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高千穂交易のニュース
■中期経営計画
1. 昨年、新経営陣のもと、新中期経営計画を発表
高千穂交易<2676>の2016年3月期までの3年間の業績(経常利益)は、のれん償却や円安などの逆風の影響もあり大きく落ち込んだ。これを立て直し再び利益成長路線に戻るために同社では、2017年3月期から2019年3月期に向けてV字回復を果たすべく中期経営計画を発表しこれを遂行してきた。この中期経営計画では経営方針に「独自ソリューションの展開とグローバル事業の拡大による利益成長の実現」を掲げ、定量的ターゲットとしては2019年3月期に売上高25,500百万円、経常利益1,500百万円を目指していたが、残念ながらこの計画は未達に終わった。
同社では、2018年6月の経営陣の刷新を期に新たな成長を見込み、新中期経営計画(2020年3月期−2022年3月期)を発表している。昨期はその初年度として第3四半期までは順調に推移していたが、第4四半期に発生したコロナ感染症の影響と継続的な原油価格の低迷によりグローバル事業が失速したことで通期として増収減益に留まった。
コロナ感染症の影響は多岐にわたり状況把握に時間を要するため足元の業績予想は未定となっている。現状では今後の計画の変更は発表されておらず、目標値についても増減の変更があるかは不明だが、中期戦略に基づく施策を進めていくことは変更がない。
「変革へのチャレンジ~Next Stage to 70th~」をスローガンに、以下の戦略を遂行していく方針である。
(1) 新中期経営計画の位置付け
同社は、今回の中計を以下のような3つのステージに分けて、それぞれのステージで目標を遂行していく。
(2) 中期経営方針と経営目標
「コア領域への集中と変革へ向けた新たな企業価値の創造」を基本的な方針とし、以下のような施策を実行する。
a) 顧客とのつながり、信頼関係を深め、顧客が求める付加価値の高い商品サービスを提供する
b) 生産性向上に向けたチャレンジ~働き方改革につながる“IT戦略”と人を生かす“人事制度改革”
定量的目標としては、「2022年3月期に売上高260億円、経常利益18億円、ROE8.0%」を掲げている。
2. 新中期経営計画の基本戦略
基本方針に沿って、1)付加価値による競争力の強化と収益力向上、2)新規ビジネスによる収益基盤の創出、3)事業構造改革と生産性向上、の3つを基本戦略として掲げている。
(1) 基本戦略の概要
(2) 基本戦略1:『付加価値による競争力の強化と収益力向上』・・・同社が付加価値を提供することで満足度の高い顧客を創出、関係強化を目指すロイヤルカスタマー戦略を推進し、競争力強化と収益力向上を目指す。
(3) 基本戦略2:『新規ビジネスによる収益基盤の創出』・・・グローバルビジネスの拡大に加え、積極的な投資により成長ステージを担う新規ビジネス・新ビジネスモデルの事業育成を行う。
(4) 基本戦略3:『事業構造改革と生産性向上』・・・組織一丸となって顧客のニーズを満たし、課題を解決する商品・サービスを提供し、顧客満足度を向上させるため、組織構造の改革を行うとともに、IT投資、業務プロセス改善効率化により生産性向上を図る。
3. 事業運営方針
(1) 組織と人材の強化
a) 戦略を確実に実行するための組織編制と役割の明確化
b) 飛躍的な事業成長につながる、人を生かす人事制度改革と、人材の開発・教育の強化
(2) グループ経営の強化・推進
a) グループ全体のガバナンス体制の継続的強化
b) グループの拡大に対応した財務戦略・資本政策の強化
(3) 事業拡大のための成長戦略
a) 将来の事業拡大のための、M&A、アライアンス等による積極投資
b) システム事業、デバイス事業、その他事業への持続成長のための投資
(4) 株主還元方針
a) 配当方針の変更(下記参照)
4. ESGへの取り組み
同社ではESGへの取り組みも積極的に行っており、「経営の健全性・透明性と社会的信頼の向上を図るCSR(企業の社会的責任)活動に加え、環境への配慮、社会貢献、ガバナンス改革の強化といった、ESGに対する課題に積極的に対応し、社会の持続可能性の向上につながる取り組みを推進する」と宣言している。(以下、同社のESGに対する方針・施策の要約)
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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1. 昨年、新経営陣のもと、新中期経営計画を発表
高千穂交易<2676>の2016年3月期までの3年間の業績(経常利益)は、のれん償却や円安などの逆風の影響もあり大きく落ち込んだ。これを立て直し再び利益成長路線に戻るために同社では、2017年3月期から2019年3月期に向けてV字回復を果たすべく中期経営計画を発表しこれを遂行してきた。この中期経営計画では経営方針に「独自ソリューションの展開とグローバル事業の拡大による利益成長の実現」を掲げ、定量的ターゲットとしては2019年3月期に売上高25,500百万円、経常利益1,500百万円を目指していたが、残念ながらこの計画は未達に終わった。
同社では、2018年6月の経営陣の刷新を期に新たな成長を見込み、新中期経営計画(2020年3月期−2022年3月期)を発表している。昨期はその初年度として第3四半期までは順調に推移していたが、第4四半期に発生したコロナ感染症の影響と継続的な原油価格の低迷によりグローバル事業が失速したことで通期として増収減益に留まった。
コロナ感染症の影響は多岐にわたり状況把握に時間を要するため足元の業績予想は未定となっている。現状では今後の計画の変更は発表されておらず、目標値についても増減の変更があるかは不明だが、中期戦略に基づく施策を進めていくことは変更がない。
「変革へのチャレンジ~Next Stage to 70th~」をスローガンに、以下の戦略を遂行していく方針である。
(1) 新中期経営計画の位置付け
同社は、今回の中計を以下のような3つのステージに分けて、それぞれのステージで目標を遂行していく。
(2) 中期経営方針と経営目標
「コア領域への集中と変革へ向けた新たな企業価値の創造」を基本的な方針とし、以下のような施策を実行する。
a) 顧客とのつながり、信頼関係を深め、顧客が求める付加価値の高い商品サービスを提供する
b) 生産性向上に向けたチャレンジ~働き方改革につながる“IT戦略”と人を生かす“人事制度改革”
定量的目標としては、「2022年3月期に売上高260億円、経常利益18億円、ROE8.0%」を掲げている。
2. 新中期経営計画の基本戦略
基本方針に沿って、1)付加価値による競争力の強化と収益力向上、2)新規ビジネスによる収益基盤の創出、3)事業構造改革と生産性向上、の3つを基本戦略として掲げている。
(1) 基本戦略の概要
(2) 基本戦略1:『付加価値による競争力の強化と収益力向上』・・・同社が付加価値を提供することで満足度の高い顧客を創出、関係強化を目指すロイヤルカスタマー戦略を推進し、競争力強化と収益力向上を目指す。
(3) 基本戦略2:『新規ビジネスによる収益基盤の創出』・・・グローバルビジネスの拡大に加え、積極的な投資により成長ステージを担う新規ビジネス・新ビジネスモデルの事業育成を行う。
(4) 基本戦略3:『事業構造改革と生産性向上』・・・組織一丸となって顧客のニーズを満たし、課題を解決する商品・サービスを提供し、顧客満足度を向上させるため、組織構造の改革を行うとともに、IT投資、業務プロセス改善効率化により生産性向上を図る。
3. 事業運営方針
(1) 組織と人材の強化
a) 戦略を確実に実行するための組織編制と役割の明確化
b) 飛躍的な事業成長につながる、人を生かす人事制度改革と、人材の開発・教育の強化
(2) グループ経営の強化・推進
a) グループ全体のガバナンス体制の継続的強化
b) グループの拡大に対応した財務戦略・資本政策の強化
(3) 事業拡大のための成長戦略
a) 将来の事業拡大のための、M&A、アライアンス等による積極投資
b) システム事業、デバイス事業、その他事業への持続成長のための投資
(4) 株主還元方針
a) 配当方針の変更(下記参照)
4. ESGへの取り組み
同社ではESGへの取り組みも積極的に行っており、「経営の健全性・透明性と社会的信頼の向上を図るCSR(企業の社会的責任)活動に加え、環境への配慮、社会貢献、ガバナンス改革の強化といった、ESGに対する課題に積極的に対応し、社会の持続可能性の向上につながる取り組みを推進する」と宣言している。(以下、同社のESGに対する方針・施策の要約)
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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