2014年に起きた消費期限切れ鶏肉の使用問題や衛生問題を契機に、消費者、特に主要な顧客層である、子供のいるファミリー層の信頼を失い業績を悪化させた。しかし、信頼回復のために行った商品の原材料や製造工程の見直しなどの抜本改革、ＣＭでのイメージ戦略、なによりも約２年という歳月が、マクドナルドに対する負のイメージを和らげている。その結果、消費者の意識がいい方向に変化しつつある。最近では、ポケモンＧＯとのコラボの発表で一時的に株価が急騰したが、影響は良くも悪くも長期的にみれば限定的なものとなるだろう。元々、マクドナルドの株は割高であっても保有され続けていている。その多くは子供のいるファミリー層の株主であり、メインの客層でもある。最大の理由は株主優待券であり、その株主優待券は一番高いＬ・Ｌセットもたのめる「スグレモノ」であるからだ。だから株価も一定ラインを割り込まない。ともあれ、客足が戻りつつあるのは本当である。何よりも、「床バーガー」といって嫌悪し、忌み嫌っていた私自身が２年ぶりにマクドナルドに行くことになろうとは思いもよらなかった。月日が経つというのは恐ろしくも偉大である。