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ヨコレイのニュース
■今後の見通し
2023年9月期の連結業績に関して横浜冷凍<2874>は、売上高で前期比7.6%増の124,000百万円、営業利益で同17.6%増の5,000百万円、経常利益で同4.0%増の5,200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同2.5%増の3,400百万円を見込んでいる。営業利益に関してはコロナ禍前の2019年9月期(営業利益4,774百万円)を上回ることを想定している。業績予想の達成に向けて、中期経営計画で定めた重点施策の実行に引き続き注力する方針だ。
(1) 冷蔵倉庫事業
同事業の売上高は前期比1.5%増の30,500百万円、セグメント利益は同3.9%増の6,700百万円を見込んでいる。業績予想達成に向けて、1) 環境配慮型物流センター、2) ヨコレイ品質の推進と深化、3) 国内事業の新たな展開、4) 海外事業の拡充に注力する方針だ。1) 環境配慮型物流センターについては、物流センターの新設を軸とした戦略投資を継続していく。現在もちばリサーチパーク物流センター(千葉)、恵庭スマート物流センター(北海道)、夢洲第二物流センター(大阪)、箱崎物流センター(福岡)を建設中であり、ちばリサーチパーク物流センターが2023年3月の竣工を予定している。同物流センターでは最新鋭の省エネ電力システムの導入を計画しており、社会の環境意識が高まるなかで顧客からの引き合いが強まることが期待される。加えて、物流センター建設用の土地の取得も継続していく。2) ヨコレイ品質の推進と深化に関しては、オートメーション化に向けた投資を継続し、生産性と収益性の向上につなげる方針だ。具体的には、トラック予約受付システムの導入事業所の拡大などを推進する。トラック予約受付システムは、トラック待機時間の削減によって地球環境と顧客業務の効率化に貢献している。トラックドライバー不足が深刻化するなか、同システムが競争力になることが期待される。3) 国内事業の新たな展開に関しては、社会的なニーズが高い「複合型マルチ物流サービス」の提供を加速していく。4) 海外事業の拡充に関しては、ASEAN地域での冷蔵倉庫事業の拡大に注力する。2022年9月期においては既にASEAN地域での冷蔵倉庫新設に向けて準備・調査を実施した。倉庫新設に向けて新規案件の具体化が期待される。
(2) 食品販売事業
同事業の売上高は前期比9.8%増の93,500百万円、セグメント利益は同39.7%増の1,850百万円を見込んでいる。同事業においては、1) 収益性向上のための構造改革、2) 事業品の販売拡大、3) 独自商品の開発、4) 販売チャネルの開発、5) 海外における販路拡大に引き続き注力していく。1) 収益性向上のための構造改革に関しては、「量から質への変革」を引き続き推し進めていく。加えて、産地型営業所と消費地型営業所の連携を加速させ、顧客のニーズを的確に業績に反映できる販売体制の構築を進めていく。また、海外パートナー企業との連携もさらに強化し、新規顧客の獲得につなげる構えだ。2) 事業品の販売拡大に関しては、ノルウェーサーモンやウナギ等のヨコレイブランド製品の拡販に注力する。これにより、量販店や外食産業での新規顧客の開拓、既存顧客との取引深耕につなげていく。特にノルウェーサーモンに対する顧客からの評価は高く、2022年9月期においても新規顧客の開拓に貢献している。2023年9月期においても同社ブランド製品によって、顧客の開拓が進むことが期待される。3) 独自商品の開発に関しては、ストーリー性のある製品の開発に注力する。買参権を活用した原料の直接買い付けや海外パートナー企業との連携を生かし、ストーリー性のある製品を開発し、顧客への訴求力を高める計画だ。4) 販売チャネルの開発に関しては、外食、中食、量販のバランス化を図るため、引き続き量販店の新規開拓及び既存顧客との取引深耕に注力していく。加えて、平戸アイスファクトリーでは、鮮魚向けの氷販売を開始する予定である。また、同社は将来的に一般消費者への自社食品の販売を計画している。この実現に向けてEC事業の最終検証を実施する予定だ。5) 海外における販路拡大に関しては、同社が拠点を置くタイ国内での販売を強化していく。また、自社で買付・凍結を行っている前浜製品やノルウェーサーモン、ペルーイカ、トビコ等、ニーズの高い食品のASEAN地域への販売を拡大する計画である。
2022年9月期においても中期経営計画の各重点施策が着実に進行し、業績の拡大に寄与した。さらなる中期経営計画の推進によって、業績予想の達成が期待されるところである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
<NS>
2023年9月期の連結業績に関して横浜冷凍<2874>は、売上高で前期比7.6%増の124,000百万円、営業利益で同17.6%増の5,000百万円、経常利益で同4.0%増の5,200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同2.5%増の3,400百万円を見込んでいる。営業利益に関してはコロナ禍前の2019年9月期(営業利益4,774百万円)を上回ることを想定している。業績予想の達成に向けて、中期経営計画で定めた重点施策の実行に引き続き注力する方針だ。
(1) 冷蔵倉庫事業
同事業の売上高は前期比1.5%増の30,500百万円、セグメント利益は同3.9%増の6,700百万円を見込んでいる。業績予想達成に向けて、1) 環境配慮型物流センター、2) ヨコレイ品質の推進と深化、3) 国内事業の新たな展開、4) 海外事業の拡充に注力する方針だ。1) 環境配慮型物流センターについては、物流センターの新設を軸とした戦略投資を継続していく。現在もちばリサーチパーク物流センター(千葉)、恵庭スマート物流センター(北海道)、夢洲第二物流センター(大阪)、箱崎物流センター(福岡)を建設中であり、ちばリサーチパーク物流センターが2023年3月の竣工を予定している。同物流センターでは最新鋭の省エネ電力システムの導入を計画しており、社会の環境意識が高まるなかで顧客からの引き合いが強まることが期待される。加えて、物流センター建設用の土地の取得も継続していく。2) ヨコレイ品質の推進と深化に関しては、オートメーション化に向けた投資を継続し、生産性と収益性の向上につなげる方針だ。具体的には、トラック予約受付システムの導入事業所の拡大などを推進する。トラック予約受付システムは、トラック待機時間の削減によって地球環境と顧客業務の効率化に貢献している。トラックドライバー不足が深刻化するなか、同システムが競争力になることが期待される。3) 国内事業の新たな展開に関しては、社会的なニーズが高い「複合型マルチ物流サービス」の提供を加速していく。4) 海外事業の拡充に関しては、ASEAN地域での冷蔵倉庫事業の拡大に注力する。2022年9月期においては既にASEAN地域での冷蔵倉庫新設に向けて準備・調査を実施した。倉庫新設に向けて新規案件の具体化が期待される。
(2) 食品販売事業
同事業の売上高は前期比9.8%増の93,500百万円、セグメント利益は同39.7%増の1,850百万円を見込んでいる。同事業においては、1) 収益性向上のための構造改革、2) 事業品の販売拡大、3) 独自商品の開発、4) 販売チャネルの開発、5) 海外における販路拡大に引き続き注力していく。1) 収益性向上のための構造改革に関しては、「量から質への変革」を引き続き推し進めていく。加えて、産地型営業所と消費地型営業所の連携を加速させ、顧客のニーズを的確に業績に反映できる販売体制の構築を進めていく。また、海外パートナー企業との連携もさらに強化し、新規顧客の獲得につなげる構えだ。2) 事業品の販売拡大に関しては、ノルウェーサーモンやウナギ等のヨコレイブランド製品の拡販に注力する。これにより、量販店や外食産業での新規顧客の開拓、既存顧客との取引深耕につなげていく。特にノルウェーサーモンに対する顧客からの評価は高く、2022年9月期においても新規顧客の開拓に貢献している。2023年9月期においても同社ブランド製品によって、顧客の開拓が進むことが期待される。3) 独自商品の開発に関しては、ストーリー性のある製品の開発に注力する。買参権を活用した原料の直接買い付けや海外パートナー企業との連携を生かし、ストーリー性のある製品を開発し、顧客への訴求力を高める計画だ。4) 販売チャネルの開発に関しては、外食、中食、量販のバランス化を図るため、引き続き量販店の新規開拓及び既存顧客との取引深耕に注力していく。加えて、平戸アイスファクトリーでは、鮮魚向けの氷販売を開始する予定である。また、同社は将来的に一般消費者への自社食品の販売を計画している。この実現に向けてEC事業の最終検証を実施する予定だ。5) 海外における販路拡大に関しては、同社が拠点を置くタイ国内での販売を強化していく。また、自社で買付・凍結を行っている前浜製品やノルウェーサーモン、ペルーイカ、トビコ等、ニーズの高い食品のASEAN地域への販売を拡大する計画である。
2022年9月期においても中期経営計画の各重点施策が着実に進行し、業績の拡大に寄与した。さらなる中期経営計画の推進によって、業績予想の達成が期待されるところである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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