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パシフィックネットのニュース
■要約
パシフィックネット<3021>は、IT機器の導入・運用管理・クラウド・セキュリティを「サブスクリプション」モデルで提供し、適正処分に至るまでの包括的な企業の情報システムを支援するITサービスのオンリーワン企業である。使用済みIT機器の回収やリユースPC販売などのフロー収益に大きく依存するビジネスモデルから、IT機器やITサービスを「サブスクリプション」で提供するストック収益を柱としたビジネスモデルへの変革を目指し構造改革に果敢に取り組んだ結果、その成果が顕著に表れ、環境変化に強く持続的成長が可能な収益構造に転換している。
1. 2022年5月期第2四半期の連結業績
2022年5月期第2四半期(2021年6月~2021年11月)の連結業績は、売上高が2,596百万円(前年同期比4.9%増)、営業利益が186百万円(同47.6%減)、経常利益が183百万円(同48.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益が109百万円(同53.9%減)だった。注力するストックビジネスのITサブスクリプション事業は、コストが先行し、収益が後からついてくる特徴がある。また、受注から売上高計上まで半年程度のタイムラグが発生する。前期の受注がコロナ禍により減少したことから、今上期は2ケタ成長ながら前期より成長ペースが下がったように見えるが、今期上期から受注は回復しており、今期下期以降は売上高の成長ペースが拡大することになると想定される。
2. 積極投資の背景
同社は事業環境にかかわらず、将来の成長を見据えた戦略投資を逡巡なく実施する計画である。積極投資を行う理由として、まず第1に、2025年10月予定のWindows 10サポート終了への対応のため、2022年後半から新規PC出荷台数が拡大期に入るとの見立てがある。2022年~2024年の3年間で、国内法人の保有PC約3,600 万台の7割以上に相当する約2,600万台の入れ替えがあると見られており、サブスクリプション採用が一段と進む可能性が高く、新規PCの導入拡大は、同社のIT機器サブスクリプション事業拡大のチャンスとなる。
第2にITサブスクリプションが成長市場として位置付けられる点が挙げられる。もともと、情報システム部門にとって、PC管理は手間がかかる上、PCの新規導入・更新はさらに業務負担が増大するため、サブスクリプションの採用が拡大する可能性があると想定。このため、新規PC出荷台数の伸び率以上に法人のサブスクリプション利用が進むと想定しており、国内法人PC約3,600万台の総需要に対して、サブスクリプション利用は現在約300万台(約9%と想定)、3年後には700万台超(約20%)への拡大を会社側では予想している。さらに、Microsoft 365等のクラウドサービス、IT機器の運用管理サービスも成長市場である。
3. SDGsへの取り組み
同社は、各事業そのものがSDGsの推進へとつながる稀有な特徴があり、「サステナブル(持続可能性のある)」企業体を目指している。法人を対象としたサブスクリプション事業によるIT機器調達、運用・管理から始まり、サブスクリプション終了機器及び回収した機器のデータ消去・リユース・リサイクルを行っているITAD事業まで、ワンストップで手掛けている。このビジネスモデル自体が、「シェアリングエコノミー」「サーキュラーエコノミー」の実現と一致していることになる。また、テクニカルセンターでは、顧客から回収した使用済みIT 機器をリユースPCとして再生するとともに、再生不可能な機器は、マテリアルごとに仕分けし、最終的に100% まで国内リサイクルをしている。このような取り組みにより、ゼロエミッションを目指し、持続可能な社会へ貢献している。
■Key Points
・ストック収益であるITサブスクリプション事業の売上高比率は6割を超える
・積極的な投資を継続、ITサブスクリプション事業は、規模拡大のメリットが非常に大きい
・独自のIT機器専門・リアルタイムオークション「PCNET Auction」開始
・「CO2削減効果レポート」サービス開始でSDGs支援をさらに強化
・各事業がすべて直接的にSDGsにつながる特徴を有する
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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パシフィックネット<3021>は、IT機器の導入・運用管理・クラウド・セキュリティを「サブスクリプション」モデルで提供し、適正処分に至るまでの包括的な企業の情報システムを支援するITサービスのオンリーワン企業である。使用済みIT機器の回収やリユースPC販売などのフロー収益に大きく依存するビジネスモデルから、IT機器やITサービスを「サブスクリプション」で提供するストック収益を柱としたビジネスモデルへの変革を目指し構造改革に果敢に取り組んだ結果、その成果が顕著に表れ、環境変化に強く持続的成長が可能な収益構造に転換している。
1. 2022年5月期第2四半期の連結業績
2022年5月期第2四半期(2021年6月~2021年11月)の連結業績は、売上高が2,596百万円(前年同期比4.9%増)、営業利益が186百万円(同47.6%減)、経常利益が183百万円(同48.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益が109百万円(同53.9%減)だった。注力するストックビジネスのITサブスクリプション事業は、コストが先行し、収益が後からついてくる特徴がある。また、受注から売上高計上まで半年程度のタイムラグが発生する。前期の受注がコロナ禍により減少したことから、今上期は2ケタ成長ながら前期より成長ペースが下がったように見えるが、今期上期から受注は回復しており、今期下期以降は売上高の成長ペースが拡大することになると想定される。
2. 積極投資の背景
同社は事業環境にかかわらず、将来の成長を見据えた戦略投資を逡巡なく実施する計画である。積極投資を行う理由として、まず第1に、2025年10月予定のWindows 10サポート終了への対応のため、2022年後半から新規PC出荷台数が拡大期に入るとの見立てがある。2022年~2024年の3年間で、国内法人の保有PC約3,600 万台の7割以上に相当する約2,600万台の入れ替えがあると見られており、サブスクリプション採用が一段と進む可能性が高く、新規PCの導入拡大は、同社のIT機器サブスクリプション事業拡大のチャンスとなる。
第2にITサブスクリプションが成長市場として位置付けられる点が挙げられる。もともと、情報システム部門にとって、PC管理は手間がかかる上、PCの新規導入・更新はさらに業務負担が増大するため、サブスクリプションの採用が拡大する可能性があると想定。このため、新規PC出荷台数の伸び率以上に法人のサブスクリプション利用が進むと想定しており、国内法人PC約3,600万台の総需要に対して、サブスクリプション利用は現在約300万台(約9%と想定)、3年後には700万台超(約20%)への拡大を会社側では予想している。さらに、Microsoft 365等のクラウドサービス、IT機器の運用管理サービスも成長市場である。
3. SDGsへの取り組み
同社は、各事業そのものがSDGsの推進へとつながる稀有な特徴があり、「サステナブル(持続可能性のある)」企業体を目指している。法人を対象としたサブスクリプション事業によるIT機器調達、運用・管理から始まり、サブスクリプション終了機器及び回収した機器のデータ消去・リユース・リサイクルを行っているITAD事業まで、ワンストップで手掛けている。このビジネスモデル自体が、「シェアリングエコノミー」「サーキュラーエコノミー」の実現と一致していることになる。また、テクニカルセンターでは、顧客から回収した使用済みIT 機器をリユースPCとして再生するとともに、再生不可能な機器は、マテリアルごとに仕分けし、最終的に100% まで国内リサイクルをしている。このような取り組みにより、ゼロエミッションを目指し、持続可能な社会へ貢献している。
■Key Points
・ストック収益であるITサブスクリプション事業の売上高比率は6割を超える
・積極的な投資を継続、ITサブスクリプション事業は、規模拡大のメリットが非常に大きい
・独自のIT機器専門・リアルタイムオークション「PCNET Auction」開始
・「CO2削減効果レポート」サービス開始でSDGs支援をさらに強化
・各事業がすべて直接的にSDGsにつながる特徴を有する
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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