高い国内シェアを持つケンネットが、「イヤホンガイド(R)」の製造販売・レンタル・保守・メンテナンスを提供している。「イヤホンガイド(R)」は送信機と複数の受信機からなる、手のひらサイズのワイヤレスガイド無線機で、約100メートルの距離まで届き、マスク越しや小声でも相手に明瞭に音声が伝わる性能を有している。旅行関連市場では国内トップシェアを有しており、観光地ガイドを中心に、国際会議での通訳や騒音の多い工場見学、美術館や博物館等などでも利用されているほか、近年は日本の世界遺産での採用やコロナ感染対策ツールとしての利用も増えている。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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